つづれにしき【綴錦】
読者カード 用例 2020年10月27日 公開
用例: | 手拭浴衣もあれば綴れ錦の丸帶もある |
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『讀書の今昔』 1932年1月 寺田寅彦 | |
語釈: | 〔名〕強く張った経(たていと)に太い独楽撚(こまより)の絹糸を一本、緯(よこいと)にはもっと太い彩糸を三本という割合で構成し、花・鳥・風物・人などを織り出した錦。ふつうは平織(ひらおり)で、中国の織成(しょくせい)、西欧のタペストリーと同類。遺品は上古にも見えるが、近世京都西陣で初めて製作され特産となる。袱紗(ふくさ)、袋物、女帯や壁掛けなどに用いられる。つづれ。つづれおり。つづれのにしき。 |
コメント:第二版では辞書類(1826)以外の用例がないので。初出(昭和七年一月、東京日日新聞)とあります。
編集部:第2版では、『機織彙編』(1826)の例が添えられています。
著書・作品名:讀書の今昔
媒体形式:新聞・広報・官報
刊行年(月日):1932年1月
著者・作者:寺田寅彦
掲載ページなど:寺田寅彦全随筆三 1992年2月4日第1刷発行 326ページ本文5行目
発行元:岩波書店