[1] 先日、結婚を発表した西島秀俊(43)が相手に課す“厳しすぎる結婚の7条件”(注)をオールクリアしてしまうような「非の打ち所がない彼女」のこと。

[2] コラムニスト兼漫画家の能町(のうまち)みね子氏によって発信されたと言われている造語。「ある特定の華やかな業界を渡り歩く、付き合う相手がいつも有名人という一般女性」のこと。

[3] 筆者がおもに男子会で15年ほど前からよく使っていた造語。風俗嬢やAV女優といった、いわゆる「カラダを武器にしてお金を稼ぐ職業に就く彼女」のこと。男を虜にするフェロモン・高額な所得・多彩な性テクニック・じつは案外身持ちがかたい……との理由から一部の男子には重宝されていた。ちなみにキャバクラ嬢は「セミプロ彼女」と呼んでいた。


 西島の結婚を機とし、「プロ彼女」なる言葉の定義が、このように混迷のていを見せている。これは「草食系・肉食系」や「カープ」などと比べ、「プロ」という接頭語のイメージがあまりに曖昧である点に起因していると思われる(筆者世代だと「プロ」とくれば「ゴルゴ13」と、明確なイメージが浮かんでくるのだが)。そして、やはり接頭語の曖昧さが本来の意味合いをぼやけさせてしまった最近の流行語としては「危険ドラッグ」を挙げてみたい。

(注)
1.仕事のワガママは許すこと/2.映画鑑賞についてこない/3.目標を持ち一生懸命な女性/4.“いつも一緒”を求めない/5.女の心情の理解を求めない/6.メールの返信がなくてもOK/7.1か月半会話なしでも我慢すること(『女性自身』2014年5月6日号)
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   


山田ゴメス(やまだ・ごめす)
日曜日「ゴメスの日曜俗語館」を担当。大阪府生まれ。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、漫画原作まで、記名・無記名を問わず幅広く精通するマルチライター。『現代用語の基礎知識』2005年版では「おとなの現代用語」項目、2007年版では「生活スタイル事典」項目一部を担当。現在「日刊SPA!」「All About」の連載やバラエティ番組『解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ)の相談員で活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など。趣味は草野球と阪神タイガース。
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