ジャパンナレッジNEWS

辞書に関係あることも ないことも ごった煮でお届けする 公式だけどオフィシャル感のない スタッフブログ的サイト。登録いただければ メールでもお送りします。
ジャパンナレッジ会員ならナレッジサーチャー(ジャパンナレッジ簡易検索)使えます。

ポチッとから考えるニッポンの雇用

2013-08-14

いまさらながらアマゾンは便利だ。いまアマゾンと言えば、世界最大級通販サイトの、あのアマゾンなのであるが、かつてアマゾンと言えば、川口浩探検隊であったり、仮面ライダーアマゾンであったりが頭に浮かんだかもしれない。それがいまや最先端IT企業となるのだから隔世の感である。

で、何が便利かというと先日自転車のグリップに巻きつけるバーテープというものを買いたくなったのだが、近所の自転車屋さんでは見つけられず、そして案の定ネットではすぐみつかり、2~3日悩んだ末ポチッと購入することとなった。いまどきのネット人であれば、近所の自転車屋さんにも行かず、悩まずで即ポチッとするところなのだろうが、千円かそこらのものでも、一応確認というか、これでいいんだよなといった納得を得ようとしてしまうのが、ちと古い行動パターンかもしれない。

アマゾンは巨大な倉庫を持ち、専用端末で注文を確認すると、その商品が納められたラックを探して商品をピックアップする担当者がいるという。もちろんそれなりのオートメーション倉庫なのだろうが、なかなかの重労働、単純作業と想像する。ユーザとしてはなんとも便利なサービスではあるが、ひがな商品のピックアップに明け暮れる人のことを思うと、複雑な気分だ。

ブラック企業が話題になっている。不況に伴う経営環境の厳しさや企業活動のグローバル化といったもののしわ寄せが、いわゆる雇われる側にきているのだろう。仮にあらゆる企業がグローバル展開できたとしても、国内企業では条件があわないからインドで就職活動しよう、といったことはそうできるものではない。雇う側と雇われる側が益々同じ目線で考えるのが難しい世の中になるのかもしれない……。

アマゾンで買い物をしてはブラック企業について思い、冷凍食品の前で中国の生産体制に悩み、キーボードを叩きながら漢字を忘れていく脳を憂う。こんな世の中を変えてくれるのは、はたしてアベノミクスなのか。たぶん違うだろう。

2013-08-14 written by テツマザキ
バーテープは後日無事交換。その出来栄えは再来週公開予定の某診断チャートで一部地域の方限定でご覧いただけます!