昭和天皇実録が完成した。宮内庁が四半世紀の時間をかけて編修したもので、神代を除き歴代天皇で最長寿だった昭和天皇(1901~1989)の生涯を克明に記述したものだ。わかりやすくいえば、昭和天皇の「公式記録」。その分量は全61巻、約1万2000ページ、約980万字に及ぶ。来春から5年の歳月をかけて出版される。
「昭和史を大きく塗り替える事実」はないものの、これまで未公開だった侍従日誌など3000点の史料などを引用しており、「2・26事件」(1936年)や終戦(1945年)など時々の昭和天皇の心情や考え方が行間から浮かび上がってくる。とくに、2・26事件や終戦の「聖断」のときの様子が時系列で記されているのが興味深い。
靖国神社へのA級戦犯合祀をめぐっては、1988年4月28日に当時の富田朝彦(ともひこ)宮内庁長官にA級戦犯合祀と自らの参拝の関係について述べたことが書かれている。ただ、その内容には触れていない。
「昭和史を大きく塗り替える事実」はないものの、これまで未公開だった侍従日誌など3000点の史料などを引用しており、「2・26事件」(1936年)や終戦(1945年)など時々の昭和天皇の心情や考え方が行間から浮かび上がってくる。とくに、2・26事件や終戦の「聖断」のときの様子が時系列で記されているのが興味深い。
靖国神社へのA級戦犯合祀をめぐっては、1988年4月28日に当時の富田朝彦(ともひこ)宮内庁長官にA級戦犯合祀と自らの参拝の関係について述べたことが書かれている。ただ、その内容には触れていない。