制服に身を包んだ異性は、ときに眩(まぶ)しく見えるもの。「萌(も)える」のはなにもオトコだけではない。いまどきは、ハツラツと働く宅配便のお兄さんに萌える女性が増えているという。2012年8月には『佐川男子』(飛鳥新社)と銘打った書籍も上梓(じょうし)。これは佐川急便のセールスドライバーのファンブックで、「実は存在が気になっていた」女性たちの感覚をうまくすくい上げた。出版イベントでは握手会まで行なったというから、話題作りにせよ、ちょっとしたアイドル扱いである。
昨今の細マッチョな男性アイドルは「脱いで魅せるための筋肉」になっているところもあるが、いうまでもなく「実用としての筋肉」はポイントが高い。草食系男子全盛の現代、日ごろの業務で鍛えられたたくましいカラダはとりわけ魅力的に映るはずだ。現実的には宅配業者がイケメン揃いとはなかなかいかないだろうが、もし「当たり」の佐川男子が来たら、アイドルよりも身近で頼もしい存在となることだろう。