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えんかチタン【塩化ー】

読者カード 項目 2022年09月10日 公開

2021年08月09日 ubiAさん投稿

用例:又近頃は鹽化チタンの蒸氣に水蒸氣を作用させて出來る水酸化チタンの煙を使つたりしてゐる。
『喫煙四十年』 1934年8月 寺田寅彦
語釈:〔名〕チタンTiの塩化物。Tiの酸化数が,+2,+3,+4の塩化物が知られている.(1)塩化チタン(Ⅱ):二塩化チタンともいう.組成式TiCl2,式量118.8.黒紫色の六方晶系結晶.融点1,035℃.吸湿性.水で分解,エタノールに可溶.(2)塩化チタン(Ⅲ):三塩化チタンともいう.組成式TiCl3,式量154.2.暗紫色の六方晶系結晶.融点1,035℃.430℃で昇華,500℃以上でTiCl2とTiCl4に不均化する.潮解性.水,エタノールに可溶,エーテルに不溶.常温で徐々に分解するので,窒素を充てんした容器中で保存する.チーグラー・ナッタ触媒の成分.(3)塩化チタン(Ⅳ):四塩化チタンともいう.組成式TiCl4,式量189.7.無色の液体.融点-25℃,沸点136.4℃.冷水,エタノールに可溶,温水で分解.チーグラー・ナッタ触媒の成分.(旺文社 化学事典)

コメント:項目が載っていないようなので。ちなみに、四塩化チタンは立項されています。初出(昭和九年八月、中央公論)とあります。

編集部:第2版では、立項されませんでした。

著書・作品名:喫煙四十年

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1934年8月

著者・作者:寺田寅彦

掲載ページなど:35ページ本文14行目〔『寺田寅彦全随筆五』、一九九二年四月三日 第一刷発行〕 

発行元:岩波書店