目は一重や奥二重で、鼻や口などのパーツも小ぶりで控えめな顔立ちの女子のことをこう呼ぶ。肌が白くてメイクは薄めなのもマストであるらしい。

 タレントに例えるなら、吉高由里子・蒼井優・宮崎あおい・蓮佛美沙子(れんぶつ・みさこ)・黒木華(はる)……あたりが「典型的」とされ、「好かれやすい」というよりは「嫌われにくい」といった観点から、昨今はCMでも引っ張りだこなのだそう。

 わかりやすい華やかさがないぶん、男からすれば「一目惚れ」よりは「じわじわと好きになってしまう」ケースのほうが圧倒的に多いが、そういう傾向を客観的に自覚し、たまーに「気の強い一面」などの外見とのギャップを緻密な計算のうえで小出しにでもされた日にゃあ、最初こそ軽い気持ちでアプローチしたつもりが、“いつの間にか”のめり込んでしまっていた……なんてこともよくあるパターンだったりするので、まことにもってタチが悪い。

 ちなみに、西島秀俊、綾野剛を代表格とする塩顔男子ブームは“女子”よりもだいぶ早い時期から騒がれていたが、現時点でまだ下火となる気配はまったくない。塩とは180度かけ離れた濃い顔系の筆者としては、“シオの流れ”がとっとと男子から女子へと移り変わり、「焼き鳥と男は、やっぱ塩よりタレよね〜」といった時代が来ることを心待ちにしている。
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   


山田ゴメス(やまだ・ごめす)
日曜日「ゴメスの日曜俗語館」を担当。大阪府生まれ。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、漫画原作まで、記名・無記名を問わず幅広く精通するマルチライター。『現代用語の基礎知識』2005年版では「おとなの現代用語」項目、2007年版では「生活スタイル事典」項目一部を担当。現在「日刊SPA!」「All About」の連載やバラエティ番組『解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ)の相談員で活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など。趣味は草野球と阪神タイガース。
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