日国友の会



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ひかりごけ【光蘚】

読者カード 用例 2020年11月17日 公開

2020年08月26日 ubiAさん投稿

用例:此れは多分複眼の多數のレンズの作用で丁度光り苔の場合と同じやうな反射をするせゐと思はれる。
『烏瓜の花と蛾』 1932年10月 寺田寅彦
語釈:〔名〕蘚類(せんるい)ヒカリゴケ科のコケ。本州中部以北の洞穴や深山の湿った岩や地面に生える。原糸体はレンズ状の細胞からなり入射光線を屈折反射して淡黄色に光る。高さ数ミリメートル。葉は茎の上部に左右二列につき基部は互いに癒合する。雌雄異株。まれに胞子体をつける。長野県佐久市岩村田、埼玉県の吉見百穴には天然記念物に指定されたものがある。学名は Schistostege pennata

コメント:第二版の用例(1943)より遡ります。漢字表記が異なりますが。初出(昭和七年十月、中央公論)とあります。

編集部:第2版では、飯沢匡『北京の幽霊』(1943)の例が早いのですが、さらに、11年さかのぼります。

著書・作品名:烏瓜の花と蛾

媒体形式:雑誌

刊行年(月日):1932年10月

著者・作者:寺田寅彦

掲載ページなど:寺田寅彦全随筆三 1992年2月4日第1刷発行 553ページ本文1行目

発行元:岩波書店