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新編 日本古典文学全集・日本大百科全書・改訂新版世界大百科事典

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新編 日本古典文学全集
今昔物語集
こんじゃくものがたりしゅう
1000以上の説話を載せる、仏教&世俗説話の集大成
〈今昔(いまはむかし)……〉で始まる和漢混交文で書かれた1059の説話を、1~5巻「天竺(てんじく)部」(インド)、6~10巻「震旦(しんたん)部」(中国)、11~20巻「本朝(日本)仏法部」、21~31巻「本朝世俗部」の31巻で構成。このうち本朝仏法・世俗部を収録。内容は多岐にわたり、貴賎上下も老若男女も、はては犯罪者や霊鬼・妖怪まで跳梁暗躍する。編者成立年ともに未詳。
[中古][説話]
校注・訳:馬淵和夫 国東文麿 稲垣泰一
今昔物語集 巻第十一 本朝仏法
●聖徳太子於此朝始弘仏法語第一  しやうとくたいしこのてうにしてはじめてぶつぽふをひろめたまふことだいいち

 今は昔、わが国に聖徳太子と申し上げる聖(ひじり)がおいでになった。用明天皇(ようめいてんのう)と申し上げた天皇がまだ親王(しんのう)でいらっしゃった時に、穴穂部真人(あなほべのまひと)の娘の腹にお産ませになった御子(みこ)である。
 そのはじめ、母である夫人の夢に、金色(こんじき)の僧が現れ、「わしはこの世の人を救おうという誓いを持っている。それでしばらくの間、そなたの御腹に宿ろうと思う」と言う。夫人が、「そうおっしゃるあなたはどなたでしょう」と尋ねると、僧は「わしは救世菩薩(くせぼさつ)である。家は西の方にある」とお答えになる。夫人は「わたしの腹は垢(あか)じみ汚れております。とてもお宿りになるわけにはまいりません」と言うと、「わしは垢じみ汚れているのをいといはしない」と言うや、夫人の口の中に躍り込んだ、とこう夢を見て目がさめたが、その後、のどの中に何か含んだような気持がして懐妊した。
 さて、用明天皇の兄、敏達(びんだつ)天皇が即位なさった年の正月一日、夫人は宮廷内をめぐり歩いていたが、〔厩(うまや)〕の〔あたりに〕やって来た時、太子が誕生された。お付きの
今昔物語集 聖徳太子於此朝始弘仏法語第一
●行基菩薩学仏法導人語第二  ぎやうぎぼさつぶつぽふをまなびてひとをみちびくことだいに
●役優婆塞誦持呪駈鬼神語第三  えのうばそくしゆをじゆぢしてきじんをかることだいさむ
●道照和尚亘唐伝法相還来語第四  だうせうわじやうたうにわたりてほふさうをつたへてかへりきたることだいし
●道慈亘唐伝三論帰来神叡在朝試語第五  だうじたうにわたりてさむろんをつたへてかへりきたりじんえいてうにありてこころむることだいご
●玄昉僧正亘唐伝法相語第六  ぐゑんばうそうじやうたうにわたりてほふさうをつたふることだいろく
●婆羅門僧正為値行基従天竺来朝語第七  ばらもんそうじやうぎやうぎにあはんがためにてんぢくよりてうにきたることだいしち
●鑑真和尚従震旦渡朝戒律語第八  がむじんわじやうしんだんよりてうにかいりつをわたすことだいはち
●弘法大師渡宋伝真言教帰来語第九  こうぼふだいしそうにわたりてしんごんのをしへをつたへてかへりきたることだいく
●伝教大師亘宋伝天台宗帰来語第十  でんげうだいしそうにわたりててんだいしゆうをつたへてかへりきたることだいじふ
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓帰来語第十一  かへりきたることだいじふいち
●智證大師亘宋伝顕蜜法帰来語第十二  ちしようだいしそうにわたりてけんみつのほふをつたへてかへりきたることだいじふに
●聖武天皇始造東大寺語第十三  しやうむてんわうはじめてとうだいじをつくりたまふことだいじふさむ
●淡海公始造山階寺語第十四  たんかいこうはじめてやましなでらをつくることだいじふし
●聖武天皇始造元興寺語第十五  しやうむてんわうはじめてぐわんごうじをつくりたまふことだいじふご
●代々天皇造大安寺所々語第十六  だいだいのてんわうだいあんじをところどころにつくりたまふことだいじふろく
●天智天皇造薬師寺語第十七  てんちてんわうやくしじをつくりたまふことだいじふしち
●高野姫天皇造西大寺語第十八  たかののひめのてんわうさいだいじをつくりたまふことだいじふはち
●光明皇后建法華寺為尼寺語第十九  くわうみやうくわうごうほふくゑじをたててあまでらとなしたまふことだいじふく
●聖徳太子建法隆寺語第二十  しやうとくたいしほふりうじをたてたまふことだいにじふ
●聖徳太子建天王寺語第二十一  しやうとくたいしてんわうじをたてたまふことだいにじふいち
●推古天皇造本元興寺語第二十二  すいこてんわうもとのぐわんごうじをつくりたまふことだいにじふに
●建現光寺安置霊仏語第二十三  げんくわうじをたててりやうぶつをあんぢすることだいにじふさむ
●久米仙人始造久米寺語第二十四  くめのせんにんはじめてくめでらをつくることだいにじふし
●弘法大師始建高野山語第二十五  こうぼふだいしはじめてかうやのやまをたつることだいにじふご
●伝教大師始建比叡山語第二十六  でんげうだいしはじめてひえのやまをたつることだいにじふろく
●慈覚大師始建楞厳院語第二十七  じかくだいしはじめてりようごむゐんをたつることだいにじふしち
●智證大師初門徒立三井寺語第二十八  ちしようだいしはじめてもんとみゐでらをたつることだいにじふはち
●天智天皇建志賀寺語第二十九  てんちてんわうしがでらをたてたまふことだいにじふく
●天智天皇御子始笠置寺語第三十  てんちてんわうのみこかさぎでらをはじめたまふことだいさむじふ
●徳道聖人始建長谷寺語第三十一  とくだうしやうにんはじめてはつせでらをたつることだいさむじふいち
●田村将軍始建清水寺語第三十二  たむらのしやうぐんはじめてきよみづでらをたつることだいさむじふに
●秦川勝始建広隆寺語第三十三  はだのかはかつはじめてくわうりうじをたつることだいさむじふさむ
〓〓建法輪寺語第三十四  ほふりんじをたつることだいさむじふし
●藤原伊勢人始建鞍馬寺語第三十五  ふぢはらのいせひとはじめてくらまでらをたつることだいさむじふご
●修行僧明練始建信貴山語第三十六  しゆぎやうのそうみやうれんはじめてしんぐゐさんをたつることだいさむじふろく
〓〓始建竜門寺語第三十七  はじめてりうもんじをたつることだいさむじふしち
●義淵僧正始造竜蓋寺語第三十八  ぎゑんそうじやうはじめてりうがいじをつくることだいさむじふはち
今昔物語集 巻第十二 本朝仏法
●越後国神融聖人縛雷起塔語第一  ゑつごのくにのじんいうしやうにんいかづちをしばりてたふをたつることだいいち
●遠江国丹生茅上起塔語第二  とをたうみのくにのにふのちがみたふをたつることだいに
●於山階寺行維摩会語第三  やましなでらにしてゆいまゑをおこなふことだいさむ
●於大極殿被行御斉会語第四  だいごくでんにしてみさいゑをおこなはるることだいし
●於薬師寺行最勝会語第五  やくしじにしてさいしようゑをおこなふことだいご
●於山階寺行涅槃会語第六  やましなでらにしてねはんゑをおこなふことだいろく
●於東大寺行花厳会語第七  とうだいじにしてくゑごむゑをおこなふことだいしち
●於薬師寺行万灯会語第八  やくしじにしてまんどうゑをおこなふことだいはち
●比叡山行舎利会語第九  ひえのやまにしてしやりゑをおこなふことだいく
●於石清水行放生会語第十  いはしみづにしてはうじやうゑをおこなふことだいじふ
●修行僧広達以橋木造仏像語第十一  しゆぎやうのそうくわうだつはしのきをもつてほとけのざうをつくることだいじふいち
●修行僧従砂底堀出仏像語第十二  しゆぎやうのそういさごのそこよりほとけのざうをほりいだすことだいじふに
●和泉国尽恵寺銅像為盗人被壊語第十三  いづみのくにじんゑじのあかがねのざうぬすびとのためにやぶらるることだいじふさむ
●紀伊国人漂海依仏助存命語第十四  きいのくにのひとうみにただよひほとけのたすけによりていのちをそんすることだいじふし
●貧女依仏助得富貴語第十五  まづしきをむなほとけのたすけによりてふつきをうることだいじふご
●獦者依仏助免王難語第十六  かりびとほとけのたすけによりてわうなんをまぬかるることだいじふろく
●尼所被盗持仏自然奉値語第十七  あまぬすまれたるところのぢぶつにじねんにあひたてまつることだいじふしち
●河内国八多寺仏不焼火語第十八  かうちのくにやたでらのほとけひにやけざることだいじふはち
●薬師仏従身出薬与盲女語第十九  やくしほとけみよりくすりをいだしてまうによにあたふることだいじふく
●薬師寺食堂焼不焼金堂語第二十  やくしじのじきだうやけてこむだうをやかざることだいにじふ
●山階寺焼更建立間語第二十一  やましなでらやけてさらにこんりふするあひだのことだいにじふいち
●於法成寺絵像大日供養語第二十二  ほふじやうじにしてゑざうのだいにちをくやうずることだいにじふに
●於法成寺薬師堂始例時日現瑞相語第二十三  ほふじやうじのやくしだうにしてれいじをはじむるひにずいさうをげんずることだいにじふさむ
●関寺駈牛化迦葉仏語第二十四  せきでらにつかふうしかせふぶつのくゑせることだいにじふし
●伊賀国人母生牛来子家語第二十五  いがのくにのひとのははうしにむまれてこのいへにきたることだいにじふご
●奉入法華経  ほふくゑきやうをいれたてまつる筥自然延語第二十六  はこじねんにのぶることだいにじふろく
●魚化成法花経語第二十七  いをくゑしてほふくゑきやうとなることだいにじふしち
●肥後国書生免  ひごのくにのしよしやう羅刹難語第二十八  らせつのなんをまぬかるることだいにじふはち
●沙弥所持法花経不焼給語第二十九  しやみたもてるところのほふくゑきやうやけたまはざることだいにじふく
●尼願西所持法花経不焼給語第三十  あまぐわんさいのたもてるところのほふくゑきやうやけたまはざることだいさむじふ
●僧死後舌残在山誦法花語第三十一  そうのしにてのちしたのこりてやまにありてほふくゑをじゆすることだいさむじふいち
●横川源信僧都語第三十二  よかはのぐゑんしんそうづのことだいさむじふに
●多武峰増賀聖人語第三十三  たむのみねのそうがしやうにんのことだいさむじふさむ
●書写山性空聖人語第三十四  しよしやのやまのしやうぐうしやうにんのことだいさむじふし
●神名睿実持経者語第三十五  じんみやうのえいじつぢきやうじやのことだいさむじふご
●天王寺別当道命阿闍梨語第三十六  てんわうじのべつたうだうみやうあじやりのことだいさむじふろく
●信誓阿闍梨依経力活父母語第三十七  しんぜいあじやりきやうのちからによりてぶもをいくることだいさむじふしち
●天台円久於葛木山聞仙人誦経語第三十八  てんだいのゑんくかづらきやまにしてせんにんのじゆきやうをきくことだいさむじふはち
●愛宕護山好延持経者語第三十九  あたごのやまのかうえんぢきやうじやのことだいさむじふく
●金峰山薊嶽良算持経者語第四十  みたけのあざみのたけのらうざんぢきやうじやのことだいしじふ
今昔物語集 巻第十三 本朝仏法
●修行僧義睿値大峰持経仙語第一  しゆぎやうそうぎえいおほみねのぢきやうせんにあふことだいいち
●籠葛川僧値比良山持経仙語第二  かづらかはにこもるそうひらのやまのぢきやうせんにあふことだいに
●陽勝修苦行成仙人語第三  やうじようくぎやうをしゆしてせんにんとなることだいさむ
●下野国僧住古仙洞語第四  しもつけのくにのそうふるきせんのほらにぢうすることだいし
●摂津国菟原僧慶日語第五  つのくにのうばらのそうきやうにちのことだいご
●摂津国多々院持経者語第六  つのくにのただのゐんのぢきやうじやのことだいろく
●比叡山西塔僧道栄語第七  ひえのやまのさいたふのそうだうゑいのことだいしち
●法性寺尊勝院僧道乗語第八  ほふしやうじのそんしようゐんのそうだうじようのことだいはち
●理満持経者顕経験語第九  りまんぢきやうじやきやうのしるしをあらはすことだいく
●春朝持経者顕経験語第十  しゆんてうぢきやうじやきやうのしるしをあらはすことだいじふ
●一叡持経者聞屍骸読誦音語第十一  いちえいぢきやうじやしにかばねのどくじゆのこゑをきくことだいじふいち
●長楽寺僧於山見入定尼語第十二  ちやうらくじのそうやまにしてにふぢやうのあまをみることだいじふに
●出羽国竜花寺妙達和尚語第十三  いではのくにりうぐゑじのめうたつくわしやうのことだいじふさむ
●加賀国翁和尚読誦法花経語第十四  かがのくにおきなくわしやうほふくゑきやうをどくじゆすることだいじふし
●東大寺僧仁鏡読誦法花語第十五  とうだいじのそうにんきやうほふくゑをどくじゆすることだいじふご
●比叡山僧光日読誦法花語第十六  ひえのやまのそうくわうにちほふくゑをどくじゆすることだいじふろく
●雲浄持経者誦法花免蛇難語第十七  うんじやうぢきやうじやほふくゑをじゆしてじやのなんをまぬかるることだいじふしち
●信濃国盲僧誦法花開両眼語第十八  しなののくにのめしひたるそうほふくゑをじゆしてふたつのまなこをあくることだいじふはち
●平願持経者誦法花経免死語第十九  びやうぐわんぢきやうじやほふくゑきやうをじゆしてしをまぬかるることだいじふく
●石山好尊聖人誦法花経免難語第二十  いしやまのかうそんしやうにんほふくゑきやうをじゆしてなんをまぬかるることだいにじふ
●比叡山僧長円誦法花施霊験語第二十一  ひえのやまのそうちやうゑんほふくゑをじゆしてれいげむをほどこすことだいにじふいち
●筑前国僧蓮照身令食諸虫語第二十二  ちくぜんのくにのそうれんせうみをもろもろのむしにくはしむることだいにじふに
●仏蓮聖人誦法花順護法語第二十三  ぶつれんしやうにんほふくゑをじゆしてごほふをしたがふることだいにじふさむ
●一宿聖人行空誦法花語第二十四  いつしくしやうにんぎやうぐうほふくゑをじゆすることだいにじふし
●周防国基灯聖人誦法花語第二十五  すはうのくにのきとうしやうにんほふくゑをじゆすることだいにじふご
●筑前国女誦法花開盲語第二十六  ちくぜんのくにのをむなほふくゑをじゆしてめしひをあくることだいにじふろく
●比叡山僧玄常誦法花四要品語第二十七  ひえのやまのそうぐゑんじやうほふくゑしえうぼむをじゆすることだいにじふしち
●蓮長持経者誦法花得加護語第二十八  れんちやうぢきやうじやほふくゑをじゆしてかごをうることだいにじふはち
●比叡山僧明秀骸誦法花経語第二十九  ひえのやまのそうみやうじうのかばねほふくゑきやうをじゆすることだいにじふく
●比叡山僧広清髑髏誦法花語第三十  ひえのやまのそうくわうじやうのどくろほふくゑをじゆすることだいさむじふ
●備前国人出家誦法花経語第三十一  びぜんのくにのひとしゆつけしてほふくゑきやうをじゆすることだいさむじふいち
●比叡山西塔僧法寿誦法花語第三十二  ひえのやまのさいたふのそうほふじゆほふくゑをじゆすることだいさむじふに
●竜聞法花読誦依持者語降雨死語第三十三  りうほふくゑのどくじゆをききぢしやのかたらひによりてあめをふらしてしぬることだいさむじふさむ
●天王寺僧道公誦法花救道祖語第三十四  てんわうじのそうだうこうほふくゑをじゆしてさへのかみをすくふことだいさむじふし
●僧源尊行冥途誦法花活語第三十五  そうぐゑんそんめいどにゆきほふくゑをじゆしてよみがへることだいさむじふご
●女人誦法花経見浄土語第三十六  によにんほふくゑきやうをじゆしてじやうどをみることだいさむじふろく
●無慚破戒僧誦法花寿量一品語第三十七  むざむはかいのそうほふくゑのじゆりやういつぽむをじゆすることだいさむじふしち
●盗人誦法花四要品免難語第三十八  ぬすびとほふくゑのしえうぼむをじゆしてなんをまぬかるることだいさむじふはち
●出雲国花厳法花二人  いづものくにのくゑごむほふくゑふたりの持者語第三十九  ぢしやのことだいさむじふく
●陸奥国法花最勝二人持者語第四十  みちのおくのくにのほふくゑさいしようのふたりのぢしやのことだいしじふ
●法花経金剛般若経二人持者語第四十一  ほふくゑきやうとこむがうはんにやきやうのふたりのぢしやのことだいしじふいち
●六波羅僧講仙聞説法花得益語第四十二  ろくはらのそうかうぜんほふくゑをとくをききてやくをうることだいしじふに
●女子死受蛇身聞法花得脱語第四十三  をむなごしにてへみのみをうけほふくゑをききてまぬかるるをうることだいしじふさむ
●定法寺別当聞説法花得益語第四十四  ぢやうぼふじのべつたうほふくゑをとくをききてやくをうることだいしじふし
今昔物語集 巻第十四 本朝仏法
●為救無空律師枇杷大臣写法花語第一  むくうりつしをすくはむがためにびはのおとどほふくゑをうつすことだいいち
●信濃  しなのの国為蛇鼠写法花救苦語第二  くににへみとねずみとのためにほふくゑをうつしてくるしびをすくふことだいに
●紀伊国道成寺僧写法花救蛇語第三  きいのくにのだうじやうじのそうほふくゑをうつしてじやをすくふことだいさむ
●女依法花力転蛇身生天語第四  をむなほふくゑのちからによりてじやしんをてんじててんにむまるることだいし
●為救野干死写法花人語第五  やかんのしにたるをすくはむがためにほふくゑをうつすひとのことだいご
●越後国々寺僧為猿写法花語第六  ゑつごのくにのくにでらのそうさるのためにほふくゑをうつすことだいろく
●修行僧至越中立山会小女語第七  しゆぎやうのそうゑつちうのたちやまにいたりてわかきをむなにあふことだいしち
●越中国書生妻死堕立山地獄語第八  ゑつちうのくにのしよしやうのめしにてたちやまのぢごくにおつることだいはち
●美作国〓堀入穴  みまさかのくにのかねほりあなにいりて依法花力出穴語第九  ほふくゑのちからによりあなをいづることだいく
●陸奥国壬生良門棄悪趣善写法花語第十  みちのおくのくにのみぶのよしかどあくをすてぜんにおもむきてほふくゑをうつすことだいじふ
●天王寺為八講於法隆寺写太子䟽語第十一  てんわうじはつかうのためにほふりうじにしてたいしのしよをうつすことだいじふいち
●醍醐僧恵増持法花知前生語第十二  だいごのそうゑぞうほふくゑをぢしてぜんしやうをしることだいじふに
●入道覚念持法花知前生語第十三  にふだうかくねむほふくゑをぢしてぜんしやうをしることだいじふさむ
●僧行範持法花経知前世報語第十四  そうぎやうばむほふくゑきやうをぢしてぜんぜのむくいをしることだいじふし
●越中国僧海蓮持法花知前世報語第十五  ゑつちうのくにのそうかいれんほふくゑをぢしてぜんぜのむくいをしることだいじふご
●元興寺蓮尊持法花経知前世報語第十六  ぐわんごうじのれんそんほふくゑきやうをぢしてぜんぜのむくいをしることだいじふろく
●金峰山僧転乗持法花知前世語第十七  みたけのそうてんじようほふくゑをぢしてぜんぜをしることだいじふしち
●僧明蓮持法花知前世語第十八  そうみやうれんほふくゑをぢしてぜんぜをしることだいじふはち
●備前国盲人知前世持法花語第十九  びぜんのくにのまうにんぜんぜをしりてほふくゑをぢすることだいじふく
●僧安勝持法花知前生報語第二十  そうあんしようほふくゑをぢしてぜんしやうのむくいをしることだいにじふ
●比睿山横川永慶聖人誦法花知前世語第二十一  ひえのやまのよかはのやうぎやうしやうにんほふくゑをじゆしてぜんぜをしることだいにじふいち
●比睿山西塔僧春命読誦法花知前生語第二十二  ひえのやまのさいたふのそうしゆんみやうほふくゑをどくじゆしてぜんしやうをしることだいにじふに
●近江国僧頼真誦法花知前生語第二十三  あふみのくにのそうらいしんほふくゑをじゆしてぜんしやうをしることだいにじふさむ
●比睿山東塔僧朝禅誦法花知前世語第二十四  ひえのやまのとうたふのそうてうぜんほふくゑをじゆしてぜんぜをしることだいにじふし
●山城国神奈比寺聖人誦法花知前世報語第二十五  やましろのくにかむなびでらのしやうにんほふくゑをじゆしてぜんぜのむくいをしることだいにじふご
●丹治比経師不信写法花死語第二十六  たぢひのきやうじふしんにしてほふくゑをうつしてしぬることだいにじふろく
●阿波国人謗写法花人得現報語第二十七  あはのくにのひとほふくゑをうつすひとをそしりてげんぽうをうることだいにじふしち
●山城国高麗寺栄常謗法花得現報語第二十八  やましろのくにのこまでらのゑいじやうほふくゑをそしりてげんぼうをうることだいにじふはち
●橘敏行発願従冥途返語第二十九  たちばなのとしゆきぐわんをおこしてめいどよりかへることだいにじふく
●大伴忍勝発願従冥途返語第三十  おほとものおしかつぐわんをおこしてめいどよりかへることだいさむじふ
●利荊女誦心経従冥途返語第三十一  とかりめしむぎやうをじゆしてめいどよりかへることだいさむじふいち
●百済僧義覚誦心経施霊験語第三十二  はくさいのそうぎかくしむぎやうをじゆしてれいげむをほどこすことだいさむじふに
●僧長義依金剛般若験開盲語第三十三  そうちやうぎこむがうはんにやのしるしによりめしひをあくることだいさむじふさむ
●壱演僧正誦金剛般若施霊験語第三十四  いちえんそうじやうこむがうはんにやをじゆしてれいげむをほどこすことだいさむじふし
●極楽寺僧誦仁王経施霊験語第三十五  ごくらくじのそうにんわうぎやうをじゆしてれいげむをほどこすことだいさむじふご
●伴義通令誦方広経開聾語第三十六  とものよしみちはうぐわうぎやうをじゆせしめてみみしひをあくることだいさむじふろく
●令誦方広経知父成牛語第三十七  はうぐわうぎやうをじゆせしめてちちのうしとなるをしることだいさむじふしち
●誦方広経僧入海不死返来語第三十八  はうぐわうぎやうをじゆしてそううみにいりてしなずしてかへりきたることだいさむじふはち
●源信内供於横川供養涅槃経語第三十九  ぐゑんしんないぐよかはにしてねはんぎやうをくやうずることだいさむじふく
●弘法大師挑修円僧都語第四十  こうぼふだいししゆゑんそうづといどむことだいしじふ
●弘法大師修請雨経法降雨語第四十一  こうぼふだいししやううきやうのほふをしゆしてあめをふらすことだいしじふいち
●依尊勝陀羅尼験力遁鬼難語第四十二  そんしようだらにのげむりきによりておにのなんをのがるることだいしじふに
●依千手陀羅尼験力遁蛇難語第四十三  せんじゆだらにのげむりきによりてじやのなんをのがるることだいしじふさむ
●山僧宿幡磨明石見貴僧語第四十四  やまのそうはりまのあかしにやどりてたふときそうをみることだいしじふし
●依調伏法験利仁将軍死語第四十五  でうぶくのほふのしるしによりてとしひとのしやうぐんしぬることだいしじふご
今昔物語集 巻第十五 本朝仏法
●元興寺智光頼光往生語第一  ぐわんごうじのちくわうらいくわうわうじやうずることだいいち
●元興寺隆海律師往生語第二  ぐわんごうじのりうかいりつしわうじやうずることだいに
●東大寺戒壇和上明祐往生語第三  とうだいじのかいだんのわじやうみやういうわうじやうずることだいさむ
●薬師寺済源僧都往生語第四  やくしじのさいぐゑんそうづわうじやうずることだいし
●比叡山定心院僧成意往生語第五  ひえのやまのぢやうじむゐんのそうじやういわうじやうずることだいご
●比叡山頸下有癭僧往生語第六  ひえのやまのくびのしたにこぶあるそうわうじやうずることだいろく
●梵釈寺住僧兼算往生語第七  ぼんしやくじのぢうそうけむざんわうじやうずることだいしち
●比叡山横川尋静往生語第八  ひえのやまのよかはのじむじやうわうじやうずることだいはち
●比叡山定心院供僧春素往生語第九  ひえのやまのぢやうじむゐんのぐそうしゆんそわうじやうずることだいく
●比叡山僧明清往生語第十  ひえのやまのそうみやうじやうわうじやうずることだいじふ
●比叡山西塔僧仁慶往生語第十一  ひえのやまのさいたふのそうにんきやうわうじやうずることだいじふいち
●比叡山横川境妙往生語第十二  ひえのやまのよかはのきやうめうわうじやうずることだいじふに
●石山僧真頼往生語第十三  いしやまのそうしんらいわうじやうずることだいじふさむ
●醍醐観幸入寺往生語第十四  だいごのくわんかうにふじわうじやうずることだいじふし
●比叡山僧長増往生語第十五  ひえのやまのそうちやうぞうわうじやうずることだいじふご
●比叡山千観内供往生語第十六  ひえのやまのせんくわんないぐわうじやうずることだいじふろく
●法広寺僧平珍往生語第十七  ほふくわうじのそうびやうぢんわうじやうずることだいじふしち
●如意寺僧増祐往生語第十八  によいじのそうぞういうわうじやうずることだいじふはち
●陸奥国小松寺僧玄海往生語第十九  みちのおくのくにこまつでらのそうぐゑんかいわうじやうずることだいじふく
●信濃国如法寺僧薬連往生語第二十  しなののくにによほふじのそうやくれんわうじやうずることだいにじふ
●大日寺僧広道往生語第二十一  だいにちじのそうくわうだうわうじやうずることだいにじふいち
●始雲林院菩提講聖人往生語第二十二  うりむゐんのぼだいかうをはじむるしやうにんわうじやうずることだいにじふに
●始丹後国迎講聖人往生語第二十三  たんごのくにのむかへかうをはじむるしやうにんわうじやうずることだいにじふさむ
●鎮西行千日講聖人往生語第二十四  ちんぜいにせんにちかうをおこなふしやうにんわうじやうずることだいにじふし
●摂津国樹上人往生語第二十五  つのくにのきのうへのひとわうじやうずることだいにじふご
●幡磨国賀古駅教信往生語第二十六  はりまのくにのかこのむまやのけうしんわうじやうずることだいにじふろく
●北山餌取法師往生語第二十七  きたやまのゑとりのほふしわうじやうずることだいにじふしち
●鎮西餌取法師往生語第二十八  ちんぜいのゑとりのほふしわうじやうずることだいにじふはち
●加賀国僧尋寂往生語第二十九  かがのくにのそうじむじやくわうじやうずることだいにじふく
●美濃国僧薬延往生語第三十  みののくにのそうやくえんわうじやうずることだいさむじふ
●比叡山入道真覚往生語第三十一  ひえのやまのにふだうしんかくわうじやうずることだいさむじふいち
●河内国入道尋祐往生語第三十二  かうちのくにのにふだうじむいうわうじやうずることだいさむじふに
●源憩依病出家往生語第三十三  みなもとのいこふやまひによりてしゆつけしてわうじやうずることだいさむじふさむ
●高階良臣依病出家往生語第三十四  たかしなのよしおみやまひによりてしゆつけしてわうじやうずることだいさむじふし
●高階成順入道往生語第三十五  たかしなのなりのぶにふだうわうじやうずることだいさむじふご
●小松天皇御孫尼往生語第三十六  こまつのてんのうのおほむまごのあまわうじやうずることだいさむじふろく
●池上寛忠僧都妹尼往生語第三十七  いけがみのくわんちうそうづのいもうとのあまわうじやうずることだいさむじふしち
●伊勢国飯高郡尼往生語第三十八  いせのくにのいひたかのこほりのあまわうじやうずることだいさむじふはち
●源信僧都母尼往生語第三十九  ぐゑんしんそうづのははのあまわうじやうずることだいさむじふく
●睿桓聖人母尼釈妙往生語第四十  えいくわんしやうにんのははのあましやくめうわうじやうずることだいしじふ
●鎮西筑前国流浪尼往生語第四十一  ちんぜいのちくぜんのくににるらうするあまわうじやうずることだいしじふいち
●義孝小将往生語第四十二  よしたかのせうしやうわうじやうずることだいしじふに
●丹波中将雅通往生語第四十三  たんばのちうじやうまさみちわうじやうずることだいしじふさむ
●伊予国越智益躬往生語第四十四  いよのくにのをちのますみわうじやうずることだいしじふし
●越中前司藤原仲遠往生兜率語第四十五  ゑつちうのぜんじふぢはらのなかとほとそつにわうじやうずることだいしじふご
●長門国阿武大夫往生兜率語第四十六  ながとのくにのあむのたいふとそつにわうじやうずることだいしじふろく
●造悪業人最後唱念仏往生語第四十七  あくごふをつくるひとさいごにねむぶつをとなへてわうじやうずることだいしじふしち
●近江守彦真妻伴氏往生語第四十八  あふみのかみひこざねがめのとものうぢわうじやうずることだいしじふはち
●右大弁藤原佐世妻往生語第四十九  うだいべんふぢはらのすけよのめわうじやうずることだいしじふく
●女藤原氏往生語第五十  をむなのふぢはらのうぢわうじやうずることだいごじふ
●伊勢国飯高郡老嫗往生語第五十一  いせのくにのいひたかのこほりのおいたるおうなわうじやうずることだいごじふいち
●加賀国  かがのくに〓〓郡女往生語第五十二  こほりのをむなわうじやうずることだいごじふに
●近江国坂田郡女往生語第五十三  あふみのくにのさかたのこほりのをむなわうじやうずることだいごじふさむ
●仁和寺観峰威儀師従童往生語第五十四  にんなじのくわんぽうゐぎしのとものわらはわうじやうずることだいごじふし
今昔物語集 巻第十六 本朝仏法
●僧行善依観音助従震旦帰来語第一  そうぎやうぜんくわんのむのたすけによりてしんだんよりかへりきたることだいいち
●伊予国越智直依観音助従震旦返来語第二  いよのくにのをちのあたひくわんのむのたすけによりてしんだんよりかへりきたることだいに
●周防国判官代依観音助存命語第三  すはうのくにのはんぐわんだいくわんのむのたすけによりていのちをそんすることだいさむ
●丹後国成合観音霊験語第四  たんごのくにのなりあひくわんのむのれいげむのことだいし
●丹波国郡司造観音像語第五  たんばのくにのぐんじくわんのむのざうをつくることだいご
●陸奥国鷹取男依観音助存命語第六  みちのおくのくにのたかとりのをのこくわんのむのたすけによりていのちをそんすることだいろく
●越前国敦賀女蒙観音利益語第七  ゑつぜんのくにのつるがのをむなくわんのむのりやくをかうぶることだいしち
●殖槻寺観音助貧女給語第八  うゑつきでらのくわんのむまづしきをむなをたすけたまへることだいはち
●女人仕清水観音蒙利益語第九  によにんきよみづのくわんのむにつかうまつりてりやくをかうぶることだいく
●女人蒙穂積寺観音利益語第十  によにんほづみでらのくわんのむのりやくをかうぶることだいじふ
●観音落御頭自然継語第十一  くわんのむのおちたるおほむかしらじねんにつぎたることだいじふいち
●観音為遁火難去堂給語第十二  くわんのむひのなんをのがれむがためにだうをさりたまふことだいじふに
●観音為人被盗後自現給語第十三  くわんのむひとのためにぬすまれてのちにみづからげんじたまふことだいじふさむ
●御手代東人念観音願得富語第十四  みてしろのあづまひとくわんのむをねむじてとみをえむとねがふことだいじふし
●仕観音人行竜宮得富語第十五  くわんのむにつかうまつるひとりうぐうにゆきてとみをうることだいじふご
●山城国女人依観音助遁蛇難語第十六  やましろのくにのによにんくわんのむのたすけによりてへみのなんをのがるることだいじふろく
●備中国賀陽良藤為狐夫得観音助語第十七  びつちうのくにのかやのよしふぢきつねのをうととなりてくわんのむのたすけをうることだいじふしち
●石山観音為利人付和歌末語第十八  いしやまのくわんのむひとをりするがためにわかのすゑをつくることだいじふはち
●新羅后蒙国王咎得長谷観音助語第十九  しらきのきさきこくわうのとがをかうぶりてはつせのくわんのむのたすけをうることだいじふく
●従鎮西上人依観音助遁賊難持命語第二十  ちんぜいよりのぼるひとくわんのむのたすけによりてぞくのなんをのがれいのちをたもつことだいにじふ
●下鎮西女依観音助遁賊難持命語第二十一  ちんぜいにくだるをむなくわんのむのたすけによりてぞくのなんをのがれいのちをたもつことだいにじふいち
●瘂女依石山観音助得言語第二十二  おふしのをむないしやまのくわんのむのたすけによりてものいひをうることだいにじふに
●盲人依観音助開眼語第二十三  めしひくわんのむのたすけによりてまなこをひらくことだいにじふさむ
●錯入海人依観音助存命語第二十四  あやまりてうみにいるひとくわんのむのたすけによりていのちをそんすることだいにじふし
●島被放人依観音助存命語第二十五  しまにはなたれしひとくわんのむのたすけによりていのちをそんすることだいにじふご
●盗人負箭依観音助不当存命語第二十六  ぬすびとやをおひてくわんのむのたすけによりてあたらずしていのちをそんすることだいにじふろく
●依観音助借寺銭自然償語第二十七  くわんのむのたすけによりててらのぜにをかりておのづからつくのへることだいにじふしち
●参長谷男依観音助得富語第二十八  はつせにまゐるをとこくわんのむのたすけによりてとみをうることだいにじふはち
●仕長谷観音貧男得金死人語第二十九  はつせのくわんのむにつかうまつるまづしきをとここがねのしにんをうることだいにじふく
●貧女仕清水観音給御帳語第三十  まづしきをむなきよみづのくわんのむにつかうまつりてみちやうをたまはることだいさむじふ
●貧女仕清水観音給金語第三十一  まづしきをむなきよみづのくわんのむにつかうまつりてこがねをたまはることだいさむじふいち
●隠形男依六角堂観音助顕身語第三十二  おんぎやうのをところつかくだうのくわんのむのたすけによりてみをあらはすことだいさむじふに
●貧女仕清水観音得助語第三十三  まづしきをむなきよみづのくわんのむにつかうまつりてたすけをうることだいさむじふさむ
●無縁僧仕清水観音成乞食聟得便語第三十四  むえんのそうきよみづのくわんのむにつかうまつりてこつじきのむこになりてたよりをうることだいさむじふし
●筑前国人仕観音生浄土語第三十五  ちくぜんのくにのひとくわんのむにつかうまつりてじやうどにむまるることだいさむじふご
●醍醐僧蓮秀仕観音得活語第三十六  だいごのそうれんしうくわんのむにつかうまつりてよみがへるをうることだいさむじふろく
●清水二千度詣男打入双六語第三十七  きよみづににせんどまうでのをとこすぐろくをうちいるることだいさむじふしち
●紀伊国人邪見不信蒙現罸語第三十八  きいのくにのひとじやけんふしんにしてげんばつをかうぶることだいさむじふはち
●招提寺千手観音値盗人辞不取語第三十九  せうだいじのせんじゆくわんのむぬすびとにあひていなびてとられざることだいさむじふく
十一面観音変老翁立  じふいちめんくわんのむらうおうにへんじて山崎橋柱語第四十  やまざきのはしばしらにたつことだいしじふ
今昔物語集 巻第十七 本朝付仏法
●願値遇地蔵菩薩変化僧語第一  ぢざうぼさつのへんぐゑにちぐせむとねがふそうのことだいいち
●紀用方仕地蔵菩薩蒙利益語第二  きのもちかたぢざうぼさつにつかうまつりてりやくをかうぶることだいに
●地蔵菩薩変小僧形受箭語第三  ぢざうぼさつこぞうのかたちにへんじてやをうくることだいさむ
●依念地蔵菩薩遁主殺難語第四  ぢざうぼさつをねむずるによりてあるじにころさるるなんをのがるることだいし
●依夢告従泥中堀出地蔵語第五  ゆめのつげによりてひぢのなかよりぢざうをほりいだすことだいご
●地蔵菩薩値火難自出堂語第六  ぢざうぼさつひのなんにあひてみづからだうをいづることだいろく
●依地蔵菩薩教始〓磨国清水寺語第七  ぢざうぼさつのをしへによりてはりまのくにのきよみづでらをはじむることだいしち
●沙弥蔵念世称地蔵変化語第八  しやみざうねむよにぢざうのへんぐゑとなつくることだいはち
●僧浄源祈地蔵絹与老母語第九  そうじやうぐゑんぢざうをいのりてきぬをらうぼにあたふることだいく
●僧仁康祈念地蔵遁疫癘難語第十  そうにんかうぢざうをきねんしてやくれいのなんをのがるることだいじふ
●駿河国富士神主帰依地蔵語第十一  するがのくにのふじのかむぬしぢざうをきえすることだいじふいち
●改綵色地蔵人得夢告語第十二  ぢざうをあらためさいしきするひとゆめのつげをうることだいじふに
●伊勢国人依地蔵助存命語第十三  いせのくにのひとぢざうのたすけによりていのちをそんすることだいじふさむ
●依地蔵示従鎮西移愛宕護僧語第十四  ぢざうのしめしによりてちんぜいよりあたごにうつるそうのことだいじふし
●依地蔵示従愛宕護移伯耆大山僧語第十五  ぢざうのしめしによりてあたごよりははきのだいせんにうつるそうのことだいじふご
●伊豆国大島郡建地蔵寺語第十六  いづのくにおほしまのこほりにぢざうじをたつることだいじふろく
●東大寺蔵満依地蔵助得活語第十七  とうだいじのざうまんぢざうのたすけによりてよみがへるをうることだいじふしち
●備中国僧阿清依地蔵助得活語第十八  びつちうのくにのそうあしやうぢざうのたすけによりてよみがへるをうることだいじふはち
●三井寺浄照依地蔵助得活語第十九  みゐでらのじやうぜうぢざうのたすけによりてよみがへるをうることだいじふく
〓磨国公真依地蔵助得活語第二十  はりまのくにのこうじんぢざうのたすけによりてよみがへるをうることだいにじふ
●但馬  たぢまの前司  ぜんじ〓〓国挙依地蔵助得活語第二十一  くにたかぢざうのたすけによりてよみがへるをうることだいにじふいち
●賀茂盛孝依地蔵助得活語第二十二  かものもりたかぢざうのたすけによりてよみがへるをうることだいにじふに
●依地蔵助活人造六地蔵語第二十三  ぢざうのたすけによりてよみがへるひとろくぢざうをつくることだいにじふさむ
●聊敬地蔵菩薩得活人語第二十四  いささかにぢざうぼさつをうやまひてよみがへるをうるひとのことだいにじふし
●養造地蔵仏師得活人語第二十五  ぢざうをつくるぶつしをやしなひてよみがへるをうるひとのことだいにじふご
●買亀放男依地蔵助得活  かめをかひてはなちしをとこぢざうのたすけによりてよみがへるをうる語第二十六  ことだいにじふろく
●堕越中立山地獄女蒙地蔵助語第二十七  ゑつちうたちやまのぢごくにおつるをむなぢざうのたすけをかうぶることだいにじふしち
●京住女人依地蔵助得活語第二十八  きやうにすむによにんぢざうのたすけによりてよみがへるをうることだいにじふはち
●陸奥国女人依地蔵助得活語第二十九  みちのおくのくにのによにんぢざうのたすけによりてよみがへるをうることだいにじふく
●下野国僧依地蔵助知死期語第三十  しもつけのくにのそうぢざうのたすけによりてしごをしることだいさむじふ
●説経僧祥蓮依地蔵助免苦語第三十一  せつきやうのそうしやうれんぢざうのたすけによりてくをまぬかるることだいさむじふいち
●上総守時重書写法花蒙地蔵助語第三十二  かむつさのかみときしげほふくゑをしよしやしてぢざうのたすけをかうぶることだいさむじふに
●比叡山僧依虚空蔵助得智語第三十三  ひえのやまのそうこくうざうのたすけによりてさとりをうることだいさむじふさむ
●弥勒菩薩化柴上給語第三十四  みろくぼさつしばのうへにくゑしたまふことだいさむじふし
●弥勒為盗人被壊叫給語第三十五  みろくぬすびとのためにやぶられさけびたまふことだいさむじふご
●文殊生行基見女人悪給語第三十六  もんじゆぎやうぎにむまれによにんをみてにくみたまふことだいさむじふろく
●行基菩薩教女人悪子給語第三十七  ぎやうぎぼさつによにんにあしきこををしへたまふことだいさむじふしち
●律師清範知文殊化身語第三十八  りつししやうばむのもんじゆのくゑしんなることをしることだいさむじふはち
●西石蔵仙久知普賢化身語第三十九  にしのいはくらのせんくのふげんのくゑしんなることをしることだいさむじふく
●僧光空依普賢助存命語第四十  そうくわうぐうふげんのたすけによりていのちをそんすることだいしじふ
●僧貞遠依普賢助遁難語第四十一  そうぢやうをんふげんのたすけによりてなんをのがるることだいしじふいち
●於但馬国古寺毗沙門伏牛頭鬼助僧語第四十二  たぢまのくにのふるでらにしてびしやもんごづのおにをふくしてそうをたすくることだいしじふに
●籠鞍馬寺遁羅刹鬼難僧語第四十三  くらまでらにこもりてらせつきのなんをのがるるそうのことだいしじふさむ
●僧依毗沙門助令産金得便語第四十四  そうびしやもんのたすけによりてこがねをむましめてたよりをうることだいしじふし
●吉祥天女摂像奉犯人語第四十五  きつしやうてんによのせふざうををかしたてまつるひとのことだいしじふご
●王衆女仕吉祥天得富貴語第四十六  わうじゆのをむなきつしやうてんにつかうまつりてふうきをうることだいしじふろく
●生江世経仕吉祥天女得富貴語第四十七  いくえのよつねきつしやうてんによにつかうまつりてふうきをうることだいしじふしち
●依妙見菩薩助得被盗絹語第四十八  めうけんぼさつのたすけによりてぬすまるるきぬをうることだいしじふはち
●金就優婆塞修行執金剛神語第四十九  こむじゆうばそくしふこむがうじんにしゆぎやうずることだいしじふく
●元興寺中門夜叉施霊験語第五十  ぐわんごうじのちうもんのやしやれいげむをほどこすことだいごじふ
今昔物語集 巻第十八 (諸本欠)
今昔物語集 巻第十九 本朝仏法
●頭少将良峰宗貞出家語第一  とうのせうしやうよしみねのむねさだしゆつけすることだいいち
●参河守大江定基出家語第二  みかはのかみおほえのさだもとしゆつけすることだいに
●内記慶滋  ないきよししげノ保胤出家語第三  のやすたねしゆつけすることだいさむ
●摂津守源満仲出家語第四  つのかみみなもとのみつなかしゆつけすることだいし
●六宮姫君夫出家語第五  ろくのみやのひめぎみのをうとしゆつけすることだいご
●鴨雌見雄死所来出家人語第六  かものめどりをどりのしせるところにきたるをみてしゆつけするひとのことだいろく
●丹後守保昌朝臣郎等  たんごのかみやすまさのあそむのらうどう射テ母ノ成タルヲ鹿ト出家語第七  ははのしかとなりたるをいてしゆつけすることだいしち
●西京仕鷹者見夢出家語第八  にしのきやうにたかをつかふものゆめをみてしゆつけすることだいはち
●依小児破硯侍出家語第九  ちごによりてすずりわりのさぶらひしゆつけすることだいく
●春宮蔵人宗正出家語第十  とうぐうのくらうどむねまさしゆつけすることだいじふ
●信濃国王藤観音出家語第十一  しなののくにのわうどうくわんのむしゆつけすることだいじふいち
●於鎮西武蔵寺翁出家語第十二  ちんぜいのむざうじにしておきなしゆつけすることだいじふに
●越前守藤原孝忠侍出家語第十三  ゑつぜんのかみふぢはらのたかただのさぶらひしゆつけすることだいじふさむ
●讃岐国多度郡五位聞法即出語第十四  さぬきのくにのたどのこほりのごゐほふをききてすなはちいづることだいじふし
●公任大納言出家  きむたふのだいなごんしゆつけして籠居  ながたにに長谷語第十五  ろうきよすることだいじふご
●顕基中納言出家受学真言語第十六  あきもとのちうなごんしゆつけしてしんごんをうけまなぶことだいじふろく
●村上天皇御子大斉院出語第十七  むらかみのてんのうのみこだいさいゐんのいづることだいじふしち
●三  さむ条大皇大后宮出家語第十八  でうのたいくわうたいごうのみやのしゆつけしたまふことだいじふはち
●東大寺僧於山値死僧語第十九  とうだいじのそうやまにしてしにたるそうにあふことだいじふく
●大安寺別当娘許蔵人通語第二十  だいあんじのべつたうのむすめのもとにくらうどのかよふことだいにじふ
●以仏物餅造酒見蛇語第二十一  ぶつもつのもちひをもつてさけをつくりへみをみることだいにじふいち
●寺別当許麦縄成蛇語第二十二  てらのべつたうのもとのむぎなはへみとなることだいにじふに
●般若寺覚縁律師弟子僧信師遺言語第二十三  はんにやじのかくえんりつしのでしのそうしのゆいごんをむべなふことだいにじふさむ
●代師入太山府君祭都状僧語第二十四  しにかはりてたいざんふくんのまつりのとじやうにいるそうのことだいにじふし
●滝口藤原忠兼敬実父得任語第二十五  たきぐちふぢはらのただかねまことのちちなりたふをうやまふことだいにじふご
●下野公助為父敦行被打不逃語第二十六  しもつけのきむすけちちあつゆきのためにうたれてにげざることだいにじふろく
●住河辺僧値洪水棄子助母語第二十七  かはべにすむそうこうずいにあひてこをすてははをたすくることだいにじふしち
●僧蓮円修不軽行救死母苦語第二十八  そうれんゑんふきやうのぎやうをしゆしてしにたるははのくるしびをすくふことだいにじふはち
●亀報山陰中納言恩語第二十九  かめやまかげのちうなごんにおんをほうずることだいにじふく
●亀  かめ  くだらの佰済弘済恩語第三十  ぐさいにおんをほうずることだいさむじふ
●髑髏報高麗僧道登恩語第三十一  ひとがしらかうらいのそうだうとうにおんをほうずることだいさむじふいち
●陸奥国神報守平維叙恩語第三十二  みちのおくのくにのかみかみたひらのこれのぶにおんをほうずることだいさむじふに
●東三条内神報僧恩語第三十三  ひむがしさむでうのうちのかみそうにおんをほうずることだいさむじふさむ
●比叡山  ひえのやまの天狗報助僧恩語第三十四  てんぐたすけたるそうにおんをほうずることだいさむじふし
●薬師寺最勝会勅使捕盗人語第三十五  やくしじのさいしようゑのちよくしぬすびとをとらふることだいさむじふご
●薬師寺舞人玉手公近値盗人存命語第三十六  やくしじのぶにんたまてのきみちかぬすびとにあひていのちをそんすることだいさむじふろく
●比叡山大智房檜皮葺語第三十七  ひえのやまのだいちばうのひはだふきのことだいさむじふしち
●比叡山大鍾為風被吹辷語第三十八  ひえのやまのおほかねかぜのためにふきまろぼさるることだいさむじふはち
●美濃守侍五位遁急難存命語第三十九  みののかみのさぶらひのごゐきふなんをのがれていのちをそんすることだいさむじふく
●検非違使忠明於清水値敵存命語第四十  けむびゐしただあききよみづにしてかたきにあひていのちをそんすることだいしじふ
●参清水女子落入前谷不死語第四十一  きよみづにまゐるをむなごまへのたににおちいりてしなざることだいしじふいち
●滝蔵礼堂倒数人死語第四十二  たきのくらのらいだうたふれてあまたのひとしぬることだいしじふに
●貧女棄子取養女語第四十三  まづしきをむなのすつるこをとりてやしなふをむなのことだいしじふさむ
●達智門棄子狗蜜来令飲乳語第四十四  たつちもんのすてごにいぬひそかにきてちをのましむることだいしじふし
今昔物語集 巻第二十 本朝仏法
●天竺天㺃聞海水音渡此朝語第一  てんぢくのてんぐうみのみづのおとをききてこのてうにわたることだいいち
●震旦天㺃智羅永寿渡此朝語第二  しんだんのてんぐちらやうじゆこのてうにわたることだいに
●天㺃現仏坐木末語第三  てんぐほとけとげんじてこずゑにいますことだいさむ
●祭天㺃僧参内裏現被追語第四  てんぐをまつるそうだいりにまゐりてあらはにおはるることだいし
●仁和寺成典僧正値尼天㺃語第五  にんなじのじやうでんそうじやうあまてんぐにあふことだいご
●仏眼寺仁照阿闍梨房託天㺃女来語第六  ぶつげんじのにんせうあじやりのばうにてんぐのつきたるをむなきたることだいろく
●染殿后為天宮被嬈乱語第七  そめどののきさきてんぐのためにねうらんせらるることだいしち
●良源僧正成霊来  りやうぐゑんそうじやうりやうとなりて観音院伏  くわんのむゐんにきたり余慶僧正語第八  よきやうそうじやうをぶくすることだいはち
●祭天㺃法師擬  てんぐをまつるほふしをとこに男習此  このずつをならは術語第九  しめむとすることだいく
●陽成院御代滝口金使行語第十  やうぜいのゐんのみよにたきぐちこがねのつかひにゆくことだいじふ
●竜王為天㺃被取語第十一  りうわうてんぐのためにとらるることだいじふいち
●伊吹山三修禅師得天宮迎語第十二  いぶきのやまのさむしゆぜんじてんぐのむかへをうることだいじふに
●愛宕護山聖人被  あたごのやまのしやうにんくさル謀野猪ニ語第十三  ゐなぎにたばからるることだいじふさむ
●野干変人形請僧為講師語第十四  やかんひとのかたちとへんじてそうをこひてかうじとなすことだいじふし
●摂津国殺牛人依放生力従冥途還語第十五  つのくにのうしをころすひとはうじやうのちからによりてめいどよりかへることだいじふご
●豊前国膳広国行冥途帰来語第十六  ぶぜんのくにのかしはでのひろくにめいどにゆきてかへりきたることだいじふろく
●讃岐国人行冥途還来語第十七  さぬきのくにのひとめいどにゆきてかへりきたることだいじふしち
●讃岐国女行冥途其魂還付他身語第十八  さぬきのくにのをむなめいどにゆきてそのたましひかへりてほかのみにつくことだいじふはち
●橘ノ磐島賂使不至冥途語第十九  たちばなのいはしまつかひにまひなひしてめいどにいたらざることだいじふく
●延興寺僧恵〓依悪業受牛身語第二十  えんこうじのそうゑらいあくごふによりてうしのみをうくることだいにじふ
●武蔵国大伴赤麿依悪業受牛身語第二十一  むさしのくにのおほとものあかまろあくごふによりてうしのみをうくることだいにじふいち
●紀伊国名草郡人造悪業受牛身語第二十二  きいのくになぐさのこほりのひとあくごふをつくりてうしのみをうくることだいにじふに
●比叡山横川僧受小蛇身語第二十三  ひえのやまのよかはのそうちひさきへみのみをうくることだいにじふさむ
●奈良馬庭山寺僧依邪見受蛇身語第二十四  ならのまにはのやまでらのそうじやけんによりてへみのみをうくることだいにじふし
●古京人打乞食ヲ感ル現報ヲ語第二十五  こきやうのひとこつじきをうちてげんぽうをかむずることだいにじふご
●白髪部猪麿打破テ乞食鉢ヲ感ル現報ヲ語第二十六  しらかべのゐまろこつじきのはちをうちやぶりてげんぽうをかむずることだいにじふろく
●長屋ノ親王罸沙弥感ル現報ヲ語第二十七  ながやのみこしやみをうちてげんぽうをかむずることだいにじふしち
●大和国人  やまとのくにのひと捕菟感現報語第二十八  うさぎをとらへてげんぽうをかむずることだいにじふはち
●河内国人殺馬得現報語第二十九  かうちのくにのひとむまをころしてげんぽうをうることだいにじふく
●和泉国人焼食鳥卵得現報語第三十  いづみのくにのひととりのかひごをやきくひてげんぽうをうることだいさむじふ
●大和国人為母依不孝得現報語第三十一  やまとのくにのひとははのためにふけうなるによりてげんぽうをうることだいさむじふいち
●古京女為依不孝感現報語第三十二  こきやうのをむなふけうなるがためにげんぽうをかむずることだいさむじふに
●吉志火麿  きしのひまろははを擬殺母得現報語第三十三  ころさむとしてげんぽうをうることだいさむじふさむ
●出雲寺別当浄覚食父成鯰肉得現報忽死語第三十四  いづもでらのべつたうじやうがくちちのなりしなまづのししをくひてげんぽうをえてたちまちしぬることだいさむじふし
●比叡山ノ僧心懐依嫉妬感現報語第三十五  ひえのやまのそうしむくわいしつとによりてげんぽうをかむずることだいさむじふご
●河内守依慳貪感現報語第三十六  かうちのかみけんどむによりてげんぽうをかむずることだいさむじふろく
●耽財  たからに娘為鬼被  ふけりてむすめをおにのために噉悔語第三十七  だむぜられくゆることだいさむじふしち
●石川沙弥造悪業得現報語第三十八  いしかはのしやみあくごふをつくりてげんぽうをうることだいさむじふはち
●清滝河奥聖人成慢悔語第三十九  きよたきがはのおくのしやうにんあなづりをなしてくゆることだいさむじふく
●義紹院不知化人被返施悔語第四十  ぎせうゐんしらぬくゑにんにせをかへされてくゆることだいしじふ
●高市中納言依正  たけちのちうなごんしやうぢきにより直感神語第四十一  てかみをかむぜしむることだいしじふいち
●女人依心風流得感応成仙語第四十二  によにんこころのみさをなるによりてかんおうをえてせんとなることだいしじふに
●依勘文左右大将可慎枇杷大臣不慎語第四十三  かむもんによりてさうのだいしやうつつしむべきにびはのおとどつつしまざることだいしじふさむ
●下毛野敦行従我門出死人語第四十四  しもつけのあつゆきわがかどよりしにんをいだすことだいしじふし
●小野篁依情助西三条大臣語第四十五  をののたかむらなさけによりてさいさむでうのおとどをたすくることだいしじふご
●能登守依直心息国得財語第四十六  のとのかみうるはしきこころによりてくにをやすめたからをうることだいしじふろく
今昔物語集 巻第二十一 (諸本欠)
今昔物語集 巻第二十二 本朝
●大織冠始賜藤原姓語第一  だいしよくくわんはじめてふぢはらのしやうをたまはることだいいち
●淡海公継四家語第二  たむかいこうをつぐよつのいへのことだいに
●房前大臣始北家語第三  ふささきのおとどほくけをはじむることだいさむ
●内麿大臣乗悪馬語第四  うちまろのおとどあしきむまにのることだいし
●閑院冬嗣右大臣并子息語第五  かんゐんのふゆつぎのうだいじんならびにしそくのことだいご
●堀河大政大臣基経語第六  ほりかはのだいじやうだいじんもとつねのことだいろく
●高藤内大臣語第七  たかふぢのないだいじんのことだいしち
●時平大臣取国経大納言妻語第八  ときひらのおとどくにつねのだいなごんのめをとることだいはち
今昔物語集 巻第二十三 本朝
●平維衡同致頼合戦蒙咎語第十三  たひらのこれひらおなじきむねよりかふせんをしてとがをかうぶることだいじふさむ
●左衛門尉平致経送明尊僧正語第十四  さゑもんのぜうたひらのむねつねみやうぞんそうじやうをおくることだいじふし
●陸奥前司橘則光切殺人語  みちのおくのぜんじたちばなののりみつひとをきりころすこと第十五  だいじふご
●駿河前司橘季通構逃語第十六  するがのぜんじたちばなのすゑみちかまへてにぐることだいじふろく
●尾張国女伏美濃狐語  をはりのくにのをむなみののきつねをぶくするこ第十七  とだいじふしち
●尾張国女取返細畳語  をはりのくにのをむなほそてづくりをとりかへすこと第十八  だいじふはち
●比叡山実因僧都  ひえのやまのじついんそうづの強力語  がうりきのこと第十九  だいじふく
●広沢寛朝僧正強力語  ひろさはのくわんてうそうじやうのがうりきのこと第二十  だいにじふ
●大学衆試相撲人成村語  だいがくのしうすまひびとなりむらをこころみること第二十一  だいにじふいち
●相撲人海  すまひびとあまの恒世会蛇試力語第二十二  つねよへみにあひてちからをこころみることだいにじふに
●相撲人私市宗平投上鰐語第二十三  すまひびときさいちのむねひらわにをなげあぐることだいにじふさむ
●相撲人大井光遠妹強力語第二十四  すまひびとおほゐのみつとほがいもうとのがうりきのことだいにじふし
●相撲人成村常世勝負語第二十五  すまひびとなりむらつねよとしようぶすることだいにじふご
●兼時敦行競馬勝負語  かねときあつゆきくらべむまのしようぶのこと第二十六  だいにじふろく
今昔物語集 巻第二十四 本朝世俗
●北辺大臣長谷雄中納言語第一  きたのへのおとどとはせをのちうなごんのことだいいち
●高陽親王造人形立田中語第二  かやのみこひとかたをつくりてたのなかにたつることだいに
●小野宮大饗九条大臣得打衣語第三  をののみやのだいきやうにくでうのおとどうちぎぬをうることだいさむ
●於爪上〓㕞返男針返女語第四  つめのうへにしてかみがきをかへすをとことはりをかへすをむなのことだいし
●百済川成飛弾工挑語第五  くだらのかはなりとひだのたくみといどむことだいご
●碁擲寛蓮値碁擲女語第六  ごうちのくわんれんごうちのをむなにあふことだいろく
●行典薬寮治病女語第七  てんやくのれうにゆきてやまひをぢするをむなのことだいしち
●女行医師家治瘡逃語第八  をむなくすしのいへにゆきてかさをぢしてにぐることだいはち
●嫁蛇女医師治語第九  へみにとつぐをむなをくすしぢすることだいく
●震旦僧長秀来此朝被仕医師語第十  しんだんのそうちやうじうこのてうにきてくすしにつかはるることだいじふ
●忠明治値竜者語第十一  ただあきりうにあふものをぢすることだいじふいち
●雅忠見人家  まさただひとのいへをみて指有瘡病語第十二  かさのやまひあるをさすことだいじふに
●慈岳川人被追地神語第十三  しげをかのかはひとつちのかみにおはるることだいじふさむ
●天文博士弓削是雄占夢語第十四  てんもんはかせゆげのこれをゆめをうらなふことだいじふし
●賀茂忠行道伝子保憲語第十五  かものただゆきみちをこのやすのりにつたふることだいじふご
●安倍晴明随忠行習道語第十六  あべのせいめいただゆきにしたがひてみちをならふことだいじふろく
●保憲  やすのり晴明共占覆物語第十七  せいめいとともにおほふものをうらなふことだいじふしち
●以陰陽術殺人語第十八  おむみやうのずつをもつてひとをころすことだいじふはち
●幡磨国陰陽師智徳法師語第十九  はりまのくにのおむみやうじちとくほふしのことだいじふく
●人妻成悪霊除其害陰陽師語第二十  ひとのめあくりやうとなりそのがいをのぞくおむみやうじのことだいにじふ
●僧登照相倒朱雀門語第二十一  そうとうぜうしゆじやくもんのたふるるをさうずることだいにじふいち
●俊平入道弟習算術語第二十二  としひらのにふだうのおとうとさんのずつをならふことだいにじふに
●源博雅朝臣行会坂盲許語第二十三  みなもとのひろまさのあそむあふさかのめしひのもとにゆくことだいにじふさむ
●玄象琵琶為鬼被取語第二十四  ぐゑんじやうといふびはおにのためにとらるることだいにじふし
●三善清行宰相与紀長谷雄口論語第二十五  みよしのきよつらのさいしやうときのはせをとこうろんのことだいにじふご
●村上天皇与菅原文時作詩給語第二十六  むらかみのてんのうとすがはらのふみときとしをつくりたまふことだいにじふろく
●大江朝綱家尼直詩読語第二十七  おほえのあさつなのいへのあましのよみをなほすことだいにじふしち
●天神御製詩読示人夢給語第二十八  てんじんぎよせいのしのよみをひとのゆめにしめしたまふことだいにじふはち
●藤原資業作詩義忠難語第二十九  ふぢはらのすけなりのつくるしをのりただなんずることだいにじふく
●藤原為時作詩任越前守語第三十  ふぢはらのためときしをつくりてゑつぜんのかみににむぜらるることだいさむじふ
●延喜御屏風伊勢御息所読和歌語第三十一  えんぎのおほむびやうぶにいせのみやすむどころわかをよむことだいさむじふいち
●敦忠中納言南殿桜読和歌語第三十二  あつただのちうなごんなむでんのさくらをわかによむことだいさむじふに
●公任大納言読屏風和歌語第三十三  きむたふのだいなごんびやうぶわかをよむことだいさむじふさむ
●公任大納言於白川家読和歌語第三十四  きむたふのだいなごんしらかはのいへにしてわかをよむことだいさむじふし
●在原業平中将行東方読和歌語第三十五  ありはらのなりひらのちうじやうあづまのかたにゆきてわかをよむことだいさむじふご
●業平於右近馬場見女読和歌語  なりひらうこんのむまばにしてをむなをみてわかをよむこと第三十六  だいさむじふろく
●藤原実方朝臣於陸奥国読和歌語第三十七  ふぢはらのさねかたのあそむみちのおくのくににしてわかをよむことだいさむじふしち
●藤原道信朝臣送父読和歌語第三十八  ふぢはらのみちのぶのあそむちちにおくれてわかをよむことだいさむじふはち
●藤原義孝朝臣死後読和歌語第三十九  ふぢはらのよしたかのあそむしにてのちわかをよむことだいさむじふく
●円融院御葬送夜朝光卿読和歌語第四十  ゑんにうのゐんのごさうそうのよあさてるのきやうわかをよむことだいしじふ
●一条院失給後上東門院読和歌語第四十一  いちでうのゐんのうせたまひてのちじやうとうもんゐんわかをよむことだいしじふいち
●朱雀院女御失給後女房読和歌語第四十二  しゆじやくのゐんのにようごうせたまひてのちにようばうわかをよむことだいしじふに
●土佐守紀貫之子死読和歌語第四十三  とさのかみきのつらゆきこしにてわかをよむことだいしじふさむ
●安陪仲麿於唐読和歌語第四十四  あべのなかまろたうにしてわかをよむことだいしじふし
●小野篁被流隠岐国時読和歌語第四十五  をののたかむらおきのくににながさるるときわかをよむことだいしじふご
●於河原院歌読共来読和歌語第四十六  かはらのゐんにしてうたよみどもきたりてわかをよむことだいしじふろく
●伊勢御息所幼時読和歌語第四十七  いせのみやすむどころをさなきときわかをよむことだいしじふしち
●参河守大江定基送  みかはのかみおほえのさだもとおくり来読和歌語第四十八  きたりてわかをよむことだいしじふはち
●七月十五日立盆女読和歌語第四十九  ふみつきもちのひぼんをたつるをむなわかをよむことだいしじふく
●筑前守源道済侍妻最後読和歌死語第五十  ちくぜんのかみみなもとのみちなりのさぶらひのめさいごにわかをよみてしぬることだいごじふ
●大江匡衡妻赤染読和歌語第五十一  おほえのまさひらのめあかぞめわかをよむことだいごじふいち
●大江匡衡和琴読和歌語第五十二  おほえのまさひらわごんをわかによむことだいごじふに
●祭主大中臣輔親郭公読和歌語第五十三  さいしゆおほなかとみのすけちかほととぎすをわかによむことだいごじふさむ
●陽成院之御子元良親王読和歌語第五十四  やうぜいのゐんのみこもとよしのしんのうわかをよむことだいごじふし
●大隅国郡司読和歌語第五十五  おほすみのくにのぐんじわかをよむことだいごじふご
●播磨国郡司家女読和歌語第五十六  はりまのくにのぐんじのいへのをむなわかをよむことだいごじふろく
●藤原惟規読和歌被免語第五十七  ふぢはらののぶのりわかをよみてゆるさるることだいごじふしち
今昔物語集 巻第二十五 本朝世俗
●平将門発謀反被誅語第一  たひらのまさかどむほんをおこしつみせらるることだいいち
●藤原純友依海賊被誅語第二  ふぢはらのすみともかいぞくによりてつみせらるることだいに
●源  みなもとの充平良文合戦語第三  みつるとたひらのよしふみとかふせんすることだいさむ
●平維茂郎等被殺語第四  たひらのこれもちがらうどうころさるることだいし
●平維茂罸藤原諸任語第五  たひらのこれもちふぢはらのもろたふをうつことだいご
●春宮大進源頼光朝臣射狐語第六  とうぐうのだいしんみなもとのよりみつのあそむきつねをいることだいろく
●藤原保昌朝臣値盗人袴垂語第七  ふぢはらのやすまさのあそむぬすびとのはかまだれにあふことだいしち
●源頼親朝臣令罸清原  みなもとのよりちかのあそむきよはらの〓〓〓〓語第八  うたしむることだいはち
●源頼信朝臣責平忠恒語第九  みなもとのよりのぶのあそむたひらのただつねをせむることだいく
●依頼信言平貞道切人頭語第十  よりのぶのことによりてたひらのさだみちひとのかしらをきることだいじふ
●藤原親孝為盗人被捕質依頼信言免語第十一  ふぢはらのちかたかぬすびとのためにしちにとらへられよりのぶのことによりてゆるすことだいじふいち
●源頼信朝臣男頼義射殺馬盗人語第十二  みなもとのよりのぶのあそむのをのこよりよしむまぬすびとをいころすことだいじふに
●源頼義朝臣罸安陪貞任等語第十三  みなもとのよりよしのあそむあべのさだたふらをうつことだいじふさむ
●源義家朝臣罸  みなもとのよしいへのあそむ清原武衡等語第十四  きよはらのたけひららをうつことだいじふし
今昔物語集 巻第二十六 本朝付宿報
●於但馬国鷲爴取若子語第一  たぢまのくににしてわしわかごをつかみとることだいいち
●東方行者娶蕪生子語第二  あづまのかたにゆくものかぶらをとつぎてこをしやうずることだいに
●美濃国因幡河出水流人語第三  みののくにのいなばのかはみづいでてひとをながすことだいさむ
●藤原明衡朝臣若時行女許語第四  ふぢはらのあきひらのあそむわかきときをむなのもとにゆくことだいし
●陸奥国府  みちのおくのくにの官大夫介子語第五  ふくわんのたいふのすけのこのことだいご
●継母  ままははに託悪霊人家将行継娘語第六  つきたるあくりやうひとのいへにままむすめをゐてゆくことだいろく
●美作国神依猟師謀止生贄語第七  みまさかのくにのかみれふしのはかりことによりていけにへをとどむることだいしち
●飛弾国猿神止生贄語第八  ひだのくにのさるかみのいけにへをとどむることだいはち
●加賀国諍蛇蜈島行人助蛇住島語第九  かがのくにのへみとむかでとあらそふしまにゆくひとへみをたすけてしまにすむことだいく
●土佐国妹兄行住不知島語第十  とさのくにのいもせしらぬしまにゆきてすむことだいじふ
●参河国始犬頭糸語第十一  みかはのくににいぬのかしらのいとをはじむることだいじふいち
●能登国鳳至孫得帯語第十二  のとのくにのふけしのそんおびをうることだいじふに
●兵衛佐  ひやうゑのすけ上緌主於西八条見得銀語第十三  あげをのぬしにしのはちでうにしてしろかねをみてうることだいじふさむ
●付陸奥守人見付金得富語第十四  みちのおくのかみにつきしひとこがねをみつけてとみをうることだいじふし
●能登国堀〓者行佐渡国堀金語第十五  のとのくにのくろがねをほるものさどのくににゆきてこがねをほることだいじふご
●鎮西貞重従者於淀買得玉語第十六  ちんぜいのさだしげのじゆしやよどにしてたまをかひえたることだいじふろく
●利仁将軍若時従京敦賀将行五位語第十七  としひとのしやうぐんわかきとききやうよりつるがにごゐをゐてゆくことだいじふしち
●観硯聖人在俗時値盗人語第十八  くわんけんしやうにんざいぞくのときぬすびとにあふことだいじふはち
●東下者宿人家値産語第十九  あづまにくだるものひとのいへにやどりてさんにあふことだいじふく
●東小女与狗咋合互死語第二十  あづまのこをむないぬとくひあひてたがひにしぬることだいにじふ
●修行者行人家秡女主死語第二十一  しゆぎやうじやひとのいへにゆきてをむなのあるじをはらへしてしぬることだいにじふいち
●名僧立寄人家被殺語第二十二  みやうぞうひとのいへにたちよりてころさるることだいにじふに
●鎮西人  ちんぜいのひと打双六  すぐろくをうち擬殺敵  かたきをころさむとして被打殺下女等語第二十三  しもをむならにうちころさるることだいにじふさむ
●山城国人射兄不当其箭存命語第二十四  やましろのくにのひとあにをいるにそのやにあたらずしていのちをそんすることだいにじふし
今昔物語集 巻第二十七 本朝霊鬼
●三条東洞院鬼殿霊語第一  さむでうひむがしのとうゐんのおにどののりやうのことだいいち
●川原院融左大臣霊宇陀院見給語第二  かはらのゐんのとほるのさだいじんのりやうをうたのゐんみたまふことだいに
●桃薗柱穴指出児手招人語第三  ももぞののはしらのあなよりさしいづるちごのてひとをまねくことだいさむ
●冷泉院東洞院僧都殿霊語第四  れいぜいのゐんのひむがしのとうゐんのそうづどののりやうのことだいし
●冷泉院水精成人形被捕語第五  れいぜいのゐんのみづのたまひとのかたちとなりてとらへらるることだいご
●東三条銅精成人形被堀出語第六  ひむがしさむでうのあかがねのたまひとのかたちとなりてほりいださるることだいろく
●在原業平中将女被噉鬼語第七  ありはらのなりひらのちうじやうのをむなおににくらはるることだいしち
●於内裏松原鬼成人形噉女語第八  だいりのまつばらにしておにひとのかたちとなりてをむなをくらふことだいはち
●参官朝庁弁為鬼被噉語第九  くわんのあさまつりごとにまゐるべんおにのためにくらはるることだいく
●仁寿殿台代御灯油取物来語第十  じんじうでんのたいしろのおほむとなぶらとりにもののきたることだいじふ
●或所膳部見善雄伴大納言霊語第十一  あるところのぜんぶよしをのとものだいなごんのりやうをみることだいじふいち
●於朱雀院被取餌袋菓子語第十二  しゆじやくのゐんにしてゑぶくろのくだものをとらるることだいじふに
●近江国安義橋鬼噉人語第十三  あふみのくにのあぎのはしのおにひとをくらふことだいじふさむ
●従東国上人値鬼語第十四  とうごくよりのぼるひとおににあふことだいじふし
●産女行  うぶめ南山科値鬼逃語第十五  みなみやましなにゆきおににあひてにぐることだいじふご
●正親大夫  おほきみのたいふ〓〓若時値鬼語第十六  わかきときおににあふことだいじふろく
●東人宿川原院被取妻語第十七  あづまのひとかはらのゐんにやどりてめをとらるることだいじふしち
●鬼現板来人家殺人語第十八  おにいたとげんじひとのいへにきたりてひとをころすことだいじふはち
●鬼現油瓶形殺人語第十九  おにあぶらかめのかたちとげんじてひとをころすことだいじふく
●近江国生霊来京殺人語第二十  あふみのくにのいきずたまきやうにきてひとをころすことだいにじふ
●美濃国紀遠助値女霊遂死語  みののくにのきのとほすけをむなのりやうにあひてつひにしぬること第二十二  だいにじふに
●猟師母成鬼  れふしのははおにとなりて擬噉子語第二十三  こをくらはむとすることだいにじふさむ
●幡磨国鬼来人家被射語第二十四  はりまのくにのおにひとのいへにきていらるることだいにじふし
●人妻死後会旧夫語第二十五  ひとのめしにてのちもとのをうとにあふことだいにじふご
●女見死夫来語第二十六  をむなしぬるをうとのきたるをみることだいにじふろく
●河内禅師牛為霊被借語第二十七  かうちのぜんじのうしりやうのためにからるることだいにじふしち
●白井君銀提入井被取語第二十八  しらゐのきみのしろかねのひさげゐにいりてとらるることだいにじふはち
●於京極殿有詠古歌音語第二十九  きやうごくどのにしてこかをながむるこゑあることだいにじふく
●雅通中将家在同形乳母二人語第  まさみちのちうじやうのいへにおなじかたちのめのとふたりあることだい二十九  にじふく
●幼児為護枕上蒔米付血語第三十  をさなきちごまもらむがためにまくらがみにまくこめにちつくことだいさむじふ
●三善清行宰相家渡語第三十一  みよしのきよつらのさいしやうのいへわたりのことだいさむじふいち
●民部大夫頼清家女子語第三十二  みんぶのたいふよりきよのいへのをむなごのことだいさむじふに
●西京人見応天門上光物語第三十三  にしのきやうのひとおうてんもんのうへにひかるものをみることだいさむじふさむ
●被呼姓名射顕野猪語第三十四  しやうみやうをよばれてくさゐなぎをいあらはすことだいさむじふし
●有光来死人傍野猪被殺語第三十五  ひかりありてしにんのかたはらにきたるくさゐなぎのころさるることだいさむじふご
●於幡磨国印南野殺野猪語第三十六  はりまのくにのいなみのにしてくさゐなぎをころすことだいさむじふろく
●狐変大〓木被射殺語第三十七  きつねおほきなるすぎのきにへんじていころさるることだいさむじふしち
●狐変女形値幡磨安高語第三十八  きつねをむなのかたちにへんじてはりまのやすたかにあふことだいさむじふはち
●狐変人妻形来家語第三十九  きつねひとのめのかたちとへんじていへにきたることだいさむじふく
●狐託人被取玉乞返報恩語第四十  きつねひとにつきてとられしたまをこひかへしておんをほうずることだいしじふ
●高陽川狐変女乗馬尻語第四十一  かうやがはのきつねをむなにへんじてむまのしりへにのることだいしじふいち
●左京属邦利延値迷神語第四十二  さきやうのさくわんくにのとしのぶまどはしがみにあふことだいしじふに
●頼光郎等平季武値産女語第四十三  よりみつのらうどうたひらのすゑたけうぶめにあふことだいしじふさむ
●通鈴鹿山三人入宿不知堂語第四十四  すずかのやまをとほるみたりしらざるだうにいりてやどることだいしじふし
●近衛舎人於常陸国山中詠歌死語第四十五  こんゑのとねりひたちのくにのやまなかにしてうたをうたひてしぬることだいしじふご
今昔物語集 巻第二十八 本朝付世俗
●近衛舎人共稲荷詣重方値女語第一  こんゑのとねりどもいなりにまうでしげかたをむなにあふことだいいち
●頼光郎等共紫野見物語第二  よりみつのらうどうどもむらさきのにものをみることだいに
●円融院御子日参曾禰吉忠語第三  ゑんにうのゐんのおほむねのびにまゐるそねのよしただことだいさむ
●尾張守  をはりのかみ〓〓五節所語第四  ごせちどころのことだいし
●越前守為盛付六衛府官人語第五  ゑつぜんのかみためもりにつくろくゑふのくわんにんのことだいご
●歌読元輔賀茂祭渡一条大路語第六  うたよみもとすけかものまつりにいちでうおほぢをわたることだいろく
●近江国矢馳郡司堂供養田楽語第七  あふみのくにやはせのぐんじのだうくやうのでんがくのことだいしち
●木寺基僧依物咎付異名語第八  きでらのきぞうものとがめによりいみやうつくことだいはち
●禅林寺上座助泥〓破子語第九  ぜんりむじのじやうざじよでいわりごをかくことだいく
●近衛舎人秦武員鳴物語第十  こんゑのとねりはだのたけかずものをならすことだいじふ
●祇園別当感秀被行誦経語第十一  ぎをんのべつたうかむしうじゆきやうにおこなはるることだいじふいち
●或殿上人家忍  あるてんじやうびとのいへにしのびて名僧通語第十二  みやうぞうのかよふことだいじふに
●銀鍛治延正蒙花山院勘当語第十三  しろかねのかぢのぶまさくわさんのゐんのかむだうをかうぶることだいじふさむ
●御導師仁浄云合半物被返語第十四  おほむだうじにんじやうはしたものにいひあひてかへさるることだいじふし
●豊後講師謀従鎮西上語第十五  ぶんごのかうじはかりてちんぜいよりのぼることだいじふご
●阿蘇史値盗人謀遁語第十六  あそのさくわんぬすびとにあひてはかりてのがるることだいじふろく
●左大臣御読経所僧酔茸死語第十七  さだいじんのみどきやうじよのそうたけにゑひてしぬることだいじふしち
●金峰山別当食毒茸不酔語第十八  みたけのべつたうどくたけをくひてゑはざることだいじふはち
●比叡山横河僧酔茸誦経語第十九  ひえのやまのよかはのそうたけにゑひてきやうをじゆすることだいじふく
●池尾禅珍内供鼻語第二十  いけのをのぜんちないくのはなのことだいにじふ
●左京大夫  さきやうのだいぶ〓〓付異名語第二十一  いみやうつくことだいにじふいち
●忠輔中納言付異名語第二十二  ただすけのちうなごんいみやうつくことだいにじふに
●三条中納言食水飯語第二十三  さむでうのちうなごんすいはんをくふことだいにじふさむ
●穀断聖人  こくたちのしやうにん持米被咲語第二十四  こめをもちてわらはるることだいにじふし
●弾正  だんじやうの弼源顕定出〓被咲語第二十五  ひつみなもとのあきさだまらをいだしてわらはるることだいにじふご
●安房守文室清忠落冠被咲語第二十六  あはのかみふむやのきよただかむりをおとしてわらはるることだいにじふろく
●伊豆守小野五友目代語第二十七  いづのかみをののいつともがもくだいのことだいにじふしち
●尼共入山食茸舞語第二十八  あまどもやまにいりてたけをくひてまふことだいにじふはち
●中納言紀長谷雄家顕狗語第二十九  ちうなごんきのはせをのいへにあらはるるいぬのことだいにじふく
●左京属紀茂経鯛荒巻進大夫語第三十  さきやうのさくわんきのもちつねたひのあらまきをだいぶにたてまつることだいさむじふ
●大蔵大夫藤原清廉怖猫語第三十一  おほくらのたいふふぢはらのきよかどねこにおそるることだいさむじふいち
●山城介三善春家恐蛇語第三十二  やましろのすけみよしのはるいへへみにおづることだいさむじふに
●大蔵大夫紀助延郎等唇被咋亀語第三十三  おほくらのたいふきのすけのぶのらうどうくちびるをかめにくはるることだいさむじふさむ
●筑前守藤原章家侍錯語第三十四  ちくぜんのかみふぢはらのあきいへのさぶらひあやまつことだいさむじふし
●右近馬場殿上人種合語第三十五  うこんのむまばのてんじやうびとのくさあはせのことだいさむじふご
●比叡山無動寺義清阿闍梨  ひえのやまのむどうじのぎしやうあじやりの嗚呼絵語第三十六  をこゑのことだいさむじふろく
●東人通花山院御門語第三十七  あづまのひとくわさむのゐんのみかどをとほることだいさむじふしち
●信濃守藤原陳忠落入御坂語第三十八  しなののかみふぢはらののぶただみさかにおちいることだいさむじふはち
●寸白任信濃守解失語第三十九  すんばくしなののかみににむじてとけうすることだいさむじふく
●以外術被盗食瓜語第四十  ぐゑずつをもつてうりをぬすみくはるることだいしじふ
●近衛御門倒人蝦蟆語第四十一  こんゑのみかどにひとをたふすかばのことだいしじふいち
●立兵者見我影成怖語第四十二  つはものだちたるものわがかげをみておそれをなすことだいしじふに
●傅大納言得烏帽子侍語第四十三  ふのだいなごんのえぼうしをうるさぶらひのことだいしじふさむ
●近江国篠原入墓穴男語第四十四  あふみのくにのしのはらのはかあなにいるをのこのことだいしじふし
今昔物語集 巻第二十九 本朝悪行
●西市蔵入盗人語第一  にしのいちのくらにいるぬすびとのことだいいち
●多衰丸調伏丸二人盗人語第二  たすいまろてうぶくまろふたりのぬすびとのことだいに
●不被知人女盗人語第三  ひとにしられぬをむなぬすびとのことだいさむ
●隠世人聟成  よをかくるるひとのむことなる〓〓〓語第四  ことだいし
●平貞盛朝臣於法師家射取盗人語第五  たひらのさだもりのあそむほふしのいへにしてぬすびとをいとることだいご
●放免共為強盗入人家被捕語第六  はうめんどもがうだうとなりひとのいへにいりてとらへらるることだいろく
●藤大夫  とうだいふ〓〓家入強盗被捕語第七  いへにいるがうだうとらへらるることだいしち
●下野守為元家入強盗語第八  しもつけのかみためもとのいへにいるがうだうのことだいはち
●阿弥陀聖殺人宿其家被殺語第九  あみだのひじりひとをころしてそのいへにやどりてころさるることだいく
●伯耆国府蔵入盗人被殺語第十  ははきのこくふのくらにいるぬすびところさるることだいじふ
●幼児盗瓜蒙父不孝語第十一  えうじうりをぬすみてちちのふけうをかうぶることだいじふいち
●筑後前司源忠理家入盗人語第十二  ちくごのぜんじみなもとのただまさのいへにいるぬすびとのことだいじふに
●民部大夫則助家来盗人告殺害人語第十三  みんぶのたいふのりすけのいへにきたるぬすびとせつがいのひとをつぐることだいじふさむ
●九条堀河住女殺夫哭語第十四  くでうほりかはにすむをむなをうとをころしてなくことだいじふし
●検非違使盗糸被見顕語第十五  けむびゐしいとをぬすみてみあらはさるることだいじふご
●或所女房以盗為業被見顕語第十六  あるところのにようばうぬすみをもつてわざとなしみあらはさるることだいじふろく
●摂津国来小屋寺盗鍾語第十七  つのくにのこやでらにきたりかねをぬすむことだいじふしち
●羅城門登上層見死人盗人語第十八  らせいもんのうはこしにのぼりてしにんをみるぬすびとのことだいじふはち
●袴垂於関山虚死殺人語第十九  はかまだれせきやまにしてそらじにをしてひとをころすことだいじふく
●明法博士善澄被殺強盗語第二十  みやうばふはかせよしずみがうだうにころさるることだいにじふ
●紀伊国晴澄値盗人語第二十一  きいのくにのはるずみぬすびとにあふことだいにじふいち
●詣鳥部寺女値盗人語第二十二  とりべでらにまうづるをむなぬすびとにあふことだいにじふに
●具妻行丹波国男於大江山被縛第二十三  めをぐしてたんばのくににゆくをとこおほえやまにしてしばらるることだいにじふさむ
●近江国主女将行美濃国売男語第二十四  あふみのくにのあるじのをむなをみののくににゐてゆきてうるをのこのことだいにじふし
●丹波守平貞盛取児干語第二十五  たんばのかみたひらのさだもりじかんをとることだいにじふご
●日向守  ひうがのかみ〓〓殺書生語第二十六  しよしやうをころすことだいにじふろく
●主殿頭源章家造罪語第二十七  とのもりのかみみなもとのあきいへつみをつくることだいにじふしち
●住清水南辺乞食以女謀入人殺語第二十八  きよみづのみなみのほとりにすむこつじきをむなをもつてひとをはかりいれてころすことだいにじふはち
●女被捕乞匃棄子逃語第二十九  をむなこつがいにとらへられこをすててにぐることだいにじふく
●上総守維時郎等打双六被突殺語第三十  かむつさのかみこれときのらうどうすぐろくをうちてつきころさるることだいさむじふ
●鎮西人渡新羅値虎語第三十一  ちんぜいのひとしらきにわたりてとらにあふことだいさむじふいち
●陸奥国㺃山㺃咋殺大蛇語第三十二  みちのおくのくにのいぬやまのいぬだいじやをくひころすことだいさむじふに
●肥後国鷲咋殺蛇語第三十三  ひごのくにのわしへみをくひころすことだいさむじふさむ
●民部卿忠文鷹知本主語第三十四  みんぶのきやうただふみのたかもとのあるじをしることだいさむじふし
●鎮西猿打殺鷲為報恩与女語第三十五  ちんぜいのさるわしをうちころしておんをほうぜんがためにをむなにあたふることだいさむじふご
●於鈴香山蜂螫殺盗人語第三十六  すずかのやまにしてはちぬすびとをさしころすことだいさむじふろく
●蜂擬報蜘蛛怨語第三十七  はちくもにあたをほうぜんとすることだいさむじふしち
●母牛突殺狼語第三十八  ははうしおほかみをつきころすことだいさむじふはち
●蛇見女陰発欲出穴当刀死語第  へみによいんをみてよくをおこしあなよりいでてかたなにあたりてしぬることだい
●蛇見僧昼寝〓呑受〓死語第  へみそうのひるねのまらをみいむをのみうけてしぬることだい
今昔物語集 巻第三十 本朝雑事
●平定文仮借本院侍従語第一  たひらのさだふみほんゐんのじじうをけさうすることだいいち
●会平定文女出家語第二  たひらのさだふみにあふをむなしゆつけすることだいに
●近江守娘通浄蔵大徳語第三  あふみのかみのむすめじやうざうだいとくとつうずることだいさむ
●中務太輔娘成近江郡司  なかつかさのたいふのむすめあふみのぐんじの婢語第四  ひとなることだいし
●身貧男去妻成摂津守妻語第五  みまづしきをとこをさるめつのかみのめとなることだいご
●大和国人得人娘語第六  やまとのくにのひとひとのむすめをうることだいろく
●右近少将  うこんのせうしやう〓〓行鎮西語第七  ちんぜいにゆくことだいしち
●大納言娘被取内舎人語第八  だいなごんのむすめうどねりにとらるることだいはち
●信濃国姨母棄山語第九  しなののくににをばをやまにすつることだいく
●住下野国去妻後返棲語第十  しもつけのくににすみてめをさりてのちかへりすむことだいじふ
●品不賤人去妻後返棲語第十一  しないやしからぬひとめをさりてのちかへりすむことだいじふいち
●住丹波国者妻読和歌語第十二  たんばのくににすむもののめわかをよむことだいじふに
●夫死女人後不嫁他夫語第十三  をうとしぬるによにんのちにほかのをうとにとつがざることだいじふさむ
●人妻化成弓後成鳥飛失語第十四  ひとのめくゑしてゆみとなりのちとりとなりてとびうすることだいじふし
今昔物語集 巻第三十一 本朝付雑事
●東山科藤尾寺尼奉遷八幡新宮語第一  ひむがしやましなのふぢをでらのあまはつまんのしんぐうをうつしたてまつることだいいち
●鳥羽郷聖人等造大橋供養語第二  とばのさとのしやうにんらおほきなるはしをつくりてくやうずることだいに
●湛慶阿闍梨還俗為高向公輔語第三  たむけいあじやりぐゑんぞくしてたかむこのきみすけとなることだいさむ
●絵師巨勢広高出家還俗語第四  ゑしこせのひろたかしゆつけしてぐゑんぞくすることだいし
●大蔵史生宗岡高助傅娘語第五  おほくらのししやうむねをかのたかすけむすめをかしづくことだいご
●加茂祭日一条大路立札  かものまつりのひいちでうのおほぢにふむだをたてて見物翁語第六  けんぶつするおきなのことだいろく
●右少弁師家朝臣値女死語第七  うせうべんもろいへのあそむをむなのしにあふことだいしち
●移灯火影死女語第八  ともしびにかげのうつりてしぬるをむなのことだいはち
●常澄安永於不破関夢見語第九  つねずみのやすながふはのせきにしてゆめをみることだいく
●尾張国勾経方妻夢見語第十  をはりのくにのまがりのつねかためをゆめにみることだいじふ
●陸奥国安倍頼時行胡国空返語第十一  みちのおくのくにのあべのよりときここくにゆきてむなしくかへることだいじふいち
●鎮西人至度羅島語第十二  ちんぜいのひととらのしまにいたることだいじふに
●通大峰僧行酒泉郷語第十三  おほみねをとほるそうさけのいづみのさとにゆくことだいじふさむ
●通四国辺地僧行不知所被打成馬語第十四  しこくのへんぢをとほるそうしらぬところへゆきてむまにうちなさるることだいじふし
●北山狗人為妻語第十五  きたやまのいぬひとをめとなすことだいじふご
●佐渡国人為風被吹寄不知島語第十六  さどのくにのひとかぜのためにしらぬしまにふきよせらるることだいじふろく
●常陸国  ひたちのくに〓〓郡寄大死人語第十七  こほりによるおほきなるしにんのことだいじふしち
●越後国被打寄小船語第十八  ゑつごのくににうちよせらるるこぶねのことだいじふはち
●愛宕寺鐘語第十九  おたぎでらのかねのことだいじふく
●霊巌寺別当砕巌語第二十  りやうがんじのべつたういはほをくだくことだいにじふ
●能登国鬼寝屋島語第二十一  のとのくにのおにのねやのしまのことだいにじふいち
●讃岐国満農池頽国司語第二十二  さぬきのくにのまののいけをくづすこくしのことだいにじふに
●多武峰成比叡山末寺語第二十三  たむのみねひえのやまのまつじとなることだいにじふさむ
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●豊前大君知世中作法語第二十五  とよさきのおほぎみよのなかのさほふをしることだいにじふご
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●藤原惟規於越中国死語第二十八  ふぢはらののぶのりゑつちうのくににしてしぬることだいにじふはち
●蔵人式部拯貞高於殿上俄死語第二十九  くらうどしきぶのじやうさだたかてんじやうにしてにはかにしぬることだいにじふく
●尾張守  をはりのかみ〓〓於鳥部野出人語第三十  とりべのにしてひとをいだすことだいさむじふ
●大刀帯陣売魚嫗語第三十一  たてはきのぢんにいををうるおうなのことだいさむじふいち
●人見酔酒販婦所行語第三十二  ひとさけにゑひたるひさきめのしよぎやうをみることだいさむじふに
●竹取翁見付女児養語第三十三  たけとりのおきなをむなごをみつけてやしなふことだいさむじふさむ
●大和国箸墓語第三十四  やまとのくにのはしのはかのことだいさむじふし
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●近江鯉与鰐戦語第三十六  あふみのこひとわにとたたかふことだいさむじふろく
●近江国栗太郡大柞語第三十七  あふみのくにくりもとのこほりのおほははそのことだいさむじふしち

日本大百科全書(ニッポニカ)
今昔物語集
こんじゃくものがたりしゅう

平安後期の説話集。1059話(うち本文を欠くもの19話)を31巻(うち巻8、18、21は欠)に編成する。
[森 正人]

成立

1120年(保安1)以降まもなく、白河(しらかわ)院政のころ成るか。編者未詳。中心的編者のもとで複数の人の協同作業であったか、1人の手に成ったかについても、説は分かれている。ただ、構成、素材、文体などを総合的に判断して、仏教界に属する者の編であろう。すべての説話に文献資料があったとみられる。中国の仏教説話集『三宝(さんぼう)感応要略録』『冥報記(めいほうき)』『弘賛法華伝(ぐざんほっけでん)』および船橋家本系『孝子伝』、日本の『日本霊異記(りょういき)』『三宝絵詞(さんぼうえことば)』『日本往生極楽記』『本朝法華験記(ほっけげんき)』『俊頼髄脳(としよりずいのう)』が主要な確実な資料である。また、現在伝わらない源隆国(たかくに)作の『宇治大納言(うじだいなごん)物語』や、いくつかの仏教説話集も有力な資料となったと考えられる。こうして、本書は、それまでの説話集のさまざまの系統を集大成するものとなっている。
[森 正人]

内容・特徴

巻1~5を天竺(てんじく)(インド)、巻6~10を震旦(しんたん)(中国)、巻11~31を本朝(日本)のごとく3部に分け、各部をそれぞれ仏法、世俗の2篇(へん)に分ける。各部、篇は、主題、素材によって説話を分類配列し、全体が緻密(ちみつ)に構成されている。各説話は、「今ハ昔」の冒頭句、「トナム語リ伝ヘタルトヤ」の末尾句をもって、形式的統一が図られている。また、各部冒頭から、創始を語る説話が年代順に配列されているから、3国の仏法と王法の歴史を示す基本構想のあったことが認められる。こうして本書は、当時考えられる全世界を説話によって描き出し、すべての事柄とできごとに統一と秩序を与えようとする試みであった。その構想は、古代末期の価値観の動揺、社会的行き詰まりが、意識的にも無意識的にも影響して生まれたと考えられる。説話の舞台は中央から辺境に及び、登場人物も国王や貴族から下層の老若男女、妖怪(ようかい)、動物と多様である。編者はおおむね旧(ふる)い価値観にたちながらも、従来の文学が目を向けることのなかった新しい世界を取り上げ、とくに、山林修行民間布教の聖(ひじり)、武士、盗賊などの精神と行動を具体的に描き出している。したがって、その文学精神は古代的であると同時に、中世文学の出発を予感させる作品ともなっている。また、即物的な漢字片仮名交じり文体は、叙情や人間の微妙な内面を表現するには適していなかったけれども、非伝統的、非貴族的な対象に対しては十分効果を発揮している。『平家物語』などの和漢混交文の先駆とみなされる。
[森 正人]

影響

伝本のほとんどが江戸時代の書写で、それらはすべて、鎌倉時代中期を下らない鈴鹿(すずか)本を祖本とするから、中世にはほとんど流布しなかったらしい。中世文学に直接的な影響を与えた形跡もない。江戸時代に本朝部世俗篇の一部が刊行されている。近代に入って、芥川龍之介(あくたがわりゅうのすけ)がその説話を素材に『羅生門(らしょうもん)』『芋粥(いもがゆ)』などの小説を書き、そのころからようやく文学的価値が注目されるようになった。
[森 正人]


改訂新版・世界大百科事典
今昔物語集
こんじゃくものがたりしゅう

平安時代末期の説話集。編者未詳。12世紀初頭に成立。31巻。ただし,巻八,巻十八,巻二十一を欠く。天竺(てんじく)(インド)(巻一~巻五),震旦(中国)(巻六~巻十),本朝(日本)(巻十一~巻三十一),の3部より成る。標題のみを残す19話,標題と本文の一部を残す説話を含めて,1059話を収録。

編者と成立

《宇治拾遺物語》の序に,宇治大納言源隆国(みなもとのたかくに)が納涼のために宇治平等院の南泉房(なんせんぼう)に籠り,往来の諸人の昔物語を記録したものが《宇治大納言物語》であり,増補されて世に行われている,とある。従来は,この《宇治大納言物語》が本書と同一視され,本書は隆国の編とされていたが,収録説話に隆国没後の記事を含むこと,隆国の編としては説明の困難な誤りを含むことなどが指摘され,隆国編纂説はそのままでは受け入れられなくなった。《宇治大納言物語》も,本書とは別の,すでに散逸してしまって現存しない作品と考えられている。編纂者像を明らかにする試みがさまざまにおこなわれたが,いまだに実を結んではいない。編者が貴族か僧侶か,単独か複数か,いずれも未解決である。どのような成立事情をもつものか,また,どのような意図で編纂されたのか,編纂者自身は何も語っていず,他の資料で言及されることもないため,いささか不明瞭である。規模の壮大さ,構成の整然としたありかたに,本書がそれまでの説話を集大成しようとしたものであることがみてとれる。それはまた,編者がみずからの世界観を説話集という形に表現したもの,といえよう。

内容

仏教史の世界を描いた一群の巻と,仏教史の外側ともいうべき俗なる世界を描いた一群の巻とに分けることができる。巻一~巻四は,釈迦がこの世に誕生し,仏教を開き,人々を教化したこと,および釈迦の没後のインドの仏教のありさまを述べて,インドの仏教史の世界を描いている。巻六~巻九(巻八は欠巻)は,中国に仏教が伝えられ定着していった過程,およびさまざまな霊験説話,因果応報説話を述べて,中国の仏教史の世界を描いている。巻十一~巻二十(巻十八は欠巻)は,日本に仏教が伝えられ定着していった過程,およびさまざまな霊験説話,因果応報説話を述べて,日本の仏教史の世界を描いている。以上の,巻一~巻四,巻六~巻九,巻十一~巻二十が,仏教史の世界を描いた一群の巻である。これ以外の巻々,すなわち,巻五,巻十,巻二十一~巻三十一(巻二十一は欠巻)は,それぞれインド,中国,日本の,王,賢臣,后妃,思想家,武人,庶人のさまざまな説話を収録し,仏教史の世界に対する俗なる世界を描き出している。

 仏教史の世界を描いた巻においても,教理に関する叙述はまれで,関心はむしろ不思議なできごと,奇異な事件にあり,また,あるいは偉大な,あるいは奇矯な人間にある。俗なる世界を描いた巻においては,その傾向はいっそう顕著である。とくに,不思議な宿縁を描いた巻二十六,霊鬼・神怪を描いた巻二十七,笑話を収録した巻二十八,偸盗・殺人・動物殺傷を描いた巻二十九,恋愛説話を収録した巻三十,奇異伝承を収録した巻三十一などは,さらに奇異なる世界への関心の深まりを見せている。

 冒頭から本書を読みすすめた読者は,インド・中国・日本の3国に流伝する仏教の歴史の概略,その偉大さ,不思議さを知らされる。そしてさらにその外側に,さまざまな奇異なできごと,不思議なおこないに満ちた世界が広がっていることを知らされるのである。

表現

各説話は,冒頭を〈今ハ昔〉で始め,末尾を〈トナム語リ伝ヘタルトヤ〉で結ぶ形式に,基本的には従っている。また説話の末尾に付された批評,教訓のような文章も,語り手自身の言としてではなく,伝聞として語られている。すなわち,編者である語り手は自分自身の思想・感情を読者にあらわに示すことなく,伝聞した事実を,すなわち説話を,伝えることに専念している,という体裁がとられている。口頭伝承を記録した体裁をとっているが,すべての説話は直接にはなんらかの文献にもとづいていると推定される。原拠となった文献には,10巻本《釈迦譜》《三宝感応要略録(さんぼうかんのうようりやくろく)》《弘賛法華伝(ぐさんほつけでん)》《冥報記》《孝子伝》などの中国の資料,あるいはその翻訳,《日本霊異記(りよういき)》《三宝絵(さんぼうえ)》《本朝法華験記》《日本往生極楽記》などの日本の資料があり,散逸した《宇治大納言物語》もおそらくは原拠となっていよう。

 説話の文体は,いわゆる和漢混淆文(わかんこんこうぶん)であるが,原拠となった文献の文体を反映して,漢文訓読調の濃厚な部分,和文調への傾斜の大きな部分が混在している。原拠となった文献を誤解した部分も多いが,原拠にもとづきながらも新しい解釈をまじえたり,また複数の資料を取捨し組み合わせて説話を構成したり,新しい工夫もみられる。とくに,院政期の語彙(ごい)・語法がふんだんに盛りこまれた躍動的な行文は,細部の描写にすぐれ,本書の説話を,たんなる書き直し・翻訳の域を超えるものとしている。この躍動的な文章は,語り手の思想・感情よりも,説話を伝えることを主眼とした叙述形式とあいまって,説話に描かれた奇異なできごとを読者に強烈に印象づけている。

影響

18世紀に刊行されるまではきわめて限られた読者しかもたなかったらしく,直接の影響が認められる作品を見いだすのは困難である。近世の読本(よみほん)などには資料として用いられているが,一般にその文学としての価値が認められるのは近代に入ってからのことであり,とくに,芥川竜之介の作品や,〈野性の美〉を本書に見いだした彼の評論に触発されてのことである。
→説話文学
[出雲路 修]

[索引語]
源隆国 宇治大納言物語 芥川竜之介
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12. 今昔物語集 5 本朝部
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古代末期という激動の時代に,貴族世界にとどまらない開かれた精神がとらえた,日本への仏法渡来と伝播の物語。インド・中国・日本の貴賎老若男女が,生々しいエネルギーに ...
13. 今昔物語集 6 本朝部
東洋文庫
古代末期という激動の時代に,貴族世界にとどまらない開かれた精神がとらえた,日本への仏法渡来と伝播の物語。インド・中国・日本の貴賎老若男女が,生々しいエネルギーに ...
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15. 今昔物語集 8 天竺部
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古代末期という激動の時代に,貴族世界にとどまらない開かれた精神がとらえた,日本への仏法渡来と伝播の物語。インド・中国・日本の貴賎老若男女が,生々しいエネルギーに ...
16. 今昔物語集 9 震旦部
東洋文庫
古代末期という激動の時代に,貴族世界にとどまらない開かれた精神がとらえた,日本への仏法渡来と伝播の物語。インド・中国・日本の貴賎老若男女が,生々しいエネルギーに ...
17. 今昔物語集 10 震旦部
東洋文庫
古代末期という激動の時代に,貴族世界にとどまらない開かれた精神がとらえた,日本への仏法渡来と伝播の物語。インド・中国・日本の貴賎老若男女が,生々しいエネルギーに ...
18. Konjaku monogatari shū 【今昔物語集】
Encyclopedia of Japan
Also known as Konjaku monogatari. Collection of more than 1,000 short tales said ...
19. あたま【頭】[方言]
日本方言大辞典
3492信州下伊那郡方言集(井上福美)1936(2)山頂。 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 長野県下高井郡012山岳語彙蒐集報告( ...
20. あれっぽ【荒―】[方言]
日本方言大辞典
愛知県北設楽郡054方言(雑誌)1931~1938(2)やぶ地。《あれっぱ》 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952(3)不毛の地。《あれ ...
21. いんにゃ[方言]
日本方言大辞典
952 群馬郡223群馬県群馬郡誌(群馬郡教育会)1925 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 南巨摩郡465山梨県河内方言(石川緑泥 ...
22. うみ【海】[方言]
日本方言大辞典
(1)湖水。 尾州※039重訂本草綱目啓蒙(小野蘭山)1847 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952後撰恋一・五二九「しほみたぬうみとき ...
23. えさ【家―】[方言]
日本方言大辞典
山梨県452山梨鑑(小幡宗海・安藤誠治)1894455甲斐国方言集(西山梨郡役所)459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 長野県北安曇郡476北安曇郡方 ...
24. えんえ【縁―】[方言]
日本方言大辞典
1 下伊那郡492信州下伊那郡方言集(井上福美)1936《えんさ》 山梨県459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952461松のしらべ(山梨県立甲府高等女学校 ...
25. おいら【俺等】[方言]
日本方言大辞典
(福井県福井師範学校)1931431若越方言集(福田太郎)1902 山梨県459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952461松のしらべ(山梨県立甲府高等女学校 ...
26. おじ【伯父・叔父・小父・祖父】[方言]
日本方言大辞典
神奈川県津久井郡317相州内郷村近傍方言(鈴木重光)=方言誌21932 山梨県459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952463奈良田の方言(深沢正志)195 ...
27. おとこしゅー【男衆】[方言]
日本方言大辞典
)774郷土調査(比婆郡峯田村青年団)1935《おとこしゅ》 山梨県都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952《おとこしょー》 長野県上田475信州上 ...
28. おなごしゅー【女子衆】[方言]
日本方言大辞典
河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952(5)娘。女の子。 岐阜県飛驒(尊敬語)502飛驒のことば(土田吉左衛門)1959《おんなしゅ》 山梨県南都留郡459河 ...
29. おばんし【御飯―】[方言]
日本方言大辞典
久地方方言集(大沢心一)1941《おばんしゅー【御飯衆】》 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952《おばんしゅ》 山梨県甲府市454甲斐の ...
30. おばー【伯母・叔母】[方言]
日本方言大辞典
神奈川県津久井郡317相州内郷村近傍方言(鈴木重光)=方言誌21932 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 南巨摩郡465山梨県河内方 ...
31. おびとき【帯解】[方言]
日本方言大辞典
千葉県北部(七歳)280北総方言採集帖(伊藤晃)1964 山梨県南都留郡(七五三)459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 長崎県対馬(十一月十五日。九歳 ...
32. おぼせー[方言]
日本方言大辞典
山梨県461松のしらべ(山梨県立甲府高等女学校校友会)=方言伝説号1925 南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 長野県佐久484信州佐久地方 ...
33. かえるこ【蛙子】[方言]
日本方言大辞典
長野県上高井郡471上高井郡誌(上高井郡教育会)1914《ぎゃりこ》 岐阜県北飛驒459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 島根県簸川郡725島根県方言辞 ...
34. がい[方言]
日本方言大辞典
山梨県062風俗画報(雑誌)1892~1916《がえー》 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952《けぁー》 茨城県188茨城方言集覧(茨 ...
35. きばな【木花】[方言]
日本方言大辞典
樹氷。霧氷。 新潟県051雪氷(雑誌) 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 長野県051雪氷(雑誌)480東筑摩郡方言 1898493 ...
36. くじ【公事】[方言]
日本方言大辞典
岡山県小田郡767岡山県小田郡方言集(佐伯隆治)1935 徳島県811阿波言葉の辞典(金沢治)1960今昔物語二・三三「賢さかし人、出でて公事くじ共定め申して」 ...
37. くね[方言]
日本方言大辞典
訛言取調書(本間・柴野他)1900(8)山の立ち木。山林。 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 長野県東筑摩郡480東筑摩郡方言 18 ...
38. くろ【畔】[方言]
日本方言大辞典
滋賀県607滋賀県言語の調査と対策(井之口有一)1952(3)畑の畔あぜ。 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 南巨摩郡463奈良田の ...
39. くろっぴかげ【黒日陰】[方言]
日本方言大辞典
北に面した尾根。 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 ...
40. こぶ【瘤】[方言]
日本方言大辞典
青森県南部084南部方言訛語序説(佐藤政五郎)1936(5)富士寄生火山。 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952(6)母屋の横に出したひ ...
41. ずくなし【尽無】[方言]
日本方言大辞典
)1886~1907《じくなし》 山梨県455甲斐国方言集(西山梨郡役所)459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952《すくなし》 静岡県520静岡県方言辞典 ...
42. ずない【図無】[方言]
日本方言大辞典
17)わんぱくだ。言うことを聞かない。おうへいだ。強情だ。 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 長野県054方言(雑誌)1931~19 ...
43. そばえる【戯】[方言]
日本方言大辞典
山梨県452山梨鑑(小幡宗海・安藤誠治)1894457北都留郡誌(北都留郡誌編纂会)1925459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 長野県475信州上田 ...
44. ちどりみち【千鳥道】[方言]
日本方言大辞典
曲がりくねった山道。つづら折りの道。 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 愛媛県大三島848伊予大三島北部方言集(藤原与一)1943 ...
45. てんま【伝馬】[方言]
日本方言大辞典
群馬県吾妻郡219六合村の民俗(群馬県教育委員会)1963 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 長野県484信州佐久地方方言集(大沢心 ...
46. でくなり【―形】[方言]
日本方言大辞典
形態。 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 ...
47. とんぼ[方言]
日本方言大辞典
高知県864土佐言葉(土居重俊)1958《とんぽら》《とっぽーげ》 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952《とんぷら》 大分県大分郡939 ...
48. のこい[方言]
日本方言大辞典
山梨県453山梨県方言辞典(羽田一成)1934455甲斐国方言集(西山梨郡役所)459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 長野県諏訪468洲羽言葉(岩本節 ...
49. のび【野火】[方言]
日本方言大辞典
(1)山火事。 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952太平記二五・自伊勢進宝剣事「燎原のび焔ほのほ盛りにして、遁るべき方も無」(2)たき火 ...
50. はやし【林】[方言]
日本方言大辞典
言(塩田真八)1965(2)植林してできた森林。植林地帯。 山梨県南都留郡459河口湖畔船津今昔物語(伊藤堅吉)1952 静岡県磐田郡546水窪方言の基礎調査( ...
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今昔物語集(新編 日本古典文学全集・日本大百科全書・改訂新版世界大百科事典)
1000以上の説話を載せる、仏教&世俗説話の集大成 〈今昔(いまはむかし)……〉で始まる和漢混交文で書かれた1059の説話を、1~5巻「天竺(てんじく)部」(インド)、6~10巻「震旦(しんたん)部」(中国)、11~20巻「本朝(日本)仏法部」、21~31巻「本朝世俗部」の31巻で構成
行基菩薩学仏法導人語第二(今昔物語)(新編 日本古典文学全集)
二〔今は昔、わが国に〕行基菩薩(ぎようぎぼさつ)と申し上げる聖(ひじり)がおいでになった。和泉国大鳥(いずみのくにおおとりの)〔郡(こおり)の人である。その出生の〕時、胞衣(えな)に包まれて生れたので、父がこれを見て〔忌まわしく思い、木の枝の上に載せておいたところ、数日たって見ると、胞衣から出てものを言った。〕それで父母は取り下ろして養育することになった。
役優婆塞誦持呪駈鬼神語第三(今昔物語)(新編 日本古典文学全集)
の寺を〔建立〕し、不便な場所には道を作り、深い川には橋をおかけになった。文殊(もんじゆ)の化身としてお生れになったのだ、とこう語り伝えているということだ。三 今は昔、本朝、〔文武(もんむ)〕天皇(てんのう)の御代(みよ)に役(え)の優婆塞(うばそく)と申し上げる聖人(しようにん)がおいでになった。
道照和尚亘唐伝法相還来語第四(今昔物語)(新編 日本古典文学全集)
朝廷を恐れはばかって配所にそっといるが、夜には駿河国(するがのくに)の富士山に行って修行する。そしてひたすらこの罪の許されるように願い祈っていた。三年たって、朝廷は優婆塞に罪がないとおわかりになって召し帰され(以下、原文欠脱)四 今は昔、本朝、天智天皇の御代(みよ)に道照和尚(どうしようわじよう)という聖(ひじり)がおいでになった。
道慈亘唐伝三論帰来神叡在朝試語第五(今昔物語)(新編 日本古典文学全集)
の光が見えるか、どうだ」と言う。弟子が、「見えます」と答えると、道照は、「このことを言い広めるなよ」と言われた。その後、夜になってその光が部屋から出て、寺の庭の植木を輝かせた。しばらく輝いてから、光は西をさして飛んでいく。弟子たちはこれを見てひどく恐れおののいた。
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代々天皇造大安寺所々語第十六(今昔物語)(新編 日本古典文学全集)
多くの僧が東大寺に移った。そのうち、何かにつけてこの両寺は不和となり、にわかに合戦となった。戦(いくさ)は老僧のなすべきふるまいでないにもかかわらず、いつか悪にひかれて鎧兜(よろいかぶと)をつけ、諸経典も手にせず、あちこちの堂に捨てたまま四方八方に逃げてしまった。
聖武天皇始造元興寺語第十五(今昔物語)(新編 日本古典文学全集)
所はかわったが寺名を山階寺というのである。また興福寺(こうぶくじ)というのはこの寺のことであるということだ。十五 今は昔、元明天皇(げんみようてんのう)が奈良の都飛鳥(あすか)の郷(さと)に元興寺(がんごうじ)を建立なさった。堂や塔をお建てになり、金堂(こんどう)には□丈の弥勒菩薩(みろくぼさつ)の像を安置(あんじ)なさる。
淡海公始造山階寺語第十四(今昔物語)(新編 日本古典文学全集)
十四 今は昔、大織冠(だいしよくかん)(藤原鎌足(ふじわらのかまたり))がまだ内大臣になられず、一臣下でおありなさったころのこと、それは皇極天皇(こうぎよくてんのう)と申し上げた女帝の御代(みよ)で、その皇子で後に天皇(天智天皇)になられた方がまだ皇太子でおいでになり、この大織冠と心を合せて蘇我入鹿(そがのいるか)を誅罰(ちゆうばつ)しようとなさった。
聖武天皇始造東大寺語第十三(今昔物語)(新編 日本古典文学全集)
の御もとに届けられた。その時はじめて、あの香水をとって持ってきた僧は、「和尚が香水をまかれたのはこのことだったのだ」と気がつき驚いて、他の僧たちにこの話をして和尚を尊んだのであった。「ここにおいでになりながら、宋のことが暗(そら)におわかりになるとは、和尚さまはまことに仏の化身でいらっしゃるにちがいない」と言って
智證大師亘宋伝顕蜜法帰来語第十二(今昔物語)(新編 日本古典文学全集)
って来て、人知れず聞いてみると、会昌天子はお亡くなりになり、他の天皇が即位されたので、仏法を滅すことはとりやめになっていた。 大師はかねての希望どおり、〔青竜(しようりゆう)〕寺(じ)の義操(ぎそう)という人を師として密教を学び伝え、承和十四年という年に帰朝して、顕密の教えをお広めになった、とこう語り伝えているということだ。
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