日本大百科全書(ニッポニカ)

ロータリーキルン
ろーたりーきるん
rotary kiln 英語

回転式の高温焼成装置の総称で回転窯ともいうが、通常、直径に比して長さの十分に大きい直円筒型のものをいう。長さが比較的小さい回転円筒型のものは、トロンメル型などと名づけられ、別の取扱いをされることが多い。直径数メートル、長さ数百メートルに及ぶセメント焼成炉が代表的な例である。ロータリーキルンは、普通、水平に対してわずかに勾配(こうばい)をつけて設置され、緩やかに回転させながら、上方より原料を供給し、下方に設けられた燃焼装置から火炎を送る。高温の燃焼ガスは、原料と対向して接触しながら、その反応や予熱に携わる。通常、単一の原料ではなく、複数の原料が用いられるので、原料鉱石はあらかじめ粉砕・調製(水を加えて練り合わされることもある)後、キルン上方より供給される。この原料は、円筒の回転に伴って下方へ移動しながら高温ガスに接触し、予備的な脱水や反応を行いつつ焼成に必要な温度(通常、千数百℃)に至り、焼成される。温度区分は対象物によって異なり、有機高分子材料の焼成は200℃程度で行われる。
[河村祐治]