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ひゃくじゅうばん【一一〇番】

読者カード 項目 2022年09月29日 公開

2021年08月14日 ubiAさん投稿

用例:一一〇番(ひゃくじゅうばん)昭和二十三年の秋から始められた警察電話の呼出し番号。局番なしで一一〇番のダイヤルを廻し「強盗!」と叫ぶと、警察では事件の起つている場所が分かるようになつている。
『キング新年号付録 新語大辞典 附 世界時局人名録』 1951年 編集兼発行人 中里辰男
語釈:〔名〕「ひゃくとおばん(一一〇番)」に同じ。

コメント:「一一〇番」の投稿例(1949)より新しいですが、「ひゃくじゅうばん」の読みが分かる例です。投稿例(1975、ひゃくとおばん(一一〇(ヒャクトウ)番))の読み方の例よりも古い例です。項目名からですが。投稿例(1959)の編集部コメントに「ほんとうは、ルビ付きの確例が欲しいところですが、この意味で用いるときは、ふつう「ひゃくじゅうばん」とは言わないという前提で集めざるを得ませんでした。」とあるので、いつごろから「ひゃくとおばん」が主流になるのか、興味深いところです。

編集部:いまのところ、「ひゃくとおばん」の確例は、2003年2月13日付けで末広鉄男さんにご紹介いただいている、仁木悦子『青じろい季節』(1975)の例のみですね。当初はふつうに「ひゃくじゅうばん」と呼ばれ、それから「ひゃくとおばん」という言い方が広まったものでしょうか。あるいは、もともと位相差があったのか、興味がもたれますね。さらに、確例をさがしてみたいところではあります。ちなみに、「ひゃくとおばん」の語釈は「〔名〕ダイヤル番号一一〇の電話。犯罪や事故が発生し警察官の出動を要請する際使われる警察通報用の電話。昭和二三年(一九四八)より設けられた」となっています。

著書・作品名:キング新年号付録 新語大辞典 附 世界時局人名録

媒体形式:単行本

刊行年(月日):1951年

著者・作者:編集兼発行人 中里辰男

掲載ページなど:166ページ下段13行目〔「キング第二十七卷第一号付錄」昭和二十六年一月一日発行〕

発行元:大日本雄弁会講談社