ひらり【(飜然)】
読者カード 用例 2023年05月23日 公開
用例: | 車夫の提灯が露地口を、薄黄色に覗くに引かれて、葛木はつかつかと出て、飜然 (ヒラリ) と乗ると、楫を上げる、背に重量 (おもし) が掛って、前へ突伏すがごとく、胸に抱いた人形の顔を熟と視た。〔露霜(第六十)〕 |
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『日本橋』 1914年 泉鏡花 | |
語釈: | 〔副〕(多く「と」を伴って用いる)(1)軽く身をおどらせて、飛び乗ったり飛び越えたりするさまを表わす語。 |
コメント:
編集部:第2版では、『平治物語』(1220頃か)と俳諧『犬筑波集』(1532頃)から表記形「ひらり」の例が添えられています。
著書・作品名:日本橋
媒体形式:単行本
刊行年(月日):1914年
著者・作者:泉鏡花
掲載ページなど:266ページ8行目
発行元:千章館