(セイシンイガクノレキシ)
ジャック・オックマン 著/阿部惠一郎 訳
心の病にどのように向きあってきたのか? 精神医学という言葉は、19世紀初頭、ドイツのライルによって初めて用いられた。それから2百年、ピネル、エスキロール、グリージンガー、シャルコー、フロイト、クレペリンらが歩んできた道のりを辿る。六つの時代、すなわち先駆者たちの時代、転換期の1850年、実証主義の時代、精神病理学とショック療法の時代、病院を改革した活動家の時代、治療費を抑えつつ効果を求める経済性の時代、に分けて紹介する。躁うつ病、統合失調症など、心を病んだ人への「寄り添い」と「抑圧」の歴史が浮かびあがる。精神医学の過去と現在を簡潔に解説した入門書。