ふだんぎ【平常衣】
読者カード 用例 2023年02月06日 公開
用例: | 天女も五衰ぞかし、玳瑁の櫛、真珠の根掛いつか無くなりては華鬘の美しかりける俤とどまらず、身だしなみ懶くて、光ると云われし色艶屈托に曇り、好みの衣裳数々彼に取られ是に易えては、着古しの平常衣(フダンギ)一つ、何の焼かけの霊香薫ずべきか |
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『風流仏』 1889年 幸田露伴 | |
語釈: | 〔名〕ふだん着る衣服。家にいる時など、日ごろ着ている衣服。 |
コメント:
編集部:第2版では、俳諧『桜川』(1674)から「不断着」、島崎藤村『落梅集』(1901)から「平常着」の例が引かれています。
著書・作品名:風流仏
媒体形式:単行本
刊行年(月日):1889年
著者・作者:幸田露伴
掲載ページなど:116ページ2行目〔吉岡正直編『傑作集2』、1892〕
発行元:吉岡書籍店