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なかばしひろこうじ【中橋広小路】

読者カード 用例 2022年01月02日 公開

2021年03月15日 ubiAさん投稿

用例:明暦の大火事の経験から、神田川の堀を広げたり、京橋と日本橋の間に三つの広小路を造ったりして、いわゆる防火線を設けている。そんなことはとくの昔に忘れられて中橋広小路が名(Naka-basi-Hirokôdi)ばかりに残っていた。
『事変の記憶』 1923年10月 寺田寅彦
語釈:天明年間(一七八一~八九)に中橋【一】〔一〕の掘割が埋め立てられてできた町名。盛り場として栄えた。昭和六年(一九三一)中央区京橋一丁目に編入された。

コメント:第二版には用例が載っていないので。原文ローマ字、( )内に見出し語のみ原文ローマ字表記をいれました。初出(大正十二年十月、『ローマ字世界』)とあります。

編集部:第2版では、用例が入りませんでした。ちなみに、「中橋【一】〔一〕」の語釈は「明暦年間(一六五五~五八)以前にあったといわれる、江戸の日本橋と京橋の中間にかけられていた橋。また、その付近の地域。寛永元年(一六二四)この橋詰で猿若勘三郎座が興行し、江戸歌舞伎発祥の地と伝えられる。現在の中央区日本橋三丁目と京橋一丁目との境で中央通りと八重洲通りが交差するあたり」となっています。

著書・作品名:事変の記憶

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1923年10月

著者・作者:寺田寅彦

掲載ページなど:邦字表記は、246ページ10行目〔『寺田寅彦全集第九巻』、一九九七年八月六日発行〕(ローマ字表記は、238ページ20行目〔『寺田寅彦全集第十巻』、一九五一年一月一〇日第一刷発行 一九八六年五月六日第二刷発行〕)

発行元:岩波書店