しんこくみ【深刻味】
読者カード 用例 2022年07月02日 公開
用例: | 何となれば、若しかりにこれが自殺の主動力であるとしたならば、彼の生活にも、死其のものにも、更に一層多くの深刻味と悲痛味と複雑性とを加へて居なくてはならないからである。 |
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『愛し得ざる悲哀』 1915年11月10日 稲毛詛風 | |
語釈: | 〔名〕(「み」は接尾語)深刻である感じ。また、深刻である程度。 |
コメント:2022年6月7日公開のubiAさん投稿の例(1927年)より古く、さらに12年さかのぼります。なお「悲痛味」という語は立項されていませんが、20世紀初頭から吉川英治の作品まで多くの文学作品の中に出てくる語です。
編集部:2021年6月13日付けで、ubiAさんに、寺田寅彦『昭和二年の二科會と美術院』(1927)の例をご紹介いただいていますが、さらに、12年さかのぼることになります。
著書・作品名:愛し得ざる悲哀
媒体形式:単行本
刊行年(月日):1915年11月10日
著者・作者:稲毛詛風
掲載ページなど:114ページ
発行元:天弦堂書房