第72回
「雰囲気」という語が辞書にない?

 先日ある読者から、筆者が編集を担当した『現代国語例解辞典』に「雰囲気」ということばが載っていないのだが、という電話がかかってきた。そんなはずはないので、そうお答えしようと思った矢先に、「あっ、ありましたね」と言って先方から電話を切られてしまった。
 まるできつねにつままれたような気分であったが、後でよくよく考えてみると、どうやら「雰囲気」の読みを「ふんいき」ではなく「ふいんき」だと思って
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悩ましい国語辞典
―辞書編集者だけが知っていることばの深層―

「日本国語大辞典」の編集担当者を惑わすことばの不思議スリリングに揺れる日本語の深さ! 面白さ満載!
「うがった見方」は「疑ってかかるような見方」ではない/「悲喜こもごも」を合格発表の描写で使うのは誤り/「まじ! 」は、江戸時代の小説に使用例がある/スコップとシャベルはどちらが大きいか?西日本と東日本では違う/「谷」を「や」と呼ぶのは音読みでも訓読みでもない方言/「あばよ」の語源は幼児語の「アバアバ」

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