やまぼうし【山法師】
読者カード 用例 2020年09月09日 公開
用例: | 植物圖鑑で搜して見るとこれは「やまばうし」一名「やまぐは」(Cornus Kousa, Buerg.)といふものに相當するらしい。 |
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『家鴨と猿』 1934年12月 寺田寅彦 | |
語釈: | 〔名〕(2)ミズキ科の落葉高木。本州、四国、九州の山地に生え、庭木にもされる。高さ六~一〇メートル。樹皮はまるい鱗片となってはげる。葉は短柄をもち対生。葉身は卵状楕円形で、長さ五~一〇センチメートル。夏、枝頂に白く大きな四枚の苞をもつ、球状の花穂を出す。苞は狭卵状で長さ五センチメートルぐらい。花はごく小さな四弁花で花自体の花弁は目立たない。果実は赤熟し食べられる。材は下駄、櫛、ろくろ細工、農具の柄などに用いる。慣用漢名、四照花。やまぐわ。いつき。からぐわ。のぐわ。学名はCornus kousa 《季・夏》 |
コメント:第二版の用例(1809)は辞典類からのようなので、随筆からの例として投稿します。初出(昭和九年十二月、文學)とあります。
編集部:第2版では、『物品識名』(1809)の例が添えられています。
著書・作品名:家鴨と猿
媒体形式:雑誌
刊行年(月日):1934年12月
著者・作者:寺田寅彦
掲載ページなど:寺田寅彦全随筆五 1992年4月3日第1刷発行 190ページ本文5行目
発行元:岩波書店