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歴史学研究の新たなツールとしてジャパンナレッジのコンテンツを活用することで、効率よく文献を調べることができる。
安藤 優一郎(歴史家。文学博士【早稲田大学】)
私は江戸時代をテーマに執筆・講演活動を展開しておりますが、江戸の町について執筆する際には、ジャパンナレッジのコンテンツのなかで「江戸名所図会」を一番利用しています。
「江戸名所図会」は、江戸後期に編纂された挿絵入りの江戸のガイドブックです。江戸を知るための基本文献と言えるものですが、七巻二十冊にも及ぶ分量であるため、目的とする記事を探し出すだけでも一苦労です。しかし、ジャパンナレッジを使うと、瞬く間に検索できますから、便利この上ありません。手も腕も目も疲れません。
さらに、挿絵をクリックすれば解説文が表示されますので、挿絵と解説をすぐに頭のなかで結びつけられる利点もあります。
原書では、挿絵と解説文が離れて掲載されています。そのため、歴史にあまり詳しくなく、さらに東京以外の方には解説文を理解するだけで手一杯です。
でも、ジャパンナレッジを使えば挿絵と解説がすぐ結びつきます。文章の内容が具体的にイメージしやすくなり、その理解にもプラスになるというわけです。
そして「江戸名所図会」と併用すると便利なのは、『日本歴史地名大系』の東京都のコンテンツです。
東京に限りませんが、江戸時代の地名や町名がそのまま現在の地名や町名となっている事例は必ずしも多くありません。まったく原型をとどめない町名変更も数多くみられるのが現状です。
そのため、「江戸名所図会」に記述されている地名や町名も一読しただけでは、どの場所の記事であるか分からない場合があります。しかし、ジャパンナレッジを使えば画面ですぐに確認できるので、記事内容がさらにイメージしやすくなる利点があるのです。
歴史に限りませんが、文章を記述する際には事典は不可欠です。その意味では日本史の事典として代表的なシリーズである『国史大辞典』のほか、日本史を執筆する際の基本史料集とも言うべき『古事類苑』もコンテンツに加えられていることはジャパンナレッジの大きな強みと言えます。
『古事類苑』とは、明治政府が古代から江戸時代の終わりまでに記された無数の文献からセレクトした官撰の歴史史料集です。30の分野別に収録されていますが、原本が355冊。書籍化された本でも51冊に及ぶ分量です。一冊も片手で掴めるかどうかという分厚さです。
よって、その利用に際しては不便さがつきまとうのが常でしたが、ジャパンナレッジに収録されたことで、不便さが一気に解消されました。検索機能を活用することで、膨大な資料から一瞬にして関係記事を抽出することが可能となったからです。
江戸の歴史に限らず、歴史学は膨大な文献を駆使することで新たな史実を明らかにしてきました。自分の関心に合致する全ての文献を読み込むことは到底無理ですが、ジャパンナレッジのコンテンツを活用することで、その手間がかなり減ることは間違いありません。歴史学研究の新たなツールとして、是非ともお試しください。
安藤 優一郎
1965年生まれ。歴史家。文学博士(早稲田大学)。江戸をテーマとする執筆・講演活動を展開。JR東日本大人の休日・ジパング倶楽部「趣味の会」、東京理科大学生涯学習センター、NHK文化センターなど生涯学習講座の講師を務める。オフィシャルサイト・http://www.yu-andoh.net/
2016年8月24日
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