日国友の会



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しゅうきょく【褶曲・皺曲】

読者カード 用例 2022年05月30日 公開

2021年06月12日 ubiAさん投稿

用例:それが皺曲や斷層や又地下熔岩の迸出によつて生じた脈狀或は塊狀の夾雜物によつて複雜な構造物を形成して居る。〔一 地震の槪念〕
『地震雜感』 1924年5月 寺田寅彦
語釈:〔名〕地層が波のように湾曲している状態をいう語。水平な地層に地殻変動による横圧力が加わるなどして生ずる。形態によって正立(直立)褶曲・傾斜褶曲・横臥(横伏せ)褶曲などに分けられる。

コメント:投稿例(1895、1904、1906)よりも新しいですが、いずれも表記が「褶曲」の例なので、第二版の表記欄にもある「皺曲」の例として、とりあえず。初出(大正十三年五月、中央公論)とあります。

編集部:確かに、第2版の辞書の例もふくめて、全て「褶曲」になっていますね。貴重な「皺曲」の例です。

著書・作品名:地震雜感

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1924年5月

著者・作者:寺田寅彦

掲載ページなど:405ページ本文7行目〔『寺田寅彦全随筆二』、一九九二年一月七日第一刷発行〕

発行元:岩波書店