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カワイイ文字

2015-05-13

コーヒーでおなじみのエチオピアでは、ゲエズ文字というものが使われているのだが、その姿形がなんともかわいらしい。

というのは、集英社世界文学大事典の年次更新作業中のこと。そこには世界の文学者名および文学に関する事項が約16000項目ほど収録されている。だからといって世界の文字がそこに書かれているわけではない。しかし更新・修正作業を進めるために他の資料を見る必要がある。そんな中でゲエズ文字に出くわしたというわけだ。

実際事典の中でよく見かける文字はロシア語で使われているキリル文字やハングル、ギリシャ文字など。アラビア文字やゲエズ文字なんかは出てこない。印刷物を作ることを考えれば、おそらく活字がなかったのではと想像する。いまはデジタルデータから直接印刷できるようになったので、あらゆる文字を再現することが容易になった。

ローマ字が多いので更新作業が楽かというと然にあらず。

出現する文字の種類は少なくとも、ダイアクリティカルマークを含めると結構な数の表記パターンがある。

ダイアクリティカルマークとは日本語ならば濁点、半濁点などの発音を区別するための記号のこと。これがラテン系文字になると発音記号のほかに上に点やカンマ、下に点やカンマ、あるいはカンマかと思いきやヒゲのようなものを付けてみたりとバリエーションに事欠かない。

世界にはさまざまな文字があるのだなとあらためて感心するも、きっと世界の人々から見れば仮名や漢字のほうがよっぽど興味深い摩訶不思議な文字と思われているに違いない。

2015-05-13 written by テツマザキ
いろいろな文字が簡単に見られるようになったのもユニコードという体系のおかげ。キーボードから簡単に打ち込めるようになれば絵文字に使えるのになあと想像するテツマザキがお送りしました。