「関西人あるある!」のなかで、もっとも定番の一つとされている「お好み焼き定食」。念のため説明すると「お好み焼きをオカズにして米を食べる」といった、関西人からすれば「全然普通やん!」と言わずにはいられない日常的慣習だが、そのお膝元(?)である大阪府が今年8月、「太っている人はやせ型の人よりも『お好み焼き+ごはん』など主食の重ね食べをしている」という、府民の食状況を調査した「大阪版・栄養調査」の結果を発表し、一部の関西人から「そんなん、余計なお世話じゃ!」と反感の声が飛んでいる、らしい。

 「お好み焼き定食」以外にも「うどん+かやくごはん」「ラーメン+チャーハン」……ほか、「2種類の主食の重ね食べを週1回以上している人」の割合を肥満度(BMI)別に見ると、肥満(BMIが25.0以上)男性は70.7%と、やせ型男性(BMIが18.5未満)の53.5%、普通体重男性(BMIが18.5%以上、25.0%未満)の58.6%を上回っていたのだという。

 たしかに、「ラーメン&チャーハンセット」だとか「カツ丼&盛りそばセット」だとかを思わず注文してしまった場合、筆者もその日は「やらかしちゃった感」に苛まれたりもする……けれど、「お好み焼き定食」に関しては、そういう“後悔の念”が、不思議なことにあまりよぎらない。おそらくその理由は、お好み焼きにはキャベツやら豚肉やら紅ショウガやらネギやらの具材がタップリ入っており、「小麦粉が混じったオカズ」だと解釈しているから、なのではなかろうか? 結局、太りやすいことに変わりはないのだが……(笑)?
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   


山田ゴメス(やまだ・ごめす)
日曜日「ゴメスの日曜俗語館」を担当。大阪府生まれ。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、漫画原作まで、記名・無記名を問わず幅広く精通するマルチライター。『現代用語の基礎知識』2005年版では「おとなの現代用語」項目、2007年版では「生活スタイル事典」項目一部を担当。現在「日刊SPA!」「All About」の連載やバラエティ番組『解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ)の相談員で活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など。趣味は草野球と阪神タイガース。
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