第11回
もう一つの「水無月(みなづき)」

 京都の人に「水無月」というと、どうやら月の異名よりも、その名のついた和菓子を真っ先に思い浮かべるらしい。関東の人間にはあまりなじみがないのだが、白い外郎(ういろう)を台にしてその上に甘く煮た小豆をのせ、三角形に切った菓子である。外郎は氷に見立てたもので、小豆は悪魔払いの意味合いがあるのだそうだ。
 なぜ6月に氷なのかというと、古く6月1日に氷室に蓄えておいた氷を取り出して、天皇に献上し
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悩ましい国語辞典
―辞書編集者だけが知っていることばの深層―

「日本国語大辞典」の編集担当者を惑わすことばの不思議スリリングに揺れる日本語の深さ! 面白さ満載!
「うがった見方」は「疑ってかかるような見方」ではない/「悲喜こもごも」を合格発表の描写で使うのは誤り/「まじ! 」は、江戸時代の小説に使用例がある/スコップとシャベルはどちらが大きいか?西日本と東日本では違う/「谷」を「や」と呼ぶのは音読みでも訓読みでもない方言/「あばよ」の語源は幼児語の「アバアバ」

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