ほじくりだす【穿出】
読者カード 用例 2022年09月27日 公開
用例: | 蟹の脚を折りとって杉箸で肉をほじくり出しているうち |
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『驟雨』 1954年 吉行淳之介 | |
語釈: | 〔他サ五(四)〕ほじくってとりだす。転じて、隠された物事や、人のわずかな欠点などをむりにあばきたてる。 |
コメント:原義の例として、参考までに。初出は『文學界』1954年2月号とあります。
編集部:第2版では、『松翁道話』(1814-46)が「生死をほぢくり」、夏目漱石『三四郎』(1908)が「談柄を再び剔抉出(ホジクリダ)して」、井上光晴『階級』が「事件をほじくりだして」とあって、3例ともに、転義の例となっていますね。
著書・作品名:驟雨
媒体形式:単行本
刊行年(月日):1954年
著者・作者:吉行淳之介
掲載ページなど:97ページ〔『芥川賞全集 第五巻』1982年〕
発行元:文藝春秋