経済再生を最優先の課題に掲げる安倍政権だが、新設の日本経済再生本部とともに、その舵取り役を担うのが経済財政諮問会議だ。2001年に導入。民主党政権では休眠状態だったが、安倍晋三首相が復活させた。
その陣容は、議長の安倍首相の下に官房長官、財務相、経産相、総務相などの関係閣僚と日銀総裁。これに、財界人や学識経験者4人の民間議員の計11人で構成する。首相官邸のホームページによれば、「経済財政政策に関する重要事項について、有識者等の優れた識見や知識を活用しつつ、内閣総理大臣のリーダーシップを十全に発揮することを目的として、内閣府に設置された合議制機関」とある。これまで、郵政民営化、三位一体の改革などで成果をあげた。
その実務は、甘利明経済財政相が担う。甘利氏は日本経済再生本部の運営トップも兼務しており、マクロ、ミクロの両面を一体的に取り仕切ることになる。
年頭の所感で「危機突破に向け、一つ一つ『結果』を出していくことにこだわり続ける」と言い切った安倍首相。経済財政諮問会議が結果を出せないと、自民党は再び政権与党から転げ落ちるだろう。