いたにつく【板に付く】
読者カード 用例 2022年07月23日 公開
用例: | 矢張り全く遊ぶより他に用のない人がステッキ、さうしてステッキだけを抱へてゐないと板につかないやうである。 |
---|---|
『ステッキ』 1932年11月 寺田寅彦 | |
語釈: | (「いた」は舞台の意)役者が経験を積んで、芸が舞台にしっくりと調和する。また一般に、その仕事に物慣れている様子。また、服装、態度などがよく似合う様子にいう。 |
コメント:第二版に載っている辞書類(1923)以外の文例(1940)よりもさかのぼるので。初出(昭和七年十一月、週刊朝日)とあります。
編集部:第2版では、生田長江『現代語辞典』(1923)の例が早く、文章例としては、織田作之助『夫婦善哉』(1940)の例よりも8年さかのぼることになります。
著書・作品名:ステッキ
媒体形式:単行本
刊行年(月日):1932年11月
著者・作者:寺田寅彦
掲載ページなど:581ページ本文14行目〔『寺田寅彦全随筆三』、一九九二年二月四日第一刷発行〕
発行元:岩波書店