メールでのコミュニケーションに欠かせない「顔文字」。英語圏でも使われているが、ところ変われば何とやら、日本式とはずいぶん異なる。たとえば「笑い」。日本では「(^_^)」がよく使われているが、海外では「:-)」「:-D」などが多い。最初は「顔」に見えない人もいるだろうが、それは「見方」が違う。そう、英語圏では横倒しにして「顔」を表現するのである(ちなみに、顔文字全般のことを海外では、「エモーション」と「アイコン」の合成語で「エモティコン」と呼ぶ)。

 2013年1月、ソーシャルゲームサービス「モバゲー」で知られるディー・エヌ・エー(DeNA)が自社の新しいロゴを発表した。「DeNA」の「D」の前に「両目」を表す「:」を付けて、「デライト・マーク」と呼ばれるエモティコン(「:D」)にしている。ロゴデザイン自体も、手書き調の温かみのあるものに変えた。デライト(delight)は、「喜び」といった意味の単語。公式ホームページによれば、「Delight and Impact the World ~世界に喜びと驚きを~」という意味を込めたという。日本発のIT企業の世界戦略を注視したいところだ。

 

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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