『アイカツ!』とは、バンダイの公式ホームページを引用すれば「カードを使ってアイドル活動をする、国民的アイドルオーディションゲーム」。玩具売り場などで、少年たちが大切にカードを握りしめてゲームに興じる光景をよく見かけるが、その女の子版である。カードに描かれているのは「ヒーロー」や「武器」でなく、「トップス」「アクセサリー」といったファッションアイテム。おしゃれで自らをプロデュースして、「全国にファンを増やす」ことを目的とする。「バトル」でなく「オーディション」というところがミソ。
このようなジャンルは、「トレーディングカードアーケードゲーム」と呼ばれ、遊びの場をゲームセンターからスーパーやデパートに引きずり出したところに意味がある。これによって子どもたちが「大人たちの目の届く範囲」でゲームをすることになったわけだ。「安全」(と思える)ならば、ターゲットは女の子にも広がる。アイドルを題材にしたゲームは今回が初めてというわけではないが、『アイカツ!』がついに爆発的なヒットに至ったのは、AKB48などアイドルグループ全盛の時代を反映しているといえそう(ちなみに、当初のキャンペーンでは元AKBの板野友美(いたの・ともみ)、その後も島崎遥香(しまざき・はるか)が起用されている)。