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  10. 鳥獣人物戯画(鳥獣戯画 、鳥獣人物戯画巻)
国史大辞典・日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典

国史大辞典
鳥獣人物戯画巻
ちょうじゅうじんぶつぎがかん
京都市高山寺蔵。国宝。紙本墨画。四巻。甲巻縦三〇・七センチ、全長一一五〇・八センチ。乙巻縦三〇・八センチ、全長一二二一・七センチ。丙巻縦三一・三センチ、全長一一一四・六センチ。丁巻縦三〇・九センチ、全長九四三・〇センチ。これらは中世以来一連の白描戯画として高山寺に伝えられてきたが、各巻の性格や制作年代は相互に異なり、詞書を全く伴わないことからそれぞれの内容にも種々な解釈が可能である。まず甲巻は本来制作した画家も異なる別個の二巻(A巻・B巻と仮称)が十六世紀の戦乱で散逸したのち、残った部分を繋ぎ合わせたものであることが最近の研究で確認され、残欠として伝わった画面や古い模本類をも参照して、当初の二巻をほぼ復原することができた。すなわちA巻は東京国立博物館所蔵の残欠に現甲巻の第十六―十九紙を続け、中間の欠落部分をホノルル美術館所蔵模本で補った後に甲巻第二十―二十三紙および第十一―十五紙を配置し、さらに前記模本の末尾を生かすことで復原でき、兎と蛙の角力、猿と兎の囲碁や競技、猿僧正の法会と供養、蛙の横死、田楽踊りなど、擬人化された動物たちの遊戯や行動が活写される。その鋭く的確な動物表現に合わせて描き継がれたのがB巻で、三種の残欠と住吉家伝来模本から復原できる前半部に現存の甲巻第一―十紙が続いたと推定され、猿と兎の競馬や水泳、兎と蛙の競射などを描き出す。制作年代はいずれも平安時代後期、十二世紀半ばにさかのぼり、作者を鳥羽僧正覚猷とする伝承があるが、その描法や表現からみると画僧や絵仏師の筆とするよりは優れた宮廷絵師たちの作と考えたい。次に乙巻は馬・牛・鷹・犬・鶏・鷲など身辺に実在する鳥獣と、豹・虎・獅子・象など異国の珍獣、さらに麒麟・竜など空想の動物まで、それぞれの生態を写し連ねたもので物語性は持たず、むしろ絵手本的な性格が強い。その筆致は現甲巻のうちA巻の画家に近く、やはり同時期の制作と認められる。丙巻はさらに人間たちの遊戯や賭け事を描いた前半部(第一―十紙)と、甲巻同様猿・兎・蛙などが競馬や山車(だし)曳き、蹴鞠や法力競べなどに興ずる姿を描いた後半部(第十一―二十紙)に分けられる。前者は僧俗男女の姿態を、諷刺や諧謔を混じえて軽妙な筆で自在に描き出す。補墨による筆の渋滞を除けば十二世紀後半における達筆な画人の作と推定できる。これに対し後半部の動物戯画は現甲巻(A・B巻)を先蹤としながら筆力や構成力の上でこれに及ばず、また被り物や持ち物も木の葉などに替え、わずかな樹木を除き背景となる自然景も全く省略されている。丙巻巻末につけられた所蔵者の自署らしい「建長五年(一二五三)五月日竹丸(花押)」という奥書の年紀を下限とし、その制作年代は十三世紀初頭を下らぬものと考えられる。丁巻は前記諸巻とは著しく画態を異にした人物戯画で、修験者と僧侶の術競べや怪しげな法会、また流鏑馬(やぶさめ)・田楽・〓(ぎっちょう)・木遣(きやり)・参内(さんだい)や着座の廷臣など、僧俗貴賤の動態が抑揚の強い、粗く走らせた筆で思いのまま描き出されている。制作年代も前記諸巻のそれよりやや遅れて鎌倉時代、十三世紀前半と推定される。こうしてかなり異質の内容と構成を持つ動物戯画三巻と人物戯画二巻とは、少なくとも十六世紀以前には一組となって高山寺に伝わっており、一度戦火に損傷逸失したものの、元亀元年(一五七〇)には残部が現在の形に近く取りまとめられたものと考えられる。複製本があるほか、『(新修)日本絵巻物全集』四、『日本絵巻大成』六などに収められている。
[参考文献]
福井利吉郎「絵巻物概説(上)」(『(岩波講座)日本文学』所収)、同「高山寺絵本復原再論」(『文化』九ノ六)、田中喜作「住吉家伝来高山寺戯画摸本に就いて」(『美術研究』一一六)、上野憲示「『鳥獣戯画』甲巻の復原」(同二九二)、秋山光和「「鳥獣戯画」甲巻の残欠二種―新出本と益田家旧蔵本―」(同二九二)
(秋山 光和)


日本大百科全書
鳥獣人物戯画
ちょうじゅうじんぶつぎが

絵巻。四巻。京都・高山寺(こうざんじ)蔵。国宝。12世紀中期~13世紀中期の制作とされ、擬人化された動物の諸態や、人間の遊びに興ずるさまを描き集めた戯画絵巻。「鳥獣戯画」ともよばれる。甲巻は猿、兎(うさぎ)、蛙(かえる)などが人間をまねて遊ぶ模様、乙巻は馬、牛、鶏、獅子(しし)、水犀(みずさい)、象、それに麒麟(きりん)、竜など空想的なものを含めた各種動物の生態、丙巻は僧侶(そうりょ)や俗人が勝負事に興ずるありさまと、猿、兎、蛙などが遊び戯れるさま、丁巻はやはり僧俗の遊び興ずるさまが、それぞれ描かれる。各巻とも詞書(ことばがき)を欠き、絵に説かれる内容、意味が明らかでなく、種々の解釈がなされるが定説をみない。
 筆者は鳥羽僧正(とばそうじょう)覚猷(かくゆう)(1053―1140)と伝称されるが確証はなく、また四巻はそれぞれ制作時期と筆を異にしている。甲巻はもっとも優れ、時期は乙巻とともに12世紀中ごろまでさかのぼるものと思われるが、丙・丁巻は鎌倉期の制作とみてよい。絵はいずれも墨一色の描線を主体とした白描(はくびょう)画で、動物や人物、草木などを闊達(かったつ)な筆で巧みに描出している。とくに甲巻は濃淡、肥痩(ひそう)、強弱の変化をつけた抑揚豊かな描線の筆技が絶妙で、日本の白描画の白眉(はくび)といえる。乙巻もやはり暢達(ちょうたつ)な筆で甲巻に近い様式をもつが、筆致に多少の違いが見受けられる。丙巻は描線が繊細でやや闊達さを欠き、さらに丁巻は粗い筆致で、13世紀なかばごろに描き加えられたものと思われる。いずれにせよ、これら四巻は平安末から鎌倉前期にかけての優れた画僧、あるいは寺院関係の絵師によって描かれたものと思われ、密教図像の作画などで習得された、当時の高度な描線の筆技を知ることができる。
[村重 寧]



改訂新版・世界大百科事典
鳥獣戯画
ちょうじゅうぎが

京都市高山寺に伝わる4巻一組の白描絵巻で,人物の戯画も含み《鳥獣人物戯画》ともいわれる。鳥羽僧正筆として名高いが,各巻ごとに内容や画風を異にし,それに従って制作時期も12世紀中ごろのものから13世紀中ごろまで相前後することから,同一シリーズとはみなしがたい。有名な猿,兎,狐,蛙などを擬人化し遊戯や法会の場面を描いた甲巻と,牛や馬など身近な動物の生態を生々と写し出し,また麒麟,竜など空想上の動物をも加えて粉本風に羅列的に描きつづけた乙巻の2巻は,墨一色の濃淡,強弱自在な筆さばきをみせて表現力に富み,12世紀中ごろまでさかのぼると考えられる。これに対して,前半に賭事に興じる人間の悲喜劇,後半に擬人化した動物たちの遊戯を描き分けた丙巻は,筆線に甲,乙巻のようなのびやかさに欠けるところがみられ,制作期もややおくれる。最後の丁巻はきわめて粗い筆致で人間の滑稽卑俗な様態をさまざまに描き出した戯絵(ざれえ)で,13世紀中ごろのものと考えられる。各巻の内容の解釈,制作の動機をはじめ未解決の問題が多いが,特にすぐれた作風をみせる甲巻は当初さらに多くの場面からなり,2巻仕立てであったことなどが近年の研究で明らかにされている。甲,乙巻に関しては,戯画をよくしたと伝えられる鳥羽僧正覚猷(かくゆう)の作との伝承もあるが,確証はなく,墨描きに習熟した専門画師の手になるものと解されよう。
[田口 栄一]

[索引語]
鳥獣人物戯画 鳥羽僧正 覚猷
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1. 鳥獣戯画
世界大百科事典
京都市高山寺に伝わる4巻一組の白描絵巻で,人物の戯画も含み《鳥獣人物戯画》ともいわれる。鳥羽僧正筆として名高いが,各巻ごとに内容や画風を異にし,それに従って制作 ...
2. ちょうじゅうぎが[テウジウギグヮ]【鳥獣戯画】
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絵巻物。四巻。紙本墨画。鳥羽僧正覚猷筆と伝えるが、第一・二巻は一二世紀後半、三・四巻は一三世紀の作。動物を擬人化して描いた第一巻が特に名高い。絵はのびのびした抑 ...
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5. ウサギ
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ある。河野友美大滝 緑民俗『古事記』にある「因幡(いなば)の白兎(しろうさぎ)」の説話や、『鳥獣戯画』に描かれているおどけたウサギなど、古来ウサギは人間と密接な ...
6. 宇治拾遺物語 112ページ
日本古典文学全集
主(ただし三日で辞任)。長く鳥羽の証金剛院に住んだので鳥羽僧正とも呼ばれ、「鳥羽絵」の祖、「鳥獣戯画」の作者とされる。覚猷の兄。「甥」は誤伝。従五位上、三河守。 ...
7. えほん【絵本】
国史大辞典
時代によって多少意味・内容に差異がある。源流は平安時代絵巻に求められるが「絵本」の語が文献上確かめられるのは『鳥獣戯画巻』丙巻巻末に、『秘蔵々々絵本也 拾四枚也 ...
8. えまき【絵巻】画像
国史大辞典
当時「作り絵」と呼ばれた画法によるものである。説話画の遺品では『信貴山縁起』『粉河寺縁起』『伴大納言絵巻』『鳥獣戯画巻』などが十二世紀後半の製作で、時間の経過と ...
9. 改訂 京都民俗志 226ページ
東洋文庫
えられる◎ 蛙はよほど人に親しまれる動物と見えて、彫刻絵画等に多く現われている。栂尾高山寺の鳥獣戯画、太秦広隆寺の太子絵伝等の絵巻物類にも見えている。中京区本能 ...
10. 覚猷
世界大百科事典
に巧みであったと伝えられ,後世の滑稽な戯画を指す鳥羽絵の名称の起源ともなっている。古くから《鳥獣戯画》(高山寺)の筆者に擬せられてもいるが確証はない。むしろ転写 ...
11. かくゆう【覚〓
国史大辞典
これに関連して覚猷画と称する、米俵の飛ぶ飛倉を主題にする『信貴山縁起』三巻(朝護孫子寺蔵、国宝)や『鳥獣戯画巻』四巻(高山寺蔵、同)があり、ざれ絵(戯画)・嗚呼 ...
12. かじやま-としお【梶山俊夫】
日本人名大辞典
昭和後期-平成時代の絵本作家。昭和10年7月24日生まれ。洋画から出発し,昭和42年木島始とくんで「鳥獣戯画」を絵本化した「かえるのごほうび」で子どもの本の世界 ...
13. かち‐え[‥ヱ]【勝絵】
日本国語大辞典
〔名〕(1)画題の一つ。勝負を競うさまを描いた絵。平安時代の絵巻「鳥獣戯画(ちょうじゅうぎが)」の中にも見える。(2)春画の異称。男女の秘戯を描いた絵。武士が出 ...
14. 北井一夫
日本大百科全書
写真集を発表していく。 89年からは『月刊社会党』で、身近な小さな生き物たちの姿を追った「新鳥獣戯画」を連載(~95)、94年写真集『おてんき』にまとめられる。 ...
15. キツネ画像
世界大百科事典
《酉陽雑俎》巻十五などに記述),とくに魏・晋以降多くの伝説を生み,それが日本にも広がった。《鳥獣戯画》には,変化したキツネのさまざまの姿が見られる。色が黄色でそ ...
16. ぎが【戯画】
国史大辞典
摸本しか伝存しないが、放屁合戦と陽物競べを主題にした『勝絵』はまさに戯画の典型である。また高山寺蔵『鳥獣戯画巻』は、そこに諷刺や寓意が介在しているかどうかは別と ...
17. 毬打
日本大百科全書
『万葉集』)を初見とするが、鎌倉時代には男子の代表的な遊戯となり、正月には盛んに行われた。『鳥獣戯画』『洛中洛外図屏風(らくちゅうらくがいずびょうぶ)』などで具 ...
18. 高山寺
世界大百科事典
していた仏眼仏母像,明恵の修禅三昧の姿を描いた明恵上人座禅像,鳥羽僧正筆の伝承がある有名な《鳥獣戯画》(以上国宝)をはじめとして,国宝や重要文化財の絵画・彫刻・ ...
19. こうざんじ【高山寺】画像
国史大辞典
細川晴元の兵によって焼かれた。現存する鎌倉時代の建築は石水院(国宝)のみである。絵画では、『華厳宗祖師絵伝』『鳥獣戯画巻』「明恵上人像」「仏眼仏母像」(いずれも ...
20. こだい【古代】画像
国史大辞典
、東京国立博物館その他の『地獄草紙』『病草紙』『餓鬼草紙』の六道絵、描写内容不明の高山寺の『鳥獣戯画巻』などがあるが、これが後世の絵詞または絵巻と称される絵画形 ...
21. 木葉衣・鈴懸衣・踏雲録事 修験道史料1 130ページ
東洋文庫
べ」がある。また飛び上がることがあるのは、天狗飛び切りの術をきそったものとおもわれる。また『鳥獣戯画』(巻四)には山伏と真言僧の験競ぺが描かれていて、袋をかむっ ...
22. 木葉衣・鈴懸衣・踏雲録事 修験道史料1 227ページ
東洋文庫
主となったが、三井寺と比叡山の 争いにまきこまれて、三日で座主を辞した。天性絵画をこのみ、『鳥獣戯画図巻』をのこした。 世に鳥羽絵というのは、鳥羽僧正の画いたも ...
23. 今昔物語集 256ページ
日本古典文学全集
只嗚呼絵書トノミナム知タリシ。而ル間、無動寺ノ修正行シケルニ、七日既ニ畢テ仏供ノ  戯画。伝鳥羽僧正作の『鳥獣戯画』の類。なお、これ以下「気色無シ」まで挿入句。 ...
24. 催馬楽 161ページ
日本古典文学全集
又説、「大御酒わかせ 眉刀自女」。拍子、同じく打つ。美百万久左止利可戸百 万由止之女 末由百止之女 々々百々々々 々々百々々々 々百々々々々 々百々々々々 々百 ...
25. さくていき【作庭記】
国史大辞典
る姿になぞらえている部分など特に傑出している。本書成立当時の石組には本書と同時期に描かれた『鳥獣戯画巻』(高山寺蔵)などの構図と一脈通ずるものが好まれたものと思 ...
26. 獅子
世界大百科事典
に唐獅子の形状に近づいてゆくからである。この時期の独立した唐獅子のイメージは,伝鳥羽僧正の《鳥獣戯画》(12世紀末ころ)で見ることができる。一方,平安時代中期の ...
27. し‐はん【四半・幟半】画像
日本国語大辞典
うように、その大きさについて二説がある。なお、正方形の板を的串に挟み立てて的とすることは、「鳥獣戯画」などに見られるが、四半が定型化した時期については不明。(1 ...
28. しょうぎ【将棋】画像
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でないが、『明月記』には正治元年(一一九九)に将棋を行なったことがみえ、『鳥獣人物戯画』(『鳥獣戯画巻』)に将棋と思われる遊戯の場面が描かれていて、鎌倉時代には ...
29. 新猿楽記 388ページ
東洋文庫
師子舞などに展開していった。それらは描かれて『年中行事絵巻』となり、その異類擬人のパロディーとして『鳥獣戯画』の画巻となる。前者は保元二年(二五七)以後に後白河 ...
30. 新猿楽記 398ページ
東洋文庫
ここにみる興言利口的な諧謔精神は、やがて爆発的に展開する『今昔物語集』本朝世俗部をはじめとする説話文学、『鳥獣戯画』の絵巻をはじめとする寓意的な説話画などの豊穣 ...
31. 児童文学画像
日本大百科全書
開いた。神宮輝夫日本明治以前古くは鳥羽僧正(とばそうじょう)(覚猷(かくゆう))の作といわれる『鳥獣戯画』(12世紀)その他の絵巻物があり、南北朝から江戸初期に ...
32. 菅江真澄遊覧記 4 78ページ
東洋文庫
三井寺の長吏大僧正となる。鳥羽離宮の護持僧となったので鳥羽僧正とよばれ、また、すぐれた戯画を残した。「鳥獣戯画」は一大傑作である。浅利勘兵衛某の城柵 戦国時代、 ...
33. すごろく
世界大百科事典
集》《古今著聞集》《源氏物語》《枕草子》など多くの説話や文芸作品に記され,《長谷雄卿草紙》《鳥獣戯画》に遊戯のようすが描かれている。《方丈記》にすごろくを遊ぶと ...
34. 新版 スポーツの歴史 221ページ
文庫クセジュ
自陣にもたらされたボールを打ち返しあうゲームかと推測される。  動物を使ったスポーツも知られていた。鳥獣戯画は、闘牛、闘犬、闘鶏に興じる人々を描き出している。も ...
35. そが【素画】
国史大辞典
仏教図像類にその巧みな用筆をみるが、技法的には素描的な単純な描線である。また肥痩抑揚のある筆線を駆使した『鳥獣戯画』(四巻、高山寺所蔵、国宝)や、繊細な細線によ ...
36. ぞうり【草履】
国史大辞典
ので、「ぞうり」「じょうり」ともに古い呼称と知られる。『扇面法華経冊子』や『伴大納言絵巻』『鳥獣戯画』『信貴山縁起絵巻』など絵巻物にも随所にみえる、古くから広く ...
37. 鳥獣人物戯画
日本大百科全書
紀中期の制作とされ、擬人化された動物の諸態や、人間の遊びに興ずるさまを描き集めた戯画絵巻。「鳥獣戯画」ともよばれる。甲巻は猿、兎(うさぎ)、蛙(かえる)などが人 ...
38. ちょうじゅうじんぶつぎが[テウジウジンブツギグヮ]【鳥獣人物戯画】
日本国語大辞典
「ちょうじゅうぎが(鳥獣戯画)」に同じ。チョージュージンブツギ〓 ...
39. 闘牛
世界大百科事典
8年(治承2)に後白河院で〈角合せ〉があったと記され,12~13世紀の作とされる高山寺蔵の《鳥獣戯画》に闘牛が描かれているので,かなり古くから行われていたと推定 ...
40. 闘犬
世界大百科事典
せ),犬食(いぬくい)と呼ばれて古くから行われ,12~13世紀ころの作とされる京都高山寺の《鳥獣戯画》に闘犬が描かれている。14世紀の《太平記》《増鏡》《北条九 ...
41. 鳥羽絵
世界大百科事典
江戸時代に流行した戯画の一種。《鳥獣戯画》の筆者に擬せられる鳥羽僧正(覚猷(かくゆう))にちなんでこう呼ばれる。略画的タッチで人物や動物などを滑稽に描く。大坂の ...
42. とばそうじょう【鳥羽僧正】
日本架空伝承人名事典
に巧みであったと伝えられ、後世の滑稽な戯画を指す鳥羽絵の名称の起源ともなっている。古くから『鳥獣戯画』(高山寺)の筆者に擬せられてもいるが確証はない。むしろ転写 ...
43. 鳥羽僧正[文献目録]
日本人物文献目録
城寺と鳥羽僧正』下店静市『鳥羽僧正の画に就いて』中川忠順『骨描家としての鳥羽僧正』森田恒友『鳥獣戯画の作風』源豊宗『鳥羽僧正』-『鳥羽僧正覚猷』小椋修『鳥羽僧正 ...
44. にほんえまきものぜんしゅう【日本絵巻物全集】
国史大辞典
芸術大学他蔵) 2源氏物語絵巻(徳川黎明会・五島美術館蔵) 3信貴山縁起(朝護孫子寺蔵) 4鳥獣戯画(高山寺他蔵) 5伴大納言絵詞(出光美術館蔵) 6粉河寺縁起 ...
45. 日本画画像
世界大百科事典
潔で,流動感を表すに好適である。正倉院宝物の《鳥毛立女屛風》や,鳥羽僧正覚猷筆と伝えられる《鳥獣戯画》などがその好例である。また輪郭線で物象の形を囲むのを鉤勒( ...
46. 日本美術
世界大百科事典
傾向を示す一方で,いきいきとした現実感の描出を求めている。《信貴山縁起》《伴大納言絵詞》や《鳥獣戯画》などいわゆる男絵系絵巻の変化と流動感に満ちた描写,《地獄草 ...
47. 白描画
世界大百科事典
アクセントのある自在な墨線によって生き生きとした表情と運動感に満ちた動物をユーモラスに描く《鳥獣戯画》,藤原隆信・信実父子によって大成された似絵(にせえ)の興隆 ...
48. 春雨物語 466ページ
日本古典文学全集
に醇化。狐のなまめかしい白い顔が無気味。童女。もの慣れないさまをいう。この狐につづく心象、『鳥獣戯画絵巻』から得たもの。『懐硯』二の五「椿は生木の手足」の信太の ...
49. 春雨物語 468ページ
日本古典文学全集
うわの空。ここは喪心恐懼のさま。「疾く」。早く。手長猿。ここは「猿」と同義。このあたりも、『鳥獣戯画』のイメージ。怪奇だが、瓢味あふれる心象。酒盛りの準備。手で ...
50. びじゅつこうげい【美術・工芸】 : 古代
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、東京国立博物館その他の『地獄草紙』『病草紙』『餓鬼草紙』の六道絵、描写内容不明の高山寺の『鳥獣戯画巻』などがあるが、これが後世の絵詞または絵巻と称される絵画形 ...
「鳥獣人物戯画(鳥獣戯画 、鳥獣人物戯画巻)」の情報だけではなく、「鳥獣人物戯画(鳥獣戯画 、鳥獣人物戯画巻)」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
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朝鮮茶碗の一種。李朝前期に焼かれた陶器。古来朝鮮茶碗のうち最も有名なもので、茶人の間で、大名物・名物と称して特に珍重されている。その特色、見所としては、形はのびのびとした椀形で、素地は砂まじりの荒い土である。全面には枇杷色と呼んでいる淡い褐色の釉薬が厚くかかり
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抹茶茶碗の一種。この呼称は、鎌倉時代に中国浙江省の禅寺天目山に学んだ僧侶が帰国に際して持ち帰った黒釉のかかった茶碗をわが国で天目とよんだのに始まるとされ、のちにはこの器形(天目形)のものを天目茶碗とよぶようになった。天目茶碗の基本形は、低く小さな輪高台をもち
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