芸術(音楽・美術・演劇)(文学・文化・歴史)〈NDC10版:723〉
高階秀爾
本書は,西洋美術鑑賞の懇切な手引きとして好評の『名画を見る眼』のカラー版である.モネに始まる近代の名画14点,そして同時に鑑賞したい絵画を多数収載.題材や技術だけでなく歴史的・思想的背景,くわえて画家の個性が感じられるエピソードを交えながら解説した.刊行より半世紀を超え,著者監修の決定版をお届けする.
芸術(音楽・美術・演劇)(文学・文化・歴史)〈NDC10版:723〉
高階秀爾
名作はどのように生まれたのだろうか? 本書は,西洋絵画の本質について一歩進んで理解したいとする人びとの願いに応えて執筆された,西洋美術鑑賞の手引きである.一枚の絵に隠された芸術家の意図,精神性を探りながら歴史を一望する.Ⅰ巻では,油彩画の誕生からマネまで,一五人の画家と一五の名画を丁寧に解説する.
法律・政治・行政〈NDC10版:327.8〉
廣瀬健二
年少者に対する保護か,厳罰か――,少年法をめぐっては激しい意見の対立が見られる.しかし,そもそもの議論の前提として,わが国の少年犯罪の現状と少年法制の仕組みはどうなっているのか,諸外国はどう対応しているか等の知識は必須である.裁判官として少年事件を担当した経験を持ち,外国の少年法の現地調査も続ける著者が徹底解説.
環境学(法律・政治・行政)〈NDC10版:519.1〉
明日香壽川
気候危機をもたらした社会システムをチェンジし,コロナ禍からのリカバリーとジャスティスの実現をも果たす――米バイデン政権発足で加速する世界的潮流とは何か.その背景,内容,課題を解説すると共に,「二〇五〇年カーボン・ニュートラル」を宣言したものの政府も産業界も対応が大きく遅れている日本のとるべき道を提言する.
社会学(国際・メディア)(文学・文化・歴史)〈NDC10版:369.0233〉
金澤周作
イギリス独自の重層的なセーフティネットの中で,社会の「錨」のように今日まで働き続けてきたチャリティ.自由主義の時代から,帝国主義と二度の大戦をへて,現代へ.「弱者を助けることは善い」という人びとの感情の発露と,それが長い歴史のなかでイギリスにもたらした個性を,様々な実践のなかに探る.
教育(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:377〉
吉見俊哉
パンデミックで窮状が白日の下に晒された日本の大学.襲いかかるオンライン化の奔流,不可避の人口減,疲弊する教員,逼迫する資金,低下する国際評価――.存続の危機の根本原因はどこにあるのか.本来の大学を追究し続けてきた著者が,「時間」をキー概念に提案する再生のための戦略とは.ロングセラー『大学とは何か』待望の姉妹編.
文学・文化・歴史〈NDC10版:911.142〉
村井康彦
『新古今和歌集』や『小倉百人一首』の選者として知られる歌人藤原定家は,果たしてどのような日常を送っていたのか.青年期から生涯にわたって綴られた日記『明月記』を詳細に読み解くことで,宮廷での公務の心労,人間関係の軋轢,家長としての重圧と苦悩,息子たちへの思い,など,生身の定家の姿を浮かび上がらせる.
情報学(教育)〈NDC10版:002.7〉
宮内泰介/上田昌文
本の見つけ方.ネット検索の極意.現場で調査.値を測定.そして人の声を聴く.専門家でないからこそできる「調査のデザイン」により,これらを縦横無尽に組み立てながら,統計や分析で調べていく方法を具体的に解説.ロングセラー『自分で調べる技術』に科学的な視点を加えて新たに書き下ろす.「知的生産の技術」への一歩.
工学(機械・電気・建築)(理学(数学・物理・化学・生物・地学))〈NDC10版:547.5〉
森川博之
いよいよサービスが開始される第五世代移動通信規格・5G.その技術的特徴・潜在力はどこにあるのか.あらゆる「モノ」が5Gに取り込まれることで,私たちの生活はどのように変わるか.また,ファーウェイをめぐって米中が繰り広げる,激しい覇権争いの深層に何があるのか.5Gを最もよく知る第一人者がさまざまな疑問に答える.
教育〈NDC10版:375.1〉
渡部淳
新学習指導要領のもと,今年本格始動する「学び方改革」の目玉なのに,中身への理解も導入の準備も進んでいないアクティブ・ラーニング.しかしそこで展開される互恵的で深い学びは,自立的学習者,民主主義の手続きと運用に習熟した自律的市民の育成につながる大きな可能性を持つ.「学びの演出家」の第一人者が実践的に解説.
法律・政治・行政(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:312.1〉
前田健太郎
日本では男性に政治権力が集中している.何が女性を政治から締め出してきたのか.そもそも女性が極端に少ない日本の政治は,民主主義と呼べるのか.客観性や中立性をうたってきた政治学は,実は男性にとって重要な問題を扱う「男性の政治学」に過ぎなかったのではないか.気鋭の政治学者が,男性支配からの脱却を模索する.
文学・文化・歴史(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:391.2074〉
大木毅
「これは絶滅戦争なのだ」.ヒトラーがそう断言したとき,ドイツとソ連との血で血を洗う皆殺しの闘争が始まった.日本人の想像を絶する独ソ戦の惨禍.軍事作戦の進行を追うだけでは,この戦いが顕現させた生き地獄を見過ごすことになるだろう.歴史修正主義の歪曲を正し,現代の野蛮とも呼ぶべき戦争の本質をえぐり出す.
経済・経営・商学・観光〈NDC10版:331.19〉
鎌田雄一郎
ゲーム理論とは,ある種の意思決定を人間が行った結果,何が起きるかを予測する理論だ.と言うと何やら難しげに聞こえるかもしれないが,実は単純明快,初学者でもすぐ使いこなせる理論なのだ.相手の出方をどう読むか.経済問題の分析だけでなく,ビジネスの戦略決定にも必須の基礎知識を,新進気鋭の理論家が解説する.
文学・文化・歴史(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:334.453〉
貴堂嘉之
アメリカ合衆国は「移民の国」──誰もが口にするこの国のかたちは,いかに形成され,どう変貌してきたのか.移民を近代世界のグローバルな人流のなかに位置づけ,また日本や中国などアジア系移民の歴史経験に着目して,アメリカ史をとらえなおす.トランプ政権下で揺れ動く〈いま〉を考えるためにも求められる,歴史的視座.
芸術(音楽・美術・演劇)(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:767.8〉
金成玟
BTS,TWICE,EXO……日韓関係の悪化とともに韓流ブームは去ったと思っていたら,いつのまにか若者たちはK-POPに夢中になっていた.その魅力と秘密はどこにあるのか.グローバルなトレンドとポップな欲望が交錯するソーシャル・メディア時代の音楽空間をメディア論の視点から考える.
芸術(音楽・美術・演劇)〈NDC10版:771.7〉
森川智之
心惹かれたあの声もやっぱり森川智之だった.多彩な声を演じ分け唯一無二の存在感を放つ人気声優でありながら,自ら声優事務所の社長も務める稀有な存在.アニメから洋画の吹替え,ナレーション,ドラマCDまであらゆるジャンルで活躍し,「帝王」とも称されるプロフェッショナルが語る,声優という職人芸の秘密.
情報学〈NDC10版:007.609〉
竹村彰通
ビッグデータの時代だ.さまざまな分野の研究がデータ駆動型に変わってきている.ビジネスでのビッグデータ利用も人工知能の開発とあいまって盛んだ.データの処理・分析に必要な情報学(コンピュータ科学)と統計学の基本知識をおさえ,またデータから新たな価値を引き出すスキルの学び方を紹介する.待望の入門書.
情報学(工学(機械・電気・建築))〈NDC10版:007.13〉
王銘琬
韓国のイ・セドル,中国の柯潔と,次々にトップ棋士を大差で降したアルファ碁とは何か.グーグル傘下のディープマインド社は満を持して盤上から社会へ打って出た.未曽有の衝撃の先頭に立つ囲碁界でソフト制作にも関わる日本棋院の人気トップ棋士がアルファ碁の技術革新の意味,人間とAIの未来,囲碁の面白さを披露する.
文学・文化・歴史〈NDC10版:121.4〉
藤田正勝
異なる文化のあいだでの腰を据えた〈対話〉がますます求められる時代.そのためにはまず自文化の基礎的な知識を得る必要がある.本書では西田幾多郎の思想をヒントに,西行の「桜」,親鸞の「悪」など5つのキーワードから,日本文化の根底にあるものの見かた,美意識のありかたを素描.日本文化の一つの〈自画像〉を描く.
経済・経営・商学・観光〈NDC10版:331〉
坂井豊貴
ミクロ経済学はつまずきの石だ.無差別曲線,限界効用,ナッシュ均衡,…….ミクロの迷宮に落ち込んだら最後,入門書すら歯が立たなくなる.やる気をなくす前に,ともかく読んでほしい「入門の入門」.数式は一切なし.シンプルな図だけで基本を説明する.サクッと読めてきちんとわかる,学び始め,学び直しに最適のテキスト.
文学・文化・歴史〈NDC10版:210.6〉
三谷太一郎
政党政治を生み出し,資本主義を構築し,植民地帝国を出現させ,天皇制を精神的枠組みとした日本の近代.バジョットが提示したヨーロッパの「近代」概念に照らしながら,これら四つの成り立ちについて論理的に解き明かしていく.学界をリードしてきた政治史家が,日本近代とはいかなる経験であったのかを総括する堂々たる一冊.
社会学(国際・メディア)(法律・政治・行政)〈NDC10版:312.53〉
金成隆一
なぜトランプなのか? ニューヨークではわからない.アパラチア山脈を越え,地方に足を踏み入れると状況が一変した.明日の暮らしを心配する,勤勉なアメリカ人たちの声を聴く.そこには普段は見えない,見ていない,もう一つのアメリカが広がっていた.朝日新聞の人気デジタル連載「トランプ王国を行く」をもとに,緊急出版!
社会学(国際・メディア)(語学・コミュニケーション)〈NDC10版:699.39〉
国谷裕子
今という時代を映す鏡でありたい──.従来のニュース番組とは一線を画し,日本のジャーナリズムに新しい風を吹き込んだ〈クローズアップ現代〉.番組スタッフたちの熱き思いとともに,真摯に,そして果敢に,自分の言葉で世に問いかけ続けてきたキャスターが,23年にわたる挑戦の日々を語る.
経済・経営・商学・観光〈NDC10版:331〉
佐和隆光
経済学の古典の英知にふれて思考力・判断力・表現力をみがくこと.新古典派とケインズ派双方の理論を支える思想構造の差異を見究め,批判精神を培うこと.これから経済学を学ぶ人,学びなおす人に大切なのはこの二つだ.数学の僕と化した現在の経済学に警鐘をならす.ロングセラー『経済学とは何だろうか』の続篇的一冊.
文学・文化・歴史(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:221.07〉
文京洙
日本の植民地支配から解放されて七〇年.分断,戦争,独裁,軍事政権,民主化運動,経済破綻……盧武鉉から李明博を経て朴槿恵政権へと移り変わる中で激しい変化をとげる韓国.いったいどこへ向かおうとしているのだろうか.日韓関係はどうなるのか.近年の動向を反映した,グローバル時代の新たな通史.
福祉(医学・歯学・薬学・看護学)〈NDC10版:369.261〉
結城康博
介護保険制度スタート時に唱われた「施設介護から在宅介護へ」「行政主導から利用者本位へ」はどこまで実現したのか? 「施設志向」が増している現実は何を語るのか.制度の利用方法から現状の課題,人材不足の背景,財源問題まで.きめ細やかな現地調査に基づき現場を踏まえた政策提言をも行う.このテーマのすべてが分かる基本の一冊.
語学・コミュニケーション(教育)〈NDC10版:807〉
バトラー後藤裕子
子どもたちに早くから英語を学ばせようというプレッシャーが強まっている.「早く始めるほど良い」という神話はどこからきたのか? 大人になったら手遅れなのか? 言語習得と年齢の関係についての研究の跡をたどり,問題点をあぶり出す.早期開始よりも重要な要素とは何か,誰がどのように教えるのがよいのだろうか.
文学・文化・歴史(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:289.1〉
小熊英二
戦争とは,平和とは,戦後日本とは,いったい何だったのか.戦争体験は人々をどのように変えたのか.徴兵,過酷な収容所生活,経済成長と生活苦,平和運動への目覚め……とある一人のシベリア抑留者がたどった人生の軌跡が,それを浮き彫りにする.著者が自らの父・謙二の語りから描き出した,日本の20世紀.
社会学(国際・メディア)(経済・経営・商学・観光)〈NDC10版:304〉
広井良典
富の偏在,環境・資源の限界など,なおいっそう深刻化する課題に,「成長」は解答たりうるか――.近代科学とも通底する人間観・生命観にまで遡りつつ,人類史的なスケールで資本主義の歩みと現在を吟味.定常化時代に求められる新たな価値とともに,資本主義・社会主義・エコロジーが交差する先に現れる社会像を,鮮明に描く.
情報学(工学(機械・電気・建築))〈NDC10版:007.3〉
川上量生
いまやネットなしには毎日はありえない.そのネットの世界では何が起きているのか.ネットの世論とは.コンテンツは.国境を越えているのか.書籍やテレビ,新聞を凌駕するのか.そしてリアルとネットの関係は….みずからもパイオニアとして,ネット世界での様々な試みを実現してきた著者が,ネットのいまと未来を活写する.
法律・政治・行政(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:311.7〉
坂井豊貴
選挙の正統性が保たれないとき,統治の根幹が揺らぎはじめる.選挙制度の欠陥と綻びが露呈する現在の日本.多数決は本当に国民の意思を適切に反映しているのか? 本書では社会的選択理論の視点から,人びとの意思をよりよく集約できる選び方について考える.多数決に代わるルールは,果たしてあるのだろうか.
環境学(理学(数学・物理・化学・生物・地学))〈NDC10版:451.85〉
鬼頭昭雄
熱波や大雪,「経験したことがない大雨」など人々の意表をつく異常気象は,実は気象の自然な変動の現れである.しかし将来,温暖化の進行とともに極端な気象の頻度が増し,今日の「異常」がやがて「平年」となる世界がやってくる.IPCC報告書の執筆者が,異常気象と温暖化の関係を解きほぐし,変動する気候の過去・現在・未来を語る.
法律・政治・行政(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:319.1022〉
服部龍二
歴史教科書,靖国参拝,「従軍慰安婦」……様々な思いが絡み合う歴史認識問題.しかしそこには,関係悪化と修復とを繰り返してきた東アジア国際関係の複雑な歩みが存在した.日本政府は歴史認識問題とどのように向き合い,中国・韓国とどのように対話してきたのか.その過程を丁寧にたどり,日本の立脚点を模索する.
社会学(国際・メディア)(文学・文化・歴史)〈NDC10版:316.81〉
水野直樹/文京洙
一九四五年,朝鮮は日本の植民地支配から解放された.二〇一五年は七〇年の節目の年になるが,日本と南北朝鮮との間には今なお問題が山積である.在日朝鮮人をめぐる問題もその一つである.植民地期の在日朝鮮人世界の形成,解放から高度成長期以後の世代交代と多様化,そしてグローバル化へと至る現在までを扱う.
農学(農・獣・畜産・水産)(法律・政治・行政)〈NDC10版:611.151〉
小田切徳美
増田レポートによるショックが地方を覆っている.地方はこのままいけば,消滅するのか? 否.どこよりも先に過疎化,超高齢化と切実に向き合ってきた農山村.311以降,社会のあり方を問い田園に向かう若者の動きとも合流し,この難問を突破しつつある.多くの事例を,現場をとことん歩いて回る研究者が丁寧に報告,レポートが意図した狙いを喝破する.
芸術(音楽・美術・演劇)(教育)〈NDC10版:760.4〉
大友良英
学校の音楽の時間が大嫌いだったあなた.合唱のとき,笑顔で裏声を出すのが苦痛だったきみ.「音楽の根っこにある一番大事なものしかない」瞬間を知ったなら,「音楽って,それだけじゃない」とわかる.孤高の即興演奏,テレビドラマ,CMから爆音まで,百戦錬磨の音楽家が語る「音楽の原石」の面白さ,そのつかみとり方.
文学・文化・歴史〈NDC10版:911.16〉
永田和宏
大好評を得た『近代秀歌』の続篇として,「今後100年読まれ続けて欲しい」,主として戦後の秀歌100首を編む.佐藤佐太郎や近藤芳美から,塚本邦雄,寺山修司,岡井隆,そして俵万智から穂村弘へ.大きな変化を経た時代に,歌人たちは何を感じ,何を試みてきたか? 著者ならではの視座から,歌の現在を,そして未来を語る一冊.
文学・文化・歴史(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:209.7〉
木畑洋一
激動の時代とよばれる二〇世紀.それは差別と被差別,支配と被支配の構造が世界を覆い,暴力と戦争にみちた帝国主義の時代であった.アフリカの分割,植民地の拡大,二度の世界大戦,冷戦の激化,独立抵抗運動の広がり.帝国世界の形成から解体まで,「長い二〇世紀」という視角から,現代につながる歴史の大きな流れを描く.
哲学・心理学・宗教学(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:100〉
鷲田清一
「答えがすぐには出ない,答えが複数ありうる,いや答えがあるかどうかもよくわからない」──そんな息苦しさを抱えた時代に,社会生活において,人生において,私たちは哲学をどう「使う」ことができるのか? 《初期設定》からの問いかえしを試み,新たな見晴らしよい世界のありかたを求め描く,著者渾身の書き下ろし.
法律・政治・行政(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:319.8〉
豊下楢彦/古関彰一
集団的自衛権の行使は,本当に日本の安全性を高めるのか――? 現実をみない机上の論理,現状分析のない提言,国際感覚の欠如が,「他国防衛」のための戦争へと日本を駆り立てている.安全保障と憲法論の第一人者が問いかける,日本の今.安全保障とは,憲法とは,集団的自衛権とは…….必読の一冊.
芸術(音楽・美術・演劇)(文学・文化・歴史)〈NDC10版:778.77〉
鈴木敏夫
「いつも現在進行形,面白いのは目の前のこと.」 好きなものを好きなように作りつづけ,アニメーション映画の最前線を駆け抜けてきたジブリ.そして2014年,高畑勲の14年ぶりの新作,宮崎駿の「引退宣言」を経て,世界のジブリ・プロデューサーが今,語ることとは? 『風の谷のナウシカ』から30年,増補を加えた決定版!【カラー口絵1丁】
理学(数学・物理・化学・生物・地学)〈NDC10版:410.4〉
坪田耕三
じつは深い算数の世界.そこには,日々の生活や仕事にも活かせる,ものの見方・考え方の極意があふれている.複雑な問題を解きほぐす自由な発想力.アイデアを実現する豊かな創造力.「なぜ?」から生まれる知恵の泉へ,算数教育の第一人者が案内する.「数学は苦手だったけど,算数は好きだった」.そんな人に読んでほしい本.
法律・政治・行政〈NDC10版:323.14〉
渋谷秀樹
「憲法は私たちが守らなくてはならないものか」「憲法改正手続きを定める憲法96条は改正できるか」「日本の上空を通過する他国を攻撃するミサイルを撃ち落とすことは合憲か」など,24の問いに答えながら,日本国憲法の思想と骨格を平明に解説.社会問題となっている事象と憲法との関係をときほぐす,市民のための憲法入門.
社会学(国際・メディア)(福祉)〈NDC10版:367.61〉
阿部彩
2013年,「子どもの貧困対策法」が成立した.教育,医療,保育,生活.政策課題が多々ある中で,プライオリティは何か? 現金給付,現物給付,それぞれの利点と欠点は? 国内外の貧困研究のこれまでの知見と洞察を総動員して,政策の優先順位と子どもの貧困指標の考え方を整理する.社会政策論入門としても最適な一冊.
社会学(国際・メディア)(法律・政治・行政)〈NDC10版:316.8〉
師岡康子
差別,侮辱,排除の言葉の暴力を,路上やネット上で撒き散らすヘイト・スピーチは,表現の自由として守られるべきなのか.深刻な被害は,既存の法や対抗の言説では防げない.悪質な差別の法規制は,すでに国際社会の共通了解だ.各国の経験を振り返り,共に生きる社会の構築へ向かうために.
文学・文化・歴史〈NDC10版:917〉
むのたけじ
「夜が朝を産む」「勝敗は結論ではない.そこからの出発だ」「首尾一貫,終始一貫.うぶ声もあの世行きもメデタイ.笑って死のうよ」…….99歳を目前にした現役ジャーナリストによる示唆に満ちた知恵のことば.日々の過ごし方から仕事への心構え,政治参加,さらには卒寿を越えての境地,男と女の機微まで,幅広く,深く語る.
語学・コミュニケーション(文学・文化・歴史)〈NDC10版:813.1〉
増井元
いま,辞書に注がれる視線が熱い.数多あることばから何を項目として選び,有限のことばでどう説明するのか.地道な作業ながら,考えようによってはドラマチック.でも実際,どんなドラマがあるのか,ないのか? 辞書づくりにかかわるあれこれのエピソードを,『広辞苑』『岩波国語辞典』などその道30年の元編集者が楽しく語る.
教育(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:370.49〉
池上彰編
「先生!」――〈この言葉から喚起されるエピソードを自由に書いてください〉.池上彰さんの呼びかけに,学校現場で教えている人,作家,医師,職人,タレントなど,各界で活躍の27名が答えた.いじめや暴力問題にゆれ,“上からの”教育制度改革が繰り返されているけれど,子どもと先生との関係は,かくも多様で,おもしろい!
社会学(国際・メディア)(文学・文化・歴史)〈NDC10版:329.9〉
田中宏
半世紀前にアジアからの留学生に出会い,その後,著者は,在日韓国・朝鮮人や留学生,労働者,難民などを取り囲む「壁」を打ち破るために尽力してきた.入管法の大幅「改正」,最新データを盛り込みながら,戦後補償,外国人学校など今も考えるべき問題についても語る.累計20万部のロングセラーの最新版.
語学・コミュニケーション(文学・文化・歴史)〈NDC10版:801〉
白井恭弘
ことばは知らない間に人間の行動を左右する.標準語と方言,英語と現地語など,複数の言語が関わる状況では,優劣を生み出す無意識の力学が働く.問題を科学的に解決するための言語学――応用言語学の最新の研究から,外国語教育,バイリンガリズム,異文化との接し方,法言語学,手話,言語障害など幅広い話題を紹介.
哲学・心理学・宗教学〈NDC10版:100〉
藤田正勝
「生きた哲学は現実を理解し得るものでなくてはならぬ」(九鬼周造).なぜ今日の空は美しいのか,なぜあの人が死なねばならなかったか──哲学の問いはつねに日常の中から生まれ,誰にとっても身近なものである.古今東西の思想家の言葉をたどりながら,読者一人ひとりの思索の旅へのヒントを提供する.
法律・政治・行政(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:311〉
杉田敦
政治が混迷し不信感が高まっている今こそ,政治をどのように考え,いかに行動するかが問われているのではないか.決定・代表・討議・権力・自由・社会・限界・距離という八つのテーマに即して,政治という営みのもつ可能性と困難を根本から考えていく.私たちの常識的な見方や考え方に揺さぶりをかける刺激的な政治入門.
文学・文化・歴史〈NDC10版:911.16〉
永田和宏
「やは肌のあつき血汐にふれも見で」「東海の小島の磯の白砂に」──懐かしくも新鮮な歌の数々は,私たち日本人の感性の源として,永遠に伝えていくべき豊かな財産である.〈日本人ならこれだけは知っておいて欲しい〉近代100首を当代随一の歌人が選び,心熱くなるエッセイとともに,未来へ贈る名歌集.
工学(機械・電気・建築)(家政・生活科学)〈NDC10版:520.4〉
隈研吾
強く合理的で大きなシステムは,大災害の前にもろくも崩れ去る.大きなものに依存する受動的存在ではなく,小さく自立した能動的な存在として,「小さな建築」は人間を世界とつなげる.小さな単位を「積む」,大地に「もたれかかる」,ゆるやかに「織る」,空間を「ふくらます」.斬新な発想から建築の根源を問う.
医学・歯学・薬学・看護学(福祉)〈NDC10版:492.9〉
川嶋みどり
人間誰もが持つ自然に治る力を引き出すこと.著者はこれこそが看護の営みの原点という.美味しく食べて,気持ちよく清潔に過ごし,ぐっすりと眠れるように……人間らしく生きる普通の暮らしを整えるケアとは何か.胃瘻や床ずれ対応のヒントに「下の世話」や代用入浴の心得など.現役看護師として60年,その心と技の真髄.
文学・文化・歴史(哲学・心理学・宗教学)〈NDC10版:123.83〉
井波律子
大古典『論語』から,精選した百四十六条を味読する.その無類の面白さの中核は,孔子という人物にある.約二千五百年のはるかな時を超えて立ち上がる,臨場感あふれる弟子たちとの対話のなかに,不遇にあって大らかさを失わず,ときに笑い,怒り,慟哭し,明朗闊達な精神をもって生きぬいた孔子の,稀有の魅力を読みとく.
文学・文化・歴史〈NDC10版:222.03〉
冨谷至
「温故知新」「風林火山」「臥薪嘗胆」「蛍雪之功」──どこかで目にしたことのある四字熟語の背景には,どんな歴史や思想があったのだろうか.『論語』や『史記』,諸子百家の思想に登場する四つの漢字を〈窓〉として古代中国を遠望すると,紆余曲折を経て,遠い時代や場所へと言葉や考え方が伝わる筋道が見えてくる.
社会学(国際・メディア)(経済・経営・商学・観光)〈NDC10版:366.29〉
森岡孝二
「就職新氷河期」と言われる状況下,入学早々「就活」に振り回される学生たち.長く厳しい競争をくぐり抜けて晴れて正社員になっても働き過ぎ,過労が待っている.一方で非正規雇用の身には漏れなく貧困がついてくる…….理不尽極まりない近年の就職をめぐる若者の苦悩を克明に描き出し,その緊急改善を訴える.怒りと励ましの書.
芸術(音楽・美術・演劇)(文学・文化・歴史)〈NDC10版:757〉
原研哉
まさしく歴史的な転換点に立つ日本.大震災を経て,とりわけ経済・文化活動のあらゆる側面において根本的な変更をせまられる今,この国に必要な「資源」とは何か? マネーではなく,美を,幸福を,誇りを得るために,立ち戻るべきは「感受性」である──.つねに「ものづくり」の最先端をリードしてきた著者が,未来への構想を提示する.
医学・歯学・薬学・看護学(福祉)〈NDC10版:369.49〉
高谷清
曲がった手足は意志とは無関係に緊張し,呼吸も思うにまかせない.はっきりした意識もないかに見える――こうした重い障害をもって生きる人がいる.彼らに世界はどう見えているのだろう.生きがいや喜びは何なのだろう.長年重症心身障害児施設に勤務する医師が,彼らの日常を細やかに捉え,人が生きるということ,その生を保障する社会について語る.
哲学・心理学・宗教学(医学・歯学・薬学・看護学)〈NDC10版:141.51〉
安西祐一郎
人間とは何か? 社会や環境の中で,何かを感じ,知り,考える心のはたらきとはどのような仕組みか? それは脳の中でどのようにできているのか? 20世紀半ば,情報という概念を軸にして芽吹いた認知科学は,人間の思考や言語などを解き明かし,社会性や創造性の核心に迫っている.その全体像を描く,またとない入門書.
教育(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:377〉
吉見俊哉
いま,大学はかつてない困難な時代にある.その危機は何に起因しているのか.これから大学はどの方向へ踏み出すべきなのか.知のメディアとしての大学を,中世ヨーロッパにおける誕生から,近代国家による再生,明治日本への移植と戦後の再編という歴史のなかで捉え直し,大学の理念を再定義する画期的論考.
医学・歯学・薬学・看護学〈NDC10版:493.8〉
山本太郎
感染症との闘いは人類に勝利をもたらすのだろうか.防疫対策による封じ込めは,大きな悲劇の準備にすぎないのかもしれない.共生の道はあるのか.感染症と人類の関係を文明発祥にさかのぼって考察し,社会が作り上げてきた流行の諸相を描き出す.共生とは理想的な均衡ではなく,心地よいとはいえない妥協の産物ではないか.
語学・コミュニケーション(文学・文化・歴史)〈NDC10版:810.4〉
中村明
〈正確〉なだけでは物足りない!「快調」「好調」「順調」,もっとも調子がいいのはどれ? 「過日」「先日」「この間」,どう使い分ける? 誰もが思いあたる,「些細」だけれど「瑣末」ではない日本語の感触の違いを,語感研究の第一人者が解説する.Q&A形式で楽しく読める,〈伝えたい思い〉を〈適切なことば〉で届けるための55のヒント.
社会学(国際・メディア)(福祉)〈NDC10版:304〉
玄田有史
希望は与えられるものではない,自分たちの手で見つけるものだ! でも,どうやって? 希望が持ちにくい時代に,どこから踏み出せばよいのだろう? 著者が出会った,たくさんの声に耳を澄ませて,希望をつくるヒントをさがし出す.「希望学」の成果を活かし,未来へと生きるすべての人たちに放つ,しなやかなメッセージ.
文学・文化・歴史(哲学・心理学・宗教学)〈NDC10版:193〉
大貫隆
「聖書は信仰をもつ人が読むものだ」.世界一のベストセラーとは聞いても,どこか近寄りがたさを感じてしまう書物『聖書』.本書はその聖書を,広く人びとに開かれた一冊の本として読む案内書である.特定の教派によらず,自主独立で読む.聖書学者である著者が,自身の経験と思索をもとに提案する「わかる読み方」.
社会学(国際・メディア)(福祉)〈NDC10版:367.61〉
阿部彩
学力,健康,親との交流.大人になっても続く,人生のスタートラインの「不利」.OECD諸国の中で第2位という日本の貧困の現実を前に,子どもの貧困の定義,測定方法,そして,さまざまな「不利」と貧困の関係を,豊富なデータをもとに検証する.貧困の世代間連鎖を断つために本当に必要な「子ども対策」とは何か.
理学(数学・物理・化学・生物・地学)〈NDC10版:443.9〉
佐藤勝彦
アインシュタイン以来約100年,137億年という宇宙の歴史が明らかになってきた.その研究史は逆転につぐ逆転の連続で,現在は暗黒エネルギーの支配という深く謎めいた状況にある.はたして謎は解けるのか? 日本を代表する研究者が理論と観測の最前線を展望し,宇宙と人類のはるかな未来を考察する.
理学(数学・物理・化学・生物・地学)(農学(農・獣・畜産・水産))〈NDC10版:464.2〉
永田和宏
ヒトの体には約60兆個の細胞があり,それぞれなんと80億個のタンパク質を持っているという.日頃意識はしなくとも,生命維持も,遺伝や病気も,私たちの日々の営みはほとんどがこのタンパク質に支えられている! 最先端の科学の現場から,細胞という極小宇宙で休みなく働きつづけている生命活動の主役たちの姿を伝える.
社会学(国際・メディア)(文学・文化・歴史)〈NDC10版:304〉
大澤真幸
「現実から逃避」するのではなく,むしろ「現実へと逃避」する者たち──.彼らはいったい何を求めているのか.戦後の「理想の時代」から,70年代以降の「虚構の時代」を経て,95年を境に迎えた特異な時代を,戦後精神史の中に位置づけ,現代社会における普遍的な連帯の可能性を理論的に探る.大澤社会学・最新の地平.
社会学(国際・メディア)(福祉)〈NDC10版:368.2〉
湯浅誠
うっかり足をすべらせたら,すぐさまどん底の生活にまで転げ落ちてしまう.今の日本は,「すべり台社会」になっているのではないか.そんな社会にはノーを言おう.合言葉は「反貧困」だ.その現場で活動する著者が,貧困を自己責任とする風潮を批判し,誰もが人間らしく生ることのできる社会へ向けて,希望と課題を語る.
社会学(国際・メディア)(法律・政治・行政)〈NDC10版:362〉
柄谷行人
資本=ネーション=国家という結合体に覆われた現在の世界からは,それを超えるための理念も想像力も失われてしまった.資本制,ネーション,国家をそれぞれ3つの基礎的な交換様式から解明し,その結合体から抜け出す方法を「世界共和国」への道という形で探ってゆく.21世紀の世界を変える大胆な社会構想.
社会学(国際・メディア)〈NDC10版:361〉
見田宗介
「人間のつくる社会は,千年という単位の,巨きな曲り角にさしかかっている」──転換の時代にあって,社会学という学問は,いかに〈未来〉を構想しうるか.現代社会の絶望と希望を見すえ,その可能性をひらいてゆくための,探求の〈魂〉とは何か.分野の第一人者から初学者への講義として語られる,必読の1冊.
文学・文化・歴史(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:210.76〉
中村政則
1945年8月15日の敗戦から60年.戦後を否定的にとらえる論調や歴史意識が強まり,いま戦後最大の岐路に立っている.戦後とはいったい何だったのか.戦争とグローバルな視点を重視する貫戦史という方法を用い,アジアとの関係や戦争の記憶の問題に留意しながら,戦後60年の歴史を総括する.
文学・文化・歴史(語学・コミュニケーション)〈NDC10版:911.124〉
リービ英雄
日本語と英語を往き還りする醍醐味を,これほど堪能できる書物がかつてあったろうか.英語を母語とし,中国語をつかいこなし,日本語で創作する稀有な作家の感性が,誰しもが耳慣れた万葉のことばを新たな相貌のもとによみがえらせる.約50首の対訳それぞれに作家独自のエッセイを付す,「世界文学としての万葉集」決定版.
社会学(国際・メディア)(福祉)〈NDC10版:369〉
中西正司/上野千鶴子
障害者,女性,高齢者,子ども,不登校者,患者など社会的な弱者として「私のことは私が決める」という最も基本的なことを奪われてきた当事者たちが,近年,様々なところで発言し,社会を変革している.障害者自立生活運動を長年行ってきた中西氏と,高齢者・女性の新たなネットワークを提唱している上野氏が,当事者運動の実際,そして可能性を熱く語る.
社会学(国際・メディア)(文学・文化・歴史)〈NDC10版:361.5〉
青木保
イズムの角逐や苛酷な他者攻撃を経験してきた20世紀を経ながら,新世紀の世界は,宗教・民族間問題の先鋭化と同時に,グローバル化による画一化・一元化に直面している.真の相互理解や協調は可能なのか.その鍵となる「文化の多様性」の擁護をめぐって,理念・現状・課題を,文化人類学者としての豊富な経験・観察と共に具体的に説く.
社会学(国際・メディア)(福祉)〈NDC10版:304〉
暉峻淑子
効率と競争の追求によって泥沼の不況から抜け出そうとする日本社会.だが,リストラ,失業,長時間労働,年金破綻など,暮らしの不安はますます募るばかりだ.子どもの世界も閉塞をきわめている.大好評の前著『豊かさとは何か』から14年.著者が取りくんできたNGO活動の経験をふまえて,真に豊かな社会とは何かを改めて考える.
情報学(語学・コミュニケーション)〈NDC10版:019〉
齋藤孝
本を読むことの意味は何? 案外答えにくい問いに,「読書によって…の力がつく」という形で答えていきます.コミュニケーションの力,人間を理解する力,さらに,自分をつくり,鍛え,広げることと,読書との関わりを示します.工夫や注意点,楽しみと辛さも述べて,活字離れの現代,あらためて読書の本質を考える1冊です.
経済・経営・商学・観光(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:341〉
神野直彦
好況時は過重労働,不況時はリストラ.私たちはまるで経済のために生きているかのようだ.これは本来の姿なのか? また,現在の閉塞状況は打開できるのか? いまこそ人間に従属する経済システムをつくるべき絶好の機会であり,閉塞打破のカギにもなる.人間社会,政治,経済の3者のあるべき形を提案する,斬新な経済社会論.
社会学(国際・メディア)(文学・文化・歴史)〈NDC10版:361.5〉
青木保
IT,グローバリズムが進み,接触・交流が拡大した「異文化」を私たちは理解しているだろうか.異文化の間での衝突はいまなお激しい.また,ステレオタイプの危険性や,文化の画一化がもたらす影響も無視できない.文化人類学者としての体験や知見を平易に展開しながら,混成化する文化を見据え,真の相互理解の手掛かりを明示する.
経済・経営・商学・観光(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:343.7〉
宇沢弘文
ゆたかな経済生活を営み,すぐれた文化を展開し,人間的に魅力ある社会を安定的に維持する―このことを可能にする社会的装置が「社会的共通資本」である.その考え方や役割を,経済学史のなかの位置づけ,農業,都市,医療,教育といった具体的テーマに即して明示.混乱と混迷の現代を切り拓く展望を開いていく,著者の思索の結晶.
理学(数学・物理・化学・生物・地学)〈NDC10版:404〉
長谷川眞理子
膨大な量の科学的知識よりも,むしろ科学の基本にある考え方や意味についての確かな理解こそ,現代社会の私たちにとっては大切なことだろう.根っからの理科系でも文化系でもないと自称する生物学者が,クローン羊の誕生,ムシの子育て,イギリスでの見聞など,多彩な話題をおりまぜながら,科学と人間と社会について考えるエッセイ集.
語学・コミュニケーション(文学・文化・歴史)〈NDC10版:810.4〉
大野晋
どうすればよりよく読めて書けるようになるか.何に気をつけどんな姿勢で文章に向かえばよいのか.練習問題に答えながら,単語に敏感になる習練から始めて,文の組み立て,文章の展開,敬語の基本など,日本語の骨格を理解し技能をみがく.学生・社会人のために著者が60年の研究を傾けて語る日本語トレーニングの手順.
社会学(国際・メディア)〈NDC10版:361〉
見田宗介
「ゆたかな社会」のダイナミズムと魅力の根拠とは何か.同時に,この社会の現在ある形が生み出す,環境と資源の限界,「世界の半分」の貧困といった課題をどう克服するか.現代社会の「光」と「闇」を,一貫した理論の展開で把握しながら,情報と消費の概念の透徹を通して,〈自由な社会〉の可能性を開く.社会学最新の基本書.
文学・文化・歴史(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:316.853〉
本田創造
合衆国総人口の約十二パーセント,三千万人以上を占める黒人たち.人間としての,市民としての平等を求める彼らの闘いは,どのようなものであったのか.合衆国独立前から南北戦争を経て公民権運動へ,さらに真の解放を目指す現在までの長い苦闘の歩みを歴史的発展とともにたどる.旧版以後二十七年の変化を見据え,大幅に書き改めた.
語学・コミュニケーション〈NDC10版:830.7〉
マーク・ピーターセン
「冷凍庫に入れる」はput it in the freezerなのに「電子レンジに入れる」だとput it in my microwave ovenとなる.どういう論理や感覚がこの英語表現を支えているのか.著者が出会ってきた日本人の英語の問題点を糸口に,従来の文法理解から脱落しがちなポイントをユーモア溢れる例文で示しつつ,英語的発想の世界へ読者を誘う.
語学・コミュニケーション(文学・文化・歴史)〈NDC10版:801〉
池上嘉彦
いま広範な学問・芸術領域から熱い視線を浴びている「記号論」.それは言語や文化の理解にどのような変革を迫っているのか――.ことわざや広告,ナンセンス詩など身近な日本語の表現を引きながらコミュニケーションのしくみに新しい光をあて,記号論の基本的な考え方を述べる.分かりやすくしかも知的興奮に満ちた,万人のための入門書.
理学(数学・物理・化学・生物・地学)(文学・文化・歴史)〈NDC10版:410.2〉
吉田洋一
インドにおける零の発見は,人類文化史上に巨大な一歩をしるしたものといえる.その事実および背景から説き起こし,エジプト,ギリシャ,ローマなどにおける数を書き表わすためのさまざまな工夫,ソロバンや計算尺の意義にもふれながら,数学と計算法の発達の跡をきわめて平明に語った,数の世界への楽しい道案内書.
工学(機械・電気・建築)(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:685〉
宇沢弘文
自動車は現代機械文明の輝ける象徴である.しかし,自動車による公害の発生から,また市民の安全な歩行を守るシビル・ミニマムの立場から,その無制限な増大に対する批判が生じてきた.市民の基本的権利獲得を目指す立場から,自動車の社会的費用を具体的に算出し,その内部化の方途をさぐり,あるべき都市交通の姿を示唆する.
情報学(教育)〈NDC10版:002.7〉
梅棹忠夫
学校では知識は教えるけれど知識の獲得のしかたはあまり教えてくれない.メモのとり方,カードの利用法,原稿の書き方など基本的技術の訓練不足が研究能力の低下をもたらすと考える著者は,長年にわたる模索の体験と共同討論の中から確信をえて,創造的な知的生産を行なうための実践的技術についての提案を試みる.
理学(数学・物理・化学・生物・地学)〈NDC10版:420.2〉
アインシュタイン/インフェルト/石原純訳
二十世紀を代表する物理学者であるアインシュタインとインフェルトが,専門的予備知識を持たない読者のために,現代物理学の全貌を平易に解説した万人のための入門書.数式を用いず,巧みな比喩と明快な叙述によって,ガリレイやニュートン以来の物理思想から相対性理論および量子論に説き及ぶ.
理学(数学・物理・化学・生物・地学)〈NDC10版:420.2〉
アインシュタイン/インフェルト/石原純訳
二十世紀を代表する物理学者であるアインシュタインとインフェルトが,専門的予備知識を持たない読者のために,現代物理学の全貌を平易に解説した万人のための入門書.数式を用いず,巧みな比喩と明快な叙述によって,ガリレイやニュートン以来の物理思想から相対性理論および量子論に説き及ぶ.
哲学・心理学・宗教学(文学・文化・歴史)〈NDC10版:121.02〉
丸山真男
現代日本の思想が当面する問題は何か.その日本的特質はどこにあり,何に由来するものなのか.日本人の内面生活における思想の入りこみかた,それらの相互関係を構造的な視角から追求していくことによって,新しい時代の思想を創造するために,いかなる方法意識が必要であるかを問う.日本の思想のありかたを浮き彫りにした文明論的考察.
理学(数学・物理・化学・生物・地学)〈NDC10版:410〉
遠山啓
数学は試験のためにだけ必要なもの,卒業と同時にさっぱり忘れてしまうものではなかったか.しかし今日数学はあらゆる分野に活用されている.現代社会に活動するすべての日本人に必要な数学の知識を,日常生活の論理に定着させて分りやすく説き,会社経営や商品販売は勿論,家庭生活にも豊富な知恵とアイディアを提供する.
理学(数学・物理・化学・生物・地学)〈NDC10版:410〉
遠山啓
数学は試験のためにだけ必要なもの,卒業と同時にさっぱり忘れてしまうものではなかったか.しかし今日数学はあらゆる分野に活用されている.現代社会に活動するすべての日本人に必要な数学の知識を,日常生活の論理に定着させて分りやすく説き,会社経営や商品販売は勿論,家庭生活にも豊富な知恵とアイディアを提供する.
語学・コミュニケーション(教育)〈NDC10版:816.5〉
清水幾太郎
論文やリポートは,なかなか書けないものである.もとより「いかに考えるべきか」を離れて「いかに書くか」は存在しえない.著者は当代一流の文章家.その文体の明晰暢達はひろく知られている.読者は,著者の多年の執筆経験に即しながら文章というものの秘密を教えられ,文章構成の基本的ルールを興味深く学ぶことができよう.
文学・文化・歴史〈NDC10版:921.43〉
吉川幸次郎/三好達治
中国の詩は,世界の詩のなかでも最も美しいものの一つである.とりわけ唐代は,李白や杜甫をはじめとして,多くのすぐれた詩人が輩出した時代であった.中国の詩に親しもうとする若い世代のために,中国文学者と詩人の二人の著者が協力して,主要な唐詩の読解とその味わい方を懇切に説いた唐詩の世界への案内.
教育(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:372.33〉
池田潔
ケンブリッジ,オックスフォードの両大学は,英国型紳士修業と結びついて世界的に有名だが,あまり知られていないその前過程のパブリック・スクールこそ,イギリス人の性格形成に基本的な重要性をもっている.若き日をそこに学んだ著者は,自由の精神が厳格な規律の中で見事に育まれてゆく教育システムを,体験を通して興味深く描く.
芸術(音楽・美術・演劇)(文学・文化・歴史)〈NDC10版:756.6〉
本間順治
日本刀の研究にかけては当代随一であった著者が、その蘊蓄を傾け、基礎的知識を平易明快に説いた書。日本刀の歴史、特色、鍛錬、研磨、鑑定、取扱い、保存まで多岐にわたり解説、国宝・名物、名刀正宗や怪刀村正をはじめとした著名な刀剣にも論及。1939年刊。(2019年10月に限定復刊)※口絵には、近衛文麿氏所蔵の国宝「吉光」、細川護立氏所蔵の国宝「伝正宗」ほか、貴重な国宝の写真を掲載。※電子書籍化にあたっては、活版で印刷された文章を新たにデータ入力し、旧字体の漢字を新字体に直しています。