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大谷翔平とMLBスタッツ
今いちばん熱い男といえば大谷翔平ですよね。
それほど野球が好きなわけではないが、メジャーリーグでは野茂、イチローに続いて、ワクワクするのが大谷翔平。松井秀喜はなぜかあまり記憶がないんですよね。なんでだろ?
さて大谷翔平くん、二刀流は間違いなくすばらしいのだが、一部からは投手としてもバッターとしても中途半端なのではないか、といった意見もある。なにせほぼ史上初の試みといっていいようなプレースタイル。比較対象としてベーブルースがよく登場するが、これも時代が違うのであまりピンとこない。故に既存の評価指標では測れないんですよね。
投手なら勝利数、防御率がポピュラーだが、たとえば5回まできちんと抑えても、後続投手が打たれれば勝ちはつかないし、ランナーを出してから交代して後続投手が打たれてランナーが帰ってくると、自分の失点になってしまう、といった投手自身だけではどうしようもないところがある。そこで最近MLBで使われているのが、FIPという指標なんだそうだ。
FIP(Fielding Independent Pitching)とは、投手の責任として捉えることができる要素として、被本塁打、与四死球、奪三振だけを用いた指標。たとえば守備によって単打が二塁打になったり、逆にヒット性のあたりがアウトになったりと守備に左右されるので、そこは要素としては入れないのだと。おおまかな計算式は以下の通り。
(本塁打×13+四死球×3-三振×2)÷投球回数
FIPでは内野ゴロなどは加味されないので、いわゆる「打たせて取る」的な投球術は、この指標では比較的不利となる。ちなみにバッター側も変わってきていて、いわゆる「バットに当てろ」的な、「三振はするな」みたいな考えはないらしいです。同じアウトなんだから変わらんだろと。
そこで、三振を取りたい投手と、三振を気にせず長打を狙ってブンブン振ってくるバッター、といった対決になるようです。
さらにFIPの進化系として、tRAという指標がある。これはややこしそう。超訳すると、打たれた打球の種類で想定される失点とアウトがあって、その想定失点を想定アウトで割った数値のこと。
たとえばゴロを打たれたら0.036の失点期待値、0.745のアウト期待値となる。平たく言いますと、ゴロを打たれたら0.036点取られて、0.745アウト取ったこととする、という理屈だ。そのゴロの結果がヒットだったとか、ゲッツーだったとかは関係ないそうです。
なんかこの話楽しいですね。全指標を書き出してみたいですが、キリがないので本日はこれまで。