マクロ視点では、SMAP解散によって生じた経済効果のことを指す。

 ミクロ視点では、「SMAPの価値の大きさを(日本国民に? ジャニーズ事務所に?)訴えたい」という思惑を持つファンによる、元メンバーがCM出演する商品の購買活動のことを指す。

 中居くんのCM出演をきっかけにキリンの『氷結』が売れ、その全面広告を出した読売新聞が売れ、ほかにも香取くんの明治『北海道十勝スマートチーズ』、草彅くんのアサヒ『一本満足バー』、キムタクがテレビで「シューちゃん」と呼んで紹介したフレデリック・カッセルのシュークリーム、そして吾郎ちゃんがラジオで紹介したゴンチャロフのバレンタインデーチョコまでが売れに売れている……らしい。先日は中居くんが『金スマ』で差し入れた京都の老舗、よーじやのカプチーノチョコレートが話題になり、よーじやのサーバーがダウンしてしまった。

 あと、中居くんは44歳にしてオリコンの「第10回恋人にしたい男性有名人ランキング」で3位を獲得(1位は嵐の相葉雅紀、2位は櫻井翔)。ほか3名も10位以内にランクイン(1年前は全員が圏外だった)という、バカにならないフィーバー現象が解散後2か月経った今でも、衰えない勢いで継続しているのだという。

 ちなみに、今回のSMAP解散騒動が引き金となり、ジャニーズ事務所による所属タレントに対する統制力が弱まりつつあるとの説もあるが、もしそれが本当ならジャニタレのスキャンダル発生率も当然高くなり、ソッチ系の雑誌もウハウハ状態……これもまたSMAP発の間接的な経済効果の一つなのかもしれない。
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   


山田ゴメス(やまだ・ごめす)
日曜日「ゴメスの日曜俗語館」を担当。大阪府生まれ。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、漫画原作まで、記名・無記名を問わず幅広く精通するマルチライター。『現代用語の基礎知識』2005年版では「おとなの現代用語」項目、2007年版では「生活スタイル事典」項目一部を担当。現在「日刊SPA!」「All About」の連載やバラエティ番組『解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ)の相談員で活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など。趣味は草野球と阪神タイガース。
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