第8回
的を射てはいないかもしれない
「的を得る」の話

 また「的を得る」は間違いだという話か、とお思いになった方も大勢いらっしゃるかもしれない。確かにそれもあるのだが、ことはそれほど単純ではないという話をしたいのである。
 国語辞典を引くと、「的を射る」が正しく、「的を得る」は「当を得る」との混同で誤用とするものが多い。そういわれれば、はいわかりましたと引き下がるしかないのだが、「的を得る」は本当に「当を得る」との混同なのか、さらには「的を
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悩ましい国語辞典
―辞書編集者だけが知っていることばの深層―

「日本国語大辞典」の編集担当者を惑わすことばの不思議スリリングに揺れる日本語の深さ! 面白さ満載!
「うがった見方」は「疑ってかかるような見方」ではない/「悲喜こもごも」を合格発表の描写で使うのは誤り/「まじ! 」は、江戸時代の小説に使用例がある/スコップとシャベルはどちらが大きいか?西日本と東日本では違う/「谷」を「や」と呼ぶのは音読みでも訓読みでもない方言/「あばよ」の語源は幼児語の「アバアバ」

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