日本大百科全書(ニッポニカ)

沖島
おきのしま

福岡県北端、宗像(むなかた)市に属する小島。沖ノ島とも書く。本州西端と対馬(つしま)とのほぼ中間、大島の北西約48キロメートルの玄界灘(げんかいなだ)上の孤島。周囲約4キロメートル、面積0.69平方キロメートル。玄武岩からなる山島で、切り立った断崖(だんがい)で海に臨んでいる。古来、大陸航路の要衝で、宗像大社の沖津宮(おきつみや)が置かれている。島全体が女人禁制の神域で、無人島であるが神官だけが駐在。1954年(昭和29)以来、数回にわたる祭祀(さいし)遺跡の発掘が行われ、多数の祭祀献納品が発見されて「海の正倉院」といわれる。1971年には島全体が国の史跡に指定された。近海はタイなど玄界灘最良の漁場で、避難港が建設された。北限とされるビロウを含む原始林は国指定天然記念物になっている。また、国指定鳥獣保護区および特別保護地区になっている。
[石黒正紀]
〔世界遺産の登録〕2017年(平成29)、沖島は「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の構成資産(全8件)の一つとして、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産の文化遺産に登録された(世界文化遺産)。沖島とあわせて登録されたのは、沖島周辺の三つの岩礁(小屋島(こやじま)、御門柱(みかどばしら)、天狗岩(てんぐいわ))、大島にある宗像大社中津宮(なかつみや)および沖津宮遥拝所(ようはいしょ)、九州本土にある宗像大社辺津宮(へつみや)および新原(しんばる)・奴山(ぬやま)古墳群である。
[編集部]