いま、シャンプーをめぐって一つの議論がある。市販のシャンプーの多くには、髪の指通りをなめらかにする成分「シリコン」が入っているが、「ノンシリコン(シリコンフリー)」のシャンプーが台頭。シリコンのデメリットをうたい出したのだ。いわく、「頭皮をいためる」「毛穴が詰まる」……。大手のメーカー各社はライバルのこうした主張に反論している。実際のところ、化学的な根拠も薄い。だが、美容院ではノンシリコンシャンプーが主流というのもまた事実。成分に気を遣っている本格的なシャンプーは、そもそも髪がキシキシすることがなく、シリコンを配合する必要がないというわけである。
対象は女性だけでなく、薄毛に悩む男性諸氏への積極的なCM攻勢で知られるアンファーの「スカルプD」もノンシリコンだ。いまや選ぶのに苦労するほど市場が拡大している状況。だが、じつは花王の「メリット」など、メジャーな商品のなかにもノンシリコンは存在する。いままでそれをウリにしていなかったというだけだ。そもそもシャンプーは各人の髪質によって選択するもの。シリコンの有無以外にも、よく見極めて選ぶことが肝要だろう。