日国友の会

はえとりぐさ【蝿取草】

読者カード 用例 2024年06月18日 公開

2020年10月20日 古書人さん投稿

用例:(一)「ハヘトリグサ」捕蠅草(はへとりぐさ)(Dionaea muscipula L.)は、頗る有名なる植物なれども、本邦には之を産せず、此植物は熱地を愛し、北亞米利加中の南カロリナ、北カロリナ、及びフロリダ、南亞米利加の島嶼、並に濠洲の沼澤に産する奇草なり、〔科學・食蟲植物の話〕
『太陽(第貮巻第壹号)』 1896年1月5日 安田 篤
語釈:〔名〕(3)植物「はえじごく(蠅地獄)」の異名。

コメント:解釈3の事例で遡ります

編集部:2008年5月27日付けで、末広鉄男さんに、黒沼健『驚異物語』(1958)の例をご紹介いただいていますが、さらに、62年さかのぼります。ちなみに、「蝿地獄」の語釈は「モウセンゴケ科の多年草。アメリカの南北カロライナ、フロリダ州原産の食虫植物で観賞用に栽培される。高さ一〇~四〇センチメートル。葉は翼のある柄をもち根生、長さ五~一五センチメートル。葉身は円形または腎臓形で二裂、縁に長毛がはえ、一面に粘毛を密生する。この毛に虫が触れると葉は急に閉じて虫を捕える。初夏、花茎の頂に白い五弁花が集まって咲く。はえとりそう。はえとりぐさ。学名はDionaea muscipula」となっています。

著書・作品名:太陽(第貮巻第壹号)

媒体形式:雑誌

刊行年(月日):1896年1月5日

著者・作者:安田 篤

掲載ページなど:124ページ上段8行目

発行元:博文館