「ロールキャベツ男子」という言葉がある。見た目は「草食系」なのに、中身は「肉食系」で女性に積極的な男性のことだが、この女性版が「クリオネ女子」。一見して清純そうに見えるが、決して男性を離さない。ロールキャベツ男子は女性にとって肯定的に使われる場合もあるが、クリオネ女子は「怖さ」のニュアンスで語られるという違いを見せている。
クリオネは、最近では水族館でも人気の軟体動物巻貝の仲間。翼のような足でかわいらしく泳ぐ姿から「流氷の天使」として知られるが、じつは肉食である。獲物が近づくと、バッカルコーンと呼ばれる6本の触手を出して食らいつく。その様子は、まるで頭の部分が怪物のように割れてえさを包み込むかのようで、なかなかの迫力。テレビのバラエティー番組でおもしろおかしく紹介されることも多く、「クリオネ女子」とはクリオネの容姿と捕食行動のギャップにたとえたものだ。