誰もがスマートフォンを持っている時代は、誰もがカメラ機能で気軽に写真を撮れる時代ということでもある。すると、レシートを撮影して家計簿にするアプリなど、新時代に適応した様々なビジネスが考え出されることになる。ことに人の発想力というものは無限だ。

 リクルートの子会社・ニジボックスが展開しているサービス「レシポ!」が話題である。公式サイトに掲載された商品のレシートの画像を送付するだけで、ポイントが貯まる仕組み。もちろん、定価以外で購入されたレシートも有効だ。100%ポイント還元の商品もあるので、家計の強い味方となってくれるだろう。一企業の特定商品だけでなく、たとえば「りんご」「牛乳」などの品が「ご購入店舗および商品の種類は問いません」として掲載されている。この「ゆるさ」には驚きだ。ポイントはAmazonギフト券やQUOカードに交換できる。

 「レシポ!」のポイント還元には人数制限があるので、サイトに行ってみたらすでに締め切られていた、とガッカリすることもあろう。だが企業側にしてみれば、ユーザーの動向を少ないリスクで把握できるわけである。単純な広告の出稿よりも効果のほどが見えやすい。「レシポ!」がこのままスポンサーと良好な関係を築くことができれば、消費者側にとってもメリットが大きいサービスとして成長しそうだ。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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