はいが【胚芽】
読者カード 用例 2020年12月22日 公開
用例: | あらゆる生命を燒き盡くされたと思はれる焦土の上に、早くも盛返へして來る新しい生命の胚芽の先驅者であつた。 |
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『短章その一 無題(四十八)』 1923年11月 寺田寅彦 | |
語釈: | 〔名〕(2)比喩的に、将来ある方面で一人前になる要素として幼い時からもっているもの。 |
コメント:第二版の用例(1929)よりさかのぼります。人以外に使っている例なので、語釈とややあっていないようにも思いますが。「2【たとえ・比喩】物事の兆し.芽生え.(ポケットプログレッシブ中日辞典)」のような意味でしょうか。
初出(大正十二年十一月、澁柿)とあります。
編集部:第2版では、寺田寅彦『化物の進化』(1929)の例が添えられていますが、6年さかのぼります。語釈を工夫すべきですね。
著書・作品名:短章その一 無題(四十八)
媒体形式:雑誌
刊行年(月日):1923年11月
著者・作者:寺田寅彦
掲載ページなど:寺田寅彦全随筆六 1992年5月7日第1刷発行 64ページ本文8行目
発行元:岩波書店