日国友の会



現在「会員登録」「お問い合わせ」は休止しております。ご不便をおかけしますがご了承ください。(2024年3月28日)

ソフィスティケーション

読者カード 用例 2022年08月16日 公開

2021年07月22日 ubiAさん投稿

用例:今時の大多數の繪は、最初には自分の本當の感じから出發するとしても、甚だしいソフィスチケーションの迂路を經由して偶然の導くまゝに思はぬ效果に巡り會ふことを目的にして盲搜りに不毛の曠野を彷徨してゐるやうな氣がする。
『二科展院展急行瞥見記』 1933年10月 寺田寅彦
語釈:〔名〕(英 sophistication)(1)詭弁(きべん)。また、詭弁をもてあそぶこと。

コメント:第二版の用例(1953)よりさかのぼります。寺田寅彦全集第8巻(1961年5月8日第1刷発行、1976年8月10日第3刷発行) 77ページ上段本文5行目の注釈(247ページ)には、「ソフィスチケーション sophistication. 詭弁。曲解。」とあります。初出(昭和八年十月、中央美術)とあります。

編集部:第2版では、伊藤整『花ひらく』(1953)の例が添えられていますが、さらに、20年さかのぼることになります。

著書・作品名:二科展院展急行瞥見記

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1933年10月

著者・作者:寺田寅彦

掲載ページなど:397ページ本文12行目〔『寺田寅彦全随筆四』、一九九二年三月四日第一刷発行〕

発行元:岩波書店