牡丹と芍薬の違いは？

1週間前の私なら「？」だろう。でも今は違う。

牡丹は木で芍薬（しゃくやく）は草です！　言えるぞ、言えた！

ゴールデンウィーク最終日。六本木ミッドタウン前でステキな女性と待ち合わせ。彼女が運転するステキな車で「つくば牡丹園」に向かう。

マリカさんと出会ったのは行きつけの老舗レストラン。作家で僧侶資格を持つ彼女。まさに「立てば芍薬座れば牡丹」といった美人さんだ。酔っぱらった勢いで話しかけ、関西出身ということで意気投合。寺巡りを一緒にと言っていたら、弟分がサポートするつくば牡丹園に行こうと声をかけてくれたのだ。

曇っているけどちょうどいい気候。渋滞に巻き込まれるんじゃないかと心配していたが、意外にすいすい車は走り、なんと1時間で着いた。

筑波でマリカさんは弟分、Fさんをピックアップ。ランチに手打ちそばの美味しいお食事処で鴨汁そばをいただいて、日本初の本格的ワイン醸造場・牛久シャトーを見学（神谷バーの神谷さんのものですね）、牡丹園の隣のお寺でお参りをしてから、いざ牡丹園へ。

園内に入ると、Fさんが色鮮やかな大輪の花たちを前に「牡丹と芍薬の違い？」と質問。「えーっと？」「牡丹は木、芍薬は草です」「ほほう！」

ここでジャパンナレッジ「ニッポニカ」で「ボタン」を引いてみる。

ボタン科（APG分類：ボタン科）の落葉低木。高さ1～2メートル。樹皮は黒灰色、枝は太く、まばらに分枝する。葉は互生し、大形の2回3出羽状複葉。小葉は卵形または卵状披針形で長さ5～10センチメートル、2～3裂し、裂片は先がとがり、全縁で裏面は白色を帯びる。5月ころ、新枝の先に白色または紅紫色で径10～17センチメートルの花を1個開く。（略）
なお、シャクヤクはボタンに似ているが、多年草である。葉は表面に光沢があり、裏面は淡緑色である。小葉の基部はしばしば柄に沿下しているなど、違いがある。

さすが、芍薬についても言及されているではないか！

つくば牡丹園は1年のうち4月から5月にかけて1か月半（今年は4月9日～5月22日）しか開園していないという、まさにプレミアムガーデン。約2万坪の敷地に800種6万株の牡丹と芍薬が植えられていて、4月は牡丹、5月は芍薬が咲き誇る。今年は牡丹の開花が遅れたため、この日は二つの花の競演を楽しむことができた。土は100％オーガニック。除草剤も農薬も一切使っていないという。閉園している10か月半はひたすら土づくりに費やすのだそうだ。

Fさんはここで「サラブレッド堆肥」づくりをサポートしているという。JRAの美浦トレーニングセンター周辺のサラブレットの馬糞を活用したもの。サラブレットはドーピング検査に備えて医薬品を使用することが少ない。良質な有機物である馬糞から堆肥をつくって土づくりに生かしているのだという。さすが、研究都市つくばである。

牡丹園散策後、イタリアンレストラン開店を待つ間、オシャレなパン屋でオシャレなパンとコーヒーで休憩（夕食前に食べるんかい！）。筑波は頭を使う人が多いから、パンの消費量も多いらしい。さすが、研究都市つくばである。

美味しいイタリアンをたらふく食べながら、マリカさんの今後の活動から世界情勢まで大いに語り合う。帰りはマリカさんの弾丸トークを聞きながら笑って笑って、ひたすら下道で帰る。じつによき連休最終日だった。