すりぼう【擂棒(摩棒)】
読者カード 用例 2023年05月22日 公開
用例: | それで個々の粒子が丸くならないやうに粉を摩り潰すことが必要になるのであるが、之は随分無理な注文である。普通に考へたらとても出來さうもないことが、多年の經驗と硏究との恐ろしさで、特殊の摩鉢と摩棒とを使つて、 |
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『霜柱と白粉の話』 1937年12月1日 中谷宇吉郎 | |
語釈: | 〔名〕「すりこぎ(擂粉木)(1)」に同じ。 |
コメント:第二版の用例(1969)よりさかのぼります。「摩り潰す」と「摩」の字がつかわれているので、第二版の「擂棒」の表記とは異なります。初出「思想」(昭和十二年(一九三七)十二月一日発行)と「中谷宇吉郎集第一巻(岩波書店)後記」にあります。寺田寅彦全集と異なり文末の日付は執筆年のようなので、初出誌等を記載しておきます。
編集部:第2版では、芝木好子『面影』(1969)の例が添えられていますが、さらに、32年さかのぼります。
著書・作品名:霜柱と白粉の話
媒体形式:単行本
刊行年(月日):1937年12月1日
著者・作者:中谷宇吉郎
掲載ページなど:251ページ本文5行目〔中谷宇吉郎『冬の華』、1938年9月10日第1刷発行、1993年10月7日第8刷発行〕
発行元:岩波書店