ディレッタント
読者カード 用例 2022年11月15日 公開
用例: | 甚だ杜撰なディレッタントの囈語のやうなものであるが、 |
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『西鶴と科學』 1935年1月 寺田寅彦 | |
語釈: | 〔名〕(英・フランス dilettante)(2)(転じて)半可通。なまかじり。 |
コメント:第二版には用例が載っていないので。謙遜が含まれているようにも思いますが、2の例といえるでしょうか。初出(昭和十年一月、日本文學講座)とあります。
編集部:第2版では、用例を添えることができませんでした。ちなみに、(1)の意味は「学問や芸術などを趣味として愛好する人。好事家」となっており、どちらかといえば余裕があるというプラスの意味合いで使われる例が多いことからすれば、ここはあきらかに自らのことを言っている文脈ですから、謙遜の意味が含まれるのであればなおさら「半可通」と解していいのではないでしょうか。
著書・作品名:西鶴と科學
媒体形式:単行本
刊行年(月日):1935年1月
著者・作者:寺田寅彦
掲載ページなど:259ページ本文1行目〔『寺田寅彦全随筆五』、一九九二年四月三日 第一刷発行〕
発行元:岩波書店