日本大百科全書(ニッポニカ)

自由落下
じゆうらっか

空気中で物体を落とすと、物体には重力のほかに空気の摩擦による抵抗力が働く。真空中ではこの抵抗力がなく、落下運動の加速度は物体の質量や種類・形状・寸法によらず、地球上の一定の場所では一定の値をとる。この加速度を重力の加速度といい、この落下運動を自由落下という。重力の加速度は約9.8メートル(毎秒毎秒)であり、自由落下の落下距離は、最初の1秒間では約4.9メートル、2秒間では約19.6メートル、一般には、重力の加速度に落下時間の2乗を掛けた積の半分に等しい。自由落下する物体の速度は、最初の1秒で約9.8メートル(毎秒)、2秒で約19.6メートル(毎秒)、一般には、重力の加速度に落下時間を掛けた積に等しい。
 ガリレイは17世紀の初めごろ、鉛の球も樫(かし)の球も同じ高さから同時に落とせばほぼ同時に着地することを実験し観察したと伝えられ、また、落体の運動は等加速度運動であり、落下距離は落下時間の2乗に比例することを論証した。
[飼沼芳郎]

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