日国友の会



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じょちゅうぎく【除虫菊】

読者カード 用例 2021年04月07日 公開

2020年10月10日 ubiAさん投稿

用例:庭のつゝじの側に除虫菊などの種撒き水をやる。
〔大正七(1918)年四月二十九日〕
『寺田寅彦日記』 1918年4月29日 寺田寅彦
語釈:〔名〕キク科の多年草。バルカン半島ダルマチア地方原産で、古くから薬用植物として栽培されている。高さ三〇~六〇センチメートル。葉は質が厚く、羽状に深く分裂して、下面には毛が密生する。五~六月、茎の先端に多数の頭花をつける。頭花は径三センチメートルぐらい、周辺の舌状花は一五~二〇個で白色、中心の管状花は黄色。頭花を採り、乾燥したものを粉末にし、蚊取り線香や殺虫剤などに用いる。日本では明治一八年(一八八五)和歌山県で栽培され、その後全国に広まった。しろばなむしよけぎく。むしとりぎく。のみとりぎく。学名はChrysanthemum cinerariifolium 《季・夏》

コメント:投稿例(1906、1907)よりも新しいですが辞書類からのようなので、第二版の使用例(1928~29)よりもさかのぼる使用例として投稿します。

編集部:第2版では、谷崎潤一郎『蓼喰ふ虫』(1928-29)の例が添えられていますが、さらに、11年さかのぼります。

著書・作品名:寺田寅彦日記

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1918年4月29日

著者・作者:寺田寅彦

掲載ページなど:335ページ本文12行目〔『寺田寅彦全集第十二巻』、一九五一年四月五日第一刷発行、一九八六年七月七日第二刷発行〕

発行元:岩波書店