安倍内閣は4月1日、従来の「武器輸出三原則」に代わる「防衛装備移転三原則」を閣議決定した。旧原則では、武器輸出を原則的に禁止していた。新原則では一定要件をクリアすれば、審査を経て輸出を認める。
「防衛装備」に名称を変えたが、要は武器輸出を容認するもので、日本の安全保障政策の大転換といえる。
その大きな狙いは、米国をはじめとする同盟国、友好国との間で、防衛装備の輸出・共同開発を通じて安全保障協力を推進することにある。その意味で、「積極的平和主義」を掲げる安倍首相のカラーが、大きく打ち出された形だ。
近年、海洋進出を強める中国に対抗して、シーレーン(海上交通路)沿岸のフィリピン、マレーシア、インドなどとの間で、装備を通じた連携も念頭に置いている。また、日本国内の防衛産業を活性化させる側面もあるようだ。
新原則に対しては一部野党から「武器輸出で国際紛争を助長しかねない。戦後、日本が追求してきた『平和国家』を否定するものだ」との批判もある。
小野寺五典(いつのり)防衛大臣は閣議決定に合わせて「一層の透明性を確保し、(中略)関係省庁とも連携しながら責任ある防衛装備の移転の管理を行っていく」などとする談話を発表した。新原則の運用にあたり、透明性の確保は当然の話だ。
「防衛装備」に名称を変えたが、要は武器輸出を容認するもので、日本の安全保障政策の大転換といえる。
その大きな狙いは、米国をはじめとする同盟国、友好国との間で、防衛装備の輸出・共同開発を通じて安全保障協力を推進することにある。その意味で、「積極的平和主義」を掲げる安倍首相のカラーが、大きく打ち出された形だ。
近年、海洋進出を強める中国に対抗して、シーレーン(海上交通路)沿岸のフィリピン、マレーシア、インドなどとの間で、装備を通じた連携も念頭に置いている。また、日本国内の防衛産業を活性化させる側面もあるようだ。
新原則に対しては一部野党から「武器輸出で国際紛争を助長しかねない。戦後、日本が追求してきた『平和国家』を否定するものだ」との批判もある。
小野寺五典(いつのり)防衛大臣は閣議決定に合わせて「一層の透明性を確保し、(中略)関係省庁とも連携しながら責任ある防衛装備の移転の管理を行っていく」などとする談話を発表した。新原則の運用にあたり、透明性の確保は当然の話だ。