ジャパンナレッジ


  • このコンテンツについて

コンテンツ一覧

  • 総合
  • ジャパンナレッジLib
  • ジャパンナレッジPersonal

日本大百科全書(ニッポニカ)

ヘルメット

  • Jpn
  • Eng

ニッポニカ > 更新情報 > サンプルページ

ヘルメット
へるめっと
helmet

頭部を保護する帽子の一種。紀元前2600年ごろにメソポタミア南部でシュメール人兵士が頭部を保護する帽子をかぶっていたという記録がある。11世紀ごろのヨーロッパの騎士のヘルメットは頭や顔全体を覆う金属製で、緩衝材などの内装がないために衝撃が直接頭蓋骨(とうがいこつ)に伝わった。それに対して日本の兜(かぶと)は、革製の内張りが緩衝の役目を果たしていた点で優れている。第一次世界大戦の塹壕(ざんごう)戦で、兵士の頭を弾丸から保護するために鉄兜が発達し、第二次世界大戦でも役だった。戦後は、プラスチックや合成材料の導入により軽量化され、耐衝撃性も高まって安全性が向上し、産業用として普及した。さらにオートバイ用、自転車用、野球用など、さまざまなヘルメットがつくられるようになった。構造はいずれもおもにプラスチック製の帽体、着装体(ハンモック)などからなるが、産業用、オートバイ用、自転車用などはさらに帽体内に発泡スチロール製の衝撃吸収ライナーがあり、あご紐(ひも)を装備している。これらのヘルメットの場合、頭部への打撃、つまり衝撃エネルギーは、帽体がへこんだり、さらにライナーの独立気泡が圧潰(あっかい)、復原したりすることにより吸収されて軽減する仕組みとなっている。産業用は労働安全衛生規則によって定められている場所での着用が義務づけられており、オートバイ用も道路交通法により着用が義務化されている。2023年(令和5)には、自転車や特定小型原動機付自転車に乗る際の着用が努力義務化され、普及の段階にある。

 また近年、斜頭症など頭蓋形状矯正のためにヘルメットを装着している乳児を散見するが、このヘルメットは衝撃を緩和するなど頭部の保護を目的にしたものではない。結果として頭部が保護される可能性はあるが、あくまでも矯正用の医療器具であり、本来のヘルメットの用途とは異なることに注意を要する。

[日本ヘルメット工業会]2024年5月17日

©SHOGAKUKAN Inc.

    ほかのサンプルを見る

ジャパンナレッジLib

大学・法人向け

  • ジャパンナレッジLib とは
  • JKBooks とは
  • Lib と JKBooks の統合について
  • 連携サービス
  • 新規契約のご案内
  • 利用料金
  • 会員規約
  • 各種資料/申込書
ジャパンナレッジPersonal

個人向け

  • ジャパンナレッジPersonal
  • 新規入会はこちら
  • 会費・お支払い方法について
  • コース変更・退会について
  • 使い方
  • 推奨環境
  • 会員規約
ジャパンナレッジSchool

中学・高校生向け

  • ジャパンナレッジSchool
  • 事例紹介
  • パンフレット
  • よくあるご質問
  • 推奨環境
  • 会員規約

読み物・イベント

  • 知識の泉
  • ジャパンナレッジの本
  • イベントインフォメーション
  • イベントレポート
  • サンプルページ一覧
  • 利用者の声

関連サイトのご案内

  • 読書人 
株式会社ネットアドバンス
  • 推奨環境
  • プライバシーポリシー
  • 著作権について
  • リンクについて
  • 免責事項
  • 運営会社
  • アクセシビリティ対応
  • クッキーポリシー
  • Cookie設定
  • ABJマーク
  • ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す商標(登録番号 第10981000号)です。ABJマークの詳細、ABJマークを掲示しているサービスの一覧はこちらをご覧ください。AEBS 電子出版制作・流通協議会 https://aebs.or.jp/新しいウィンドウで開く
© 2001-2025 NetAdvance Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラスト等のすべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます
  • Twitter
  • Facebook