日国友の会



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ままのてこな【真間の手児奈】

読者カード 用例 2021年05月01日 公開

2020年10月22日 ubiAさん投稿

用例:吾々は自分の失戀を詩にすることも出來ると同時に、眞間の手兒奈やウェルテルの歌を作ることも出来るのである。〔實驗としての文學と科學〕
『科學と文學』 1933年9月 寺田寅彦
語釈:(「てこな」はおとめを親しんでいう語。「てごな」とも)上代、下総国葛飾郡真間(千葉県市川市真間)にいたという女性。「万葉集」に掲げる虫麻呂歌集の歌によれば、多くの男に思いを寄せられて悩んだすえ、入水自殺をしたという。

コメント:第二版では万葉集〔8C後〕以外の用例が載っていないので。初出(昭和八年九月、世界文學講座)とあります。

編集部:第2版では、山部赤人の「吾れも見つ人にも告げむ葛飾の間々能手児奈(ママノてごナ)が奥津城処(おくつきところ)」が引かれています。

著書・作品名:科學と文學

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1933年9月

著者・作者:寺田寅彦

掲載ページなど:337ページ本文7行目〔『寺田寅彦全随筆四』、1992年3月4日第1刷発行〕

発行元:岩波書店