女性なら「美」にこだわりたい。美容院やエステ、ネイルサロン。最近のこれらの店では、「母と娘」を意識したビジネス戦略が増えているという。なるほど、意識して店先をのぞいてみれば、親子連れの割引などのサービスが掲げてある。美容院でもペアシートが目立つようになった。
親子関係も時代によって変化する。いまどきの母と娘は「姉妹や友人のように」むつまじい。母にしてみれば、子どもといっしょに「キレイになる」ための時間を費やすことは、コミュニケーションとして価値があるだけでなく、美に家計のお金を使う「口実」ともなるだろう。最近新語の発信地となることが多いリクルートでは、彼女たちを「ままも族」と名付けた。「ママもいっしょ」というわけだ。
リクルートは、ままも族の母を35歳から65歳までと定義している。つまり、「団塊ジュニアやバブル世代にかかっている母」も多い。娘と合わせたときの市場はたいへんに大きいといえる。業界で今後の重要な客層として期待されているという。