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おおかぜがふけばおけやがよろこぶ【おおかぜが吹けば桶屋が喜ぶ】

読者カード 用例 2020年09月21日 公開

2020年08月16日 ubiAさん投稿

用例:勿論これは大風が吹いて桶屋が喜ぶといふのと同じ論法ではあるが、〈六〉
『自由画稿』 1935年2月 寺田寅彦
語釈:思いがけないところに影響がでるたとえ。また、あてにならないことを期待するたとえ。大風が吹けば砂ほこりのために盲人が多くなり、盲人は三味線を習うから猫の皮の需要が増し、猫が殺されるから鼠がふえ、鼠が桶をかじるので桶屋が繁盛するというもの(随筆・雨窓間話{1850})。

コメント:立項されている「おおかぜが吹けば桶屋が喜ぶ」と、「吹けば」が「吹いて」とやや異なり、投稿例(大風が吹けば桶屋が儲かる1972)とは、さらに「儲かる」と「喜ぶ」が異なりますが、投稿例(1972)よりも遡るため、投稿します。初出(昭和十年二月、中央公論)とあります。

編集部:2007年8月10日付けで、ぽんちさんに、丸谷才一『たった一人の反乱』(1972)の例をご紹介いただいていますが、さらに、37年さかのぼります。見出しの立て方は別途工夫する必要がありますね。

著書・作品名:自由画稿

媒体形式:雑誌

刊行年(月日):1935年2月

著者・作者:寺田寅彦

掲載ページなど:寺田寅彦全随筆五 1992年4月3日第1刷発行 335ページ本文2行目

発行元:岩波書店